2003年9月28日日曜日

柔道の伝統

■全日本柔道連盟が、強化指定選手を対象に、身だしなみ、品位に関するガイドラインを作成することを決めた。世界柔道における、矢崎雄大の「赤髪」や秋山成勲の「銀髪」に抗議が殺到したためだ。
■世間を見渡したって「黒髪」が減少しているんだから、髪を染めた柔道家がいたっておかしくない。「伝統」という虚構をふりかざしているバカが、柔道家は黒髪・短髪と勝手に決め付けて、それを選手に押し付けているだけである。よっぽど髪を染めた選手の方が、日本社会を表している。
■この種の「柔道の伝統」は、「青い柔道着」によってとっくの昔に否定されたはずだ。守らねばならない「伝統」とそうじゃないものをしっかりと見極めるべきであり、これは、甲子園球児は坊主頭でないといけない…といった捨ててもよい「伝統」である。頭髪の色によって、柔道までも汚されるというの大間違いだ。
■むしろ、見過ごせないのはこういった不届き者だろう…
秋山の柔道着に不正疑惑 苦しい立場の山下新理事(共同通信 2003年9月13日)
 大会第2日の12日、男子81キロ級の試合で、日本の秋山成勲(平成管財)の柔道着が不正との疑惑が持ち上がった。相手がつかみにくいような滑る細工が施してあるのでは、と対戦相手国が国際柔道連盟(IJF)に抗議して騒ぎが大きくなった。
 今回はIJFがチェックした結果、問題はないとされたが、日本チームに暗い影を落としている。「競技発祥国として世界をリードしたい」。そんな理念を持つ山下泰裕IJF理事が誕生したばかりだからだ。
 山下理事は「不正かどうかではなく、日本選手が疑惑を持たれたこと自体が問題」と、怒りをもって秋山の柔道着交換を命じた。
 相手がつかみにくいように細工をしてある柔道着は、数年前から欧州などで流行した。洗剤をすり込んだり、襟を厚くしたりした柔道着である。
 組み合わない柔道は一本を取る柔道の発展を阻むとして、日本は一貫して反対の立場を取ってきた。秋山に不正がなかったとしても、山下氏の立場は苦しい。
 現在、IJFでは試合前に柔道着コントロールを実施しており、秋山の柔道着も例外ではない。ただ、滑るかどうかは、審判の触感に頼るため、一定の基準が設けにくい。
 もともとこのテーマは、山下理事の守備範囲だった。とはいえ
「理事になって最初の仕事がこういう形になるとは」と、皮肉なスタートを嘆いた。
 山下泰裕の「不正かどうかではなく、日本選手が疑惑を持たれたこと自体が問題」というのは正論だ。不正な柔道着かどうかは問題ではなく、細工するという精神自体が腐りきっているのだ。「礼に始まって礼に終わる」というように、柔道は礼節を最も重んじてきた競技だ。勝つためなら何をしてもよいという考えを、日本柔道は徹底的に拒否しなければならない。それこそ何が何でも守らねばらなない「柔道の伝統」だ。
■秋山成勲は在日韓国人だ。こうなると、さっそく某掲示板では「これだから在日は…」といった汚い中傷がなされる。在日韓国人であるがゆえに、日本の柔道を大切にして欲しかった。


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