2004年12月29日水曜日

KLACK:香田証生・殺害映像流す

■また香田証生(こうだしょうせい)さん関連のアクセスが増えたと思ったら、こんなニュース…

■ロックライブで香田さん殺害映像流す…(夕刊フジ)
 千葉・浦安市のホールで26日に行われたロックイベント「Beauti−Fool’s Fest04」で、バンド「KLACK(クラック)」が演奏中にイラクで誘拐された香田証生さんの殺害映像を会場のスクリーンで流し、主催者のTBSが抗議していたことが28日までにわかった。

 イベントには12組のバンドが参加し、4200人の観客がいたが、KLACKはデモンストレーションでネットで流出した香田さんの“殺害映像”を5分ほど流し、会場がざわめいたという。

 27日になって「なぜあんな画像を流したのか。バンドに謝らせるべきだ」などの声が寄せられたTBS側ではバンド側に抗議、説明を求めるとともに「どんな理由でも、殺害映像を流すことは人道的に許されない。主催者として香田さんの家族、会場のファンなど関係者に深くおわびします」とコメントしている。

 同バンドは過激な歌詞とクールなルックスで、今年7月に初マキシシングル「インティファーダ2004」をリリース。オリコンのインディーズチャートで初登場1位になる人気。
 あぁ、むかつく。

■ホムペ(ダウンしていてキャッシュでしか見れなかった)には「拉致問題に揺れるこの時期に北朝鮮に渡り、 その時の映像を堂々とDVDに収録して 、リリースした不謹慎なバンドとして紹介される。―11月21日付 東京スポーツ」などと得意そうに武勇伝を語っている。こういうバカは、自分たちが滑稽な存在であることを自覚していないからたちが悪い。

■で、香田さんをさらし首にして、「お騒がせバンド」ってな自慢話が大いにできるわけだ。あぁ、この計画をうれしそうに考えてる奴らを想像すると、すっげぇ〜むかつく。何とかしてくれ。


坂下千里子:ピンチ

■寂しい年末を送る坂下千里子の近況 (日刊ゲンダイ12/24)
「特番の仕事がないんです!」――。あるテレビ番組でタレントの坂下千里子(28)が悲痛な叫び声を上げたという。それくらい年末年始のスケジュールはスカスカだ。特番への出演予定はわずか7本。レギュラー番組のスペシャルを除くと1本だけしかない。

 思い切りよくズバズバ物を言う性格や、水をかぶったり、下ネタもOKという“汚れキャラ”が受けて、一時はレギュラーを8本抱える売れっ子だった。しかし、露出は減る一方で、年末年始の書き入れ時にも出演依頼がないほど落ちぶれてしまった。

 人気急落の原因として坂下の奔放な男性関係が指摘されている。これまで、ロンドンブーツの田村淳、くりぃむしちゅーの上田晋也、巨人の二岡智宏といった有名人から、フジテレビのプロデューサーやカメラマンといった業界人まで、次々と交際が発覚。テレビの生放送で“四股交際”をバラされたこともあった。こうした男性遍歴がイメージダウンにつながったというのだ。
 「特番の仕事がないんです!」「スケジュールが空いている」とか自虐ネタを「虎の門」(テレビ朝日)で披露して、見事に笑いをとっていたのだが、ついにその「虎の門」でもMCを降板させられた。

■くりぃむの上田との交際説はほんとだったのかよ。すげぇな。平然とからんでたわけだが。

■27時間テレビのマジオネアでの4股暴露以降、おそろしい勢いで消えつつある。製作サイドとしたら、イメージダウンした坂下を使うよりも、他のタレントを使った方が数字がとれるってことなのだろうか…
「それ以上に、飽きられたんですよ。坂下のポジションは、杉田かおる、杉本彩、あびる優といった強烈なキャラのタレントに奪われた。青木さやかや友近といった“汚れ役”をこなせるお笑いタレントも出てきたし、完全に食われている。それに、彼女らの多くはホリプロ、ナベプロ、吉本興業といった大手事務所のタレントです。坂下が所属する中堅プロでは太刀打ちできませんよ」(芸能記者)
 坂下…なかなかいいポジションだと思ったんだけどな。しゃべりもうまいし。来年、見る機会あるかなぁ…


島田紳助:復帰

■「島田紳助司会者」が来月から芸能界に復帰するらしい。

■スポーツ紙芸能面:紳助の芸能活動再開で各紙に温度差(毎日新聞)
 各紙とも大きく扱ったが、殴った被害女性との示談が未成立のまま来年から芸能活動を再開するだけに、論調は微妙に異なる。報知は非常に好意的な記事で、早期復帰に向け後輩タレントらが後押ししたと紹介し、「(紳助の)厚い人望が動かした」という解説まで付けた。サンスポは紳助側、被害女性側の両方の動きを淡々と紹介し“中立”の立場。「復帰まだ早い」という外部識者のコメントを載せたスポニチと「まだ一波乱ありそうな雲行きだ」と書いたデイリーは、今回の復帰判断に疑問符を付けた。

 2カ月の活動自粛をどう判断するか、被害女性との示談未成立をどう考えるかで判断は分かれそうだが、そもそもここまでこじれたのは10月28日の会見で紳助は涙を流して謝罪、これで一気に解決という雰囲気ができあがったからでは。当時、早く番組に復帰したいテレビ局は、会見後すぐにでも芸能活動を再開するといった感じの報道に終始。コメンテーターの中には、被害女性に非があったのではといったトーンで話す人までいたほどだ。

 今回の事件は確かにまだ一波乱も二波乱もありそう。テレビ局やスポーツ紙がそれぞれどういう報道をするかを見ていると、紳助や吉本興業との関係が透けて見えてくるかもしれない。
 私は早いと思っている。いったい何のための自粛だったのか。「反省してます」ってなアピールだとしても、もうちょっとそれを続けてもよかったんじゃないか。

■これ以上、「自粛」していると、タレント生命にかかわるとの思惑もあったのかもしれない。「男泣き」会見で、島田は「やめろと言われれば、やめます」と言った。それに対し、女性は「本当に悪かったと反省しているならば、(芸能活動を)辞めてください。これが私の気持ちです」と厳しく非難している。だが、芸能界引退どころか、何も解決していないのに復帰するという。そこから出てくる言い訳は、「周りの人々に迷惑をかけるから」だろう。

■出る杭は打たれるというけども、女性に対する中傷も多く聞かれる。「金が目当てなんだろ?」「おとなしく泣き寝入りしてろ」とでも言いたいのだろう。訴訟社会になることを望ましいとは思わない。けど、こういう泣き寝入りを強いる社会の仕組みを容認しておくわけにはいかない。


2004年12月26日日曜日

テレビ大賞2004

■一本木剛が「たかがテレビじゃないか! テレビ屋さんは反省すべき1年だった」 (日刊ゲンダイ)ってので、「たかがテレビ大賞2004」ってのを発表している…

 まず第5位は今年、新たな視聴率女王として浮上した細木数子。「アンタ、このままだと死ぬよ」と安手のタレントたちをビビらせる“恫喝芸”で稼ぎまくった。この人の「言い切り」がウケたのは政治も経済も生活も先が見えない時代だからこそ。来年も露出が続くのはご勘弁願いたい。
  ま、細木については何がおもしろいかわからないので、私も細木には消えてもらいたい。ただ、どういう層が彼女を支持しているかについては、気になるところではある。

 第4位は3月に終了した「ニュースステーション」の久米宏。何かあったとき、「さあ、今夜の久米はどう言うだろう」を楽しみに帰宅したオトーサンも多かった。永田町は喜んでいるが、こういう“町奴ジャーナリズム”が減ったのは残念だ。
 「報道ステーション」の古館伊知郎があれだからねぇ…逆に、久米宏が際立ってしまう。

 続く第3位。これは傷害事件を起こした島田紳助容疑者、いや島田“司会者”に贈りたい。事件の真相はともかく、「紳助がいなくても番組は回る」ことを露呈させた点が大きい。とくにゴールデンの番組は高いギャラを払って大物を起用するが、視聴者は司会者ではなく番組の中身を見ているということだ。
 そのとおり。彼がいなくても視聴率がとれるってことが証明されてしまった。特に、今田耕治の活躍はねぇ。だから、芸能界への復帰を焦ったのかもね。このままだと自分の居場所がなくなるってわけで。

 さて、今年のテレビ界を席巻したのが「冬のソナタ」である。橋田寿賀子が「韓国ドラマは反則技ばかり」と文句をつけているが、映像・音楽を含めた丁寧な作りと、韓国の俳優や女優の演技力は否定できない。役者を育てることも、演技指導もできない日本のテレビ屋さんたちは素直に反省すべきだ。ここではペ様とチェ・ジウ様を第2位とさせていただく。
 これについては何も言えない。だって、見てないんだもの。橋田寿賀子が言う「反則技」とは何のかは気になるが。

 さあ、ついに今年の第1位だ。連続不祥事、受信料不払い、お詫び番組の失敗と何があっても権力の座から降りない海老沢勝二NHK会長に、栄えある「たかがテレビ大賞2004」を贈呈したい。今やメディア界だけでなく、日本最高のヒール(悪役)である。辞任自体は時間の問題だろうが、辞めるときは、各セクションのトップに配した手下どもを引き連れて退陣してもらいたい。民放に比べ質の高い番組が多いNHK。だからこそ、2005年は再出発の年にしてほしい。
 NHKを廃止しろ、ってな主張をよく聞くけど、やっぱりそれには賛同できないな。ってのも、なんだかんだ言っても、やはり「質の高い番組が多い」と思うしね。

■ま、子会社が商売してる、とか、NHK教育にアニメがある、とか気になるところはいくつかあるけども。


2004年12月24日金曜日

クリスマス:12月のジレンマ

■今日はクリスマス・イブってわけでして…

■“苦し”この夜…Xマスの祝い方巡り、米で議論過熱(読売新聞)
 クリスマスを堂々と祝うべきか、それとも、非キリスト教徒への配慮から、慎むべきか――。キリスト教徒が国民の8割強を占める米国で、「12月のジレンマ」と呼ばれる議論が、例年以上に過熱している。

 ▼サンタクロースや「ジングルベル・ロック」はOKだが、イエス・キリスト、「きよしこの夜」はダメ。
 ▼オフィスで開くのは「クリスマスパーティー」ではなく「年末パーティー」。「クリスマス休暇」ではなく「冬休み」。

 「政教分離」と「信教の自由」を憲法修正第1条で定める米国では、クリスマスの宗教色はかなり薄まっていた。政府庁舎など公共施設ではクリスマスの飾り付けが見られない。イリノイ州の小学校は昨年から、スクールバスの中でクリスマス曲を流すのを禁じた。

 クリスマスツリーについてさえ、「宗教的なシンボル」として、「私企業のオフィスなら良いが、公共の場では禁止」(フロリダ州パスコ郡)や「コミュニティーツリーと言い換えるべきだ」(カンザス州ウィチタ市)といった、日本人にはにわかに信じがたい条例もある。
 ふーん、そうなのか。なんか意外だな。だって、自国の軍隊を「十字軍」と呼ぶのがアメリカ大統領ですよ?

■で、大手デパートなどが「Xmas」という表現をやめたことによって、不買運動や訴訟が700件ばかし起きているらしい。

■つくづく、非キリスト教徒である日本人のバカ騒ぎは、外国人にはどう映るのかって思うと、どうも気恥ずかしい。でも、「キリスト教徒じゃないから、クリスマスなんて関係ない」とか、どこかの頑固オヤジみたいなことを言い続けるのもかっちょ悪るいしなぁ。日本の場合、宗教というよりも「文化」になっているわけだし。

 ブッシュ大統領再選に影響力を持ったキリスト教右派ら保守派は「行き過ぎ」に猛反発し、巻き返しを図る。宗教関係者は毎日、ラジオのトークショーなどで批判を展開。「史上最悪と言えるほど過激な検閲だ」(宗教団体、「米国・法と正義センター」)といった主張は、「どこかおかしい」と感じる市民に浸透し、不満層を奮い立たせる。

 宗教問題に詳しいラザフォード研究所のジョン・ホワイトヘッド所長は「ハヌカ(ユダヤ教の神殿清め祭)、クワンザ(黒人の収穫祭)は認められているのに、なぜクリスマスはいけないのか。逆差別されていた多数派(キリスト教)が怒り、振り子は逆方向に戻っている。このような不満に宗教右派の存在が火をつけた」と、例年になく騒がしいクリスマスを分析する。
 ま、必然的にその反動は出てくる。なんか産経あたりにみられる「ジェンダーフリーの行き過ぎ」ってのを連想してしまうな。


政府インターネットテレビ

■1億人が首相ウオッチャー!?政府、動画の配信開始へ(読売新聞)
 政府は来春、インターネット上に動画配信サイト「政府インターネットテレビ」を新設する。小泉首相の日々のインタビューなどを映像で提供するもので、首相を身近に感じてもらい、支持率アップにつなげたい考えだ。3月に試験運用し、4月から配信を始める予定だ。

 政府が動画中心のサイトを新設する背景には、高速で大容量の通信ができるブロードバンドの利用者が増え、自宅などのパソコンで動画を見られる人が増えたことがある。内閣府の担当者は「政策を臨場感のある映像で視覚的に訴えれば、国民の理解も深まる」と期待している。

 配信する動画の“目玉”になりそうなのが、首相官邸で毎日、記者団が首相を取り囲んで質問をぶつける「ぶらさがりインタビュー」だ。内閣府では、「テーマが決まっている記者会見などとは異なり、首相の人間性を垣間見ることもできるのではないか」としている。このほか、首相の公式行事出席の様子や政府公報を配信する予定だ。
 メールマガジンとかさぁ、公費を食い潰して宣伝することには、知恵が働くようだ。国民の理解が深まるねぇ…「説明不足」と言われるのは既存のメディアの報じ方がいけないってこと? ま、どれだけの人が見るのか疑わしいもんだが、せいぜいプロパガンダに励んでください。


2004年12月23日木曜日

欧州:サッカーで人種差別

■サッカー試合の人種差別コールでスペイン協会に罰金処分(朝日新聞)
 サッカー国際親善試合スペイン―イングランドで「人種差別コール」が起きた問題で、国際サッカー連盟(FIFA)は21日、スペイン協会に対して10万スイスフラン(約900万円)の罰金処分を科すと発表した。

 FIFAは規律委員会で決定した処分と同時に、観客による同様の行為が繰り返された場合には、スペイン協会だけでなく、観客の入場禁止試合や代表チームの出場停止処分など、より重い処分を下すと警告を与えている。

 事件は11月17日にマドリードであった親善試合で、イングランドの複数の黒人選手が観客からサルのまねをされるなど、人種差別的コールを受けた。前日の16日にあった21歳以下のスペイン―イングランドでも同様のコールが確認されていた。

 スペイン協会は、差別コールのきっかけとなったとされるアラゴネス・スペイン代表監督の差別発言について調査を進めている。
 そっち方面にアンテナを張ってなかったんで、ちっとも知りませんでしたよ。

■観客のやってることまで協会が責任を負うのか。ま、他に誰がって話になるとそうなるか。こういうのは徹底的にやった方がいい。退場処分はもちろんのこと、罰金だってとればいい。人物が特定できているんならば、選手は訴訟をおこすべきだ。で、こういう「猿」をメディアはしっかりと映して、いかに愚かであるかを教えてあげた方がいいよ。


■スペイン代表監督の黒人選手「侮辱」波紋 欧州サッカー(朝日新聞12/20)
 発端は10月の06年ワールドカップ予選にさかのぼる。ベルギー戦前の練習で、アラゴネス監督がレイエスに言った。

 「チームに戻ったら、あの黒人に自分の方が優れていると言ってやれ」

 アーセナルの同僚アンリを指した発言に、英国メディアがかみつき、スペインメディアにも批判が広がった。

 同監督はすぐに「私は人種差別主義者ではない。誰かを傷つけようと意図した発言ではない」。だが、11月中旬にマドリードでのスペイン−イングランド戦で、観客がイングランドの黒人選手にサルのまねをした差別的コールを浴びせ、騒ぎは拡大した。

 ブレア英首相は「極めて遺憾だ」と批判、スペイン政府が慌てて謝罪した。国際サッカー連盟のブラッター会長も「イングランドが途中で試合を拒否しても支持した」。監督を擁護していたスペイン協会も、解任を含めた処分を下す可能性があるという。

【追記】 ここに"black piece of shit"と言ったらしい…と書いたら「スペイン語では?」というツッコミを少々。そりゃそうだ(笑)。私の脳みそは英語帝国主義が汚染している。

■これがひとりのバカ監督だけの言動ならば、「バカだなぁ…」と呆れていればいいが、観客に波及する土台を考えると、より根の深いもののようだ…
 事態を重苦しくしているのは、観客による差別的コールがフランス、イタリアと欧州各地にも波及していることだ。10年以上前から人種差別追放に取り組むイングランドでも、観客5人が同様の行為で逮捕された。

 だが、黒人選手への差別行為は、欧州では日常的に遭遇する。アラゴネス監督の発言が誘い水になって表面化したと考えるべきかもしれない。

 欧州各国のトップリーグを見渡しても、黒人監督はバルセロナのライカールト、フェイエノールトのフリットら数人しかいない。イングランドでも、プロの黒人監督はわずかに3人。それが世界で最も普及したスポーツの現実だ。



2004年12月21日火曜日

島田紳助:関西大学受験

■紳助パフォーマンスの材料にされた関大法学部の反応 (日刊ゲンダイ) 
「マジメにやっているオレたちをバカにするつもりか」――関西大学法学部の現役・OBからこんな声が聞こえてきそうだ。暴力事件の島田紳助(48)が謹慎中に関西大法学部を受験するという。過去問が掲載されている「赤本」を買い込み、頭を坊主に丸めて受験勉強中だそうだが、関係者にしてみれば「ちょっと待ってもらいたい」の心境だろう。

 関大法学部といえば、同志社、関西学院、立命館と並び称される同校の中でも看板学部で、偏差値は60。そこへ、元ヤンキーの兄ちゃんで、番組中に「乱脈」を「らんぱ」、「深遠」を「しんとお」とやって恥をかいたこともある紳助がパフォーマンスのような形で挑んでも受かるワケがない。高卒後に一応、進学した京都学園大(1カ月で中退)の偏差値は「40程度」だ。

「関大法学部には社会人枠や“人間性重視”のOA入試などもありますが、すでに試験は終わっていて、今から残された道は一般の筆記試験しかありません。とすると、偏差値60にガチンコ勝負だから、ハナから結果は見えている。それでも受けるとすれば、そのまんま東と同様“復帰への足掛かり”ということでしょう。あんなチンピラ芸人に利用されるとなれば、関大こそいい面の皮です」(受験界関係者)

 関大広報部は「個別のことにはお答えできません」と大人の対応だが、こんな質問に答えなければならないこと自体、「いいかげんにしてくれ」の心境だろう。
 こんな質問に答えなければならないこと自体、「いいかげんにしてくれ」の心境だろう…って。だったら、質問するなの心境なのだ。

■ひさびさにゲンダイの学歴差別ネタ。京都学園大の偏差値は「40程度」だ…って、そりゃひどいっしょ。そういえば、Gackt(ガクト)もここの大学出身って噂だが。

■でもさ、関大に合格したら(筆記試験が公正に行われるならありえないけども)、そのまんま東みたいに復帰できるものだろうか。ま、彼の場合、「人間性重視」で合格したんだろうけどね。さすが、早稲田だよな。

■芸能人の不祥事→大学受験でみそぎ、ってな流れとなるときるのか。田代まさしも受験する勢いだな。いや、彼を受け入れる大学はあるのか。再犯の確率が高いわけで、ハイリスク・ローリターンだ。


2004年12月20日月曜日

ラムズフェルド国防長官:署名は印刷

��米国防長官>米兵遺族への弔意の手紙、自筆で署名せず(毎日新聞)
 イラクやアフガニスタンで戦死した米兵の遺族に送られる弔意の手紙に記されたラムズフェルド米国防長官の署名が手書きでなく印刷だったことが明らかになり、ラムズフェルド長官は17日、「今後はすべての手紙に署名する」との声明を発表した。
 手書きでなかったと指摘したのは、米軍の準機関紙スターズ・アンド・ストライプス。長官は「迅速に家族に届くように考えて自筆で署名してこなかった」と釈明した。長官は2期目のブッシュ政権での留任が決まったばかりだが、遺族からは、長官としての資質を問う声も上がっている。
 毎日毎日、サインすることになるわけだからね(実際にはサインを書き溜めとくことになりそうだが)、そりゃラムちゃんからしたら、めんどくさいってなことかもよ。だから効率化。でも、こういうのが「人間の死」に対する感覚を麻痺させてんだろうね。自国兵士に対してもこれだから、イラク人の死なんて…


NHK不祥事特番

■海老沢会長、非難の嵐もやっぱり辞めない…生特別番組 (サンケイスポーツ)
 やっぱり辞めない−。NHKの海老沢勝二会長(70)が19日夜、同局で生放送された特別番組「NHKに言いたい」(後9:00)に出演、自らの進退について「信頼回復と再発防止に努めるのが私の責務」と、辞任しない意向を明言した。一連の不祥事に陳謝はしたものの、従来の言い分を繰り返す会長に、番組出席者から「精神論ばかり」「具体性がない」と吐き捨てられる始末だった。

 「会長の精神論は分かったけど、具体的に何をするのか全く分からない。この番組見て、さらに受信料支払いの拒否が増えるのでは?」 番組の討論会に出席していたジャーナリストの鳥越俊太郎氏は、番組の最後にあきれたような表情を浮かべて嫌味を言い残すしかなかった。

 「厳しい意見を深刻に受け止め」「一から出直す覚悟で」「抜本改革に努力して」…。2時間15分も費やした番組内で、海老沢会長からはこれまでの会見などで繰り返してきた抽象的な“お題目”ばかりがお経のように並べられたことに、嫌気が差したようだった。
 ちなみに、この番組は「皆様からいただいた受信料」で製作しております。

■でも、結局、「ガス抜き番組」でしかなかったようだ。エビジョンイルがやめない限り、怒りはおさまらない感じで、むしろ火に油を注いだだけ。

■鳥越俊太郎ねぇ…NHK側に「安牌」(鳥越ならば出演させても大丈夫ってこと)とされたことに意地を見せててもらいたかったわけだが、「さらに受信料支払いの拒否が増えるのでは?」と煽っている。

【不払い急増か】

 こんな空虚な弁明の数々に、納得した視聴者がどれだけいたのか。

 7年超にも及んで独裁体制を築いてきた海老沢会長の姿勢に、同局で会長と同期だった椙山女学園大の川崎泰資教授は「『NHKに言いたい』というより『海老沢会長は言いたい』という番組だった。パネラーは辞任を前提として討論しているのに、会長はまったく聞く耳を持たない。NHK史上空前絶後の一大汚点を残した番組となった」と切り捨てる。

 作家の麻生千晶さんも「会長が言う言葉は『出直す』『深刻に受け止める』など全部同じ。視聴者は会長が辞めないことに怒っているのに、全くわかっていない。皮肉を言えば、会長の頭の中が視聴者によく分かり、かえっていい番組だったのでは」と手厳しい。

 NHKの経営の根幹を支える受信料支払いの拒否・保留件数は11月末で、11万3000件。番組終了直前、鳥越氏は「この番組を見て、受信料を不払いがさらに増えるんじゃないかと危惧する」と言い残したが、今後、不払いが殺到するのは必至なのだ。


■よほど「会長」ってポストはおいしいんでしょうなぁ。でも、長期にわたって権力を持ち続けると、必ず腐敗する。7年は長すぎる。

■会長が辞任したからといって、NHKの問題が解決するわけではない…ってなことも言われそうなもんだが、このごに及んでそんな正論を吐いても、エビジョンイルが利するだけだろう。

■NHK特番視聴率6・5% 通常番組並みの関心(共同通信)
 不祥事で失った信頼を回復するためNHKが総合テレビで19日夜放送した特集番組「NHKに言いたい」の平均視聴率は関東地区で6・5%、関西地区で5・2%だったことが20日、ビデオリサーチの調べで分かった。特番は午後9時から同11時15分までプライムタイムの時間帯を中心に放送された。



2004年12月18日土曜日

ブルカ人魚姫:EUトルコ反対

■人魚にブルカ、意味はともかく日本人観光客は大騒ぎ(読売新聞)
 コペンハーゲンからの報道によると、デンマークの観光名所「人魚姫」の像に、イスラム教徒の女性がかぶる黒いブルカがかぶせられているのが16日、見つかった。

 ブルカにはデンマーク語で「欧州連合(EU)にトルコ?」と書かれたたすきが掛けられており、トルコの加盟問題を話し合うEU首脳会議が同日ブリュッセルで始まったのに合わせ、トルコ加盟に反対する者が行った仕業らしい。

 「人魚姫」の像は日本人観光客に特に人気があり、AFP通信によると、日本人観光客グループはこの日、ブルカをかぶった像の前で記念撮影したり、棒を使ってブルカをはずしたりした。一連の出来事は、像の周りに集まっていた通信社や地元テレビが撮影し、世界に配信した。
 へぇ、なかなか上手なキャンペーンをするもんだな。

■日本人観光客には「やれやれ…」と思ったが、よくよく考えてみたら、自分がその光景に出くわしたら、確実にカメラにおさめていただろうな。欧州連合にトルコが加盟する意味を考えるとねぇ…EUの歴史的な分岐点、まさにその時に欧州を旅行した。それはそれで思い出だろうし…って、この観光客たちがそれを自覚しているかどうかは不明だが。

■反イスラム感情に加わえて、人口に比してEUでの発言権も強くなる。しかも、経済的にはお荷物。ま、このあたりはそのうち社説や解説記事が出てきそうなので、その頃に。


2004年12月17日金曜日

モーニング娘:楽天応援歌

■境遇似てる!モー娘 楽天応援歌歌う(スポーツニッポン)
 プロ野球の新球団「東北楽天イーグルス」の公式応援歌を人気グループ「モーニング娘。」が歌うことになった。三木谷浩史オーナーからの依頼にプロデューサーのつんく♂が快諾、新曲「THE マンパワー!!!」を書き下ろした。三木谷氏は「プロテクト外の選手が集まった当球団と、オーディション次点組で構成されたモー娘は境遇が似ている」と説明。20日に選手とメンバーが合同会見し、1月19日に発売する。

 プロ野球界に新風を吹き込んでいる「楽天」に、芸能界から強力な応援団がついた。

 「モーニング娘。」が公式応援歌を歌うことになった大きな要因は、互いに優等生ではなく“落選組”中心で構成されたその成り立ちだ。三木谷氏は「当球団は、合併球団からのプロテクト外の選手を中心に集まっている。そして“モーニング娘。”はオーディションでグランプリを逃した次点組で構成された。デビュー前にはCDを手売りするなど大変な苦労でデビューを勝ち取り、自らの努力で成功を収めた。私たちと境遇、成り立ちが似ているところに親近感を覚えた」と説明。つんく♂に依頼したところ意気投合、明るく力強い新曲「THE マンパワー!!!」が誕生した。
 ずっこけましたよ…終わってんなぁ。「次点組で構成されたモー娘」って、それは最初だけじゃないの? ってかね、これから羽ばたこうっていうイヌワシ軍団に、凋落著しい「モー娘」をつけますかねぇ…

■「モー娘」も他人を応援してる場合じゃないって。ま、楽天に便乗して、再浮上なんてことをたくらんでるのかもしれないが。

■「モー娘」をつけることで、ファンの獲得や球場動員の増加を見込んでるのかな。でも、「モーヲタ」は球団のイメージダウンというリスクをかかえる。これまた諸刃の剣。

■で、応援歌というのは長年にわたって幅広い層に愛されるものでないといけないわけだが、「つんく♂」に任せて大丈夫なのか。歌い手の方はころころと変えれるわけだけども。

■いくつかの人が勝手に楽天の応援歌を作って、一儲けしようとしていたが、見事なまでに徒労に終わった。どこかのテレビ番組でそれをやってたが、軍歌みたいな古めかしい応援歌ばかりで笑ったなぁ。


立川自衛隊監視テント村

■官舎に『反対ビラ』無罪―憲法で表現活動保障(東京新聞)
 東京都立川市の防衛庁宿舎で自衛隊のイラク派遣反対のビラを配ったとして、住居侵入罪に問われた市民団体メンバー三人の判決公判が十六日、東京地裁八王子支部であり、長谷川憲一裁判長は「ビラ配りは憲法で保障された政治的表現活動であり、立ち入りによるプライバシー侵害の程度は極めて軽微で刑事罰に処するに値する違法性はない」と、無罪(求刑懲役六月)を言い渡した。 

 無罪となったのは「立川自衛隊監視テント村」のメンバー大洞俊之さん(47)、大西章寛さん(31)、高田幸美さん(31)。

 判決で長谷川裁判長は「ビラの内容は暴力や破壊活動を志向する危険思想ではなく、一つの政治的意見。ビラを届けることでテント村の見解を自衛官らに直接伝えるという動機自体は正当」と指摘。「正式な抗議や警告もなく、いきなり摘発して刑事責任を問うことは憲法の趣旨に照らして疑問」と述べた。
 ま、当然の判決だよな。

■ちなみに、政治的思想の抑制が目的で、公訴権の乱用という弁護側の主張は、「少なからぬ居住者が他の商業宣伝ビラに対するものとは異なる不快感を抱いており、こうした感情に着目すれば検察官の訴追裁量権の逸脱とまではいえない」と退けられた。

■ただ、証言をした自衛官らが「イラク派遣が始まって隊員や家族が緊張している時期に、玄関先にビラを放り込まれるのは住人として大変不快であり、家族も動揺した」と語っているように、この団体の無神経さについてはいかがなものかと思う。

■で、思い出すのは、右翼の街宣車。「ゴミ」をポケットに突っ込まれるわけで、同じく迷惑行為に違いないのだが。ま、ビラは捨てればいいことだから、これぐらいの「不自由」は許容しないといけないのかなぁ。

■朝日新聞/社説「ビラ配り無罪―郵便受けの民主主義」
 イラク開戦とそれに続く各国軍の現地派遣をめぐっては、世界のあちこちで大規模な抗議活動が繰り広げられた。欧州では、ベトナム反戦デモを上回るうねりとなった国も多かったが、日本では際立って低調だった。

 滞在中たまたま日本の反戦デモを見た外国人たちはその規模の小ささ、若者の少なさに驚いた。理由はいろいろあるだろうが、ビラ配り事件にあらわれた警察の過敏な取り締まりも一因だろう。

 自分の気に入らない意見にも耳を傾けてみる。それは民主主義を支える基本である。派遣を控えた自衛隊員にとっても、同僚や家族と全く違う意見を目にするのは無駄にはならないはずだ。くだらない意見だと思えば捨てればいい。

 そんなところにまで警察が踏み込むのは危険きわまりない。判決はそう語っている。
 「警察の過敏な取り締まりも一因」って…やや呆れる。そんなのはただの言い訳じゃないか。そんな単純なもんじゃなくって、この問題はもっと根深いものだ。


中村浩幸:イラクへ

■<イラクへ>苫小牧市のカメラマン、出発 中止要請聞かず(毎日新聞)
 北海道苫小牧市のフリーカメラマン、中村浩幸さん(33)が16日、イラクを目指して日本を発った。福岡県出身の香田証生さんが10月に殺害され、外務省は渡航中止を求めたが、「米国中心の情報が正しいのか、イラクの普通の人々が何を思い、どんな暮らしをしているのかを自分の目で確かめたい」と話している。
 プロの写真家を目指す中村さんは、アルバイトで旅費を貯めて中東などへ撮影に出ている。イラク戦争直前の02年末と戦後の昨年11月下旬〜今年1月上旬にイラクを訪れており、今回が3度目。
 ま、本人は「命の危険や『自己責任論』などの批判は覚悟している」と話しているわけで、私はその意志を尊重したいと思うけども。どうか無事に帰ってきてください。

■で、何かがあったら、大自民党の幹事長である武部勤さんが責任をとってくれます…「イラク基本計画、期間内撤退を追加」(TBS,12/8)
 一方、イラクのサマワを視察した自民党の武部幹事長と公明党の冬柴幹事長が記者会見を行い、現地の治安は安定しており、自衛隊の活動の継続は可能とする考えを重ねて強調しました。
 
 「自衛隊は、継続的・組織的攻撃を受ける状況になく、引き続きサマワで自衛隊の活動を継続できる」(自民党・武部勤幹事長) 
 「(現地世論調査では)84%の住民が自衛隊を評価し、自衛隊の活動を継続してほしいとのことだった」(公明党・冬柴鉄三幹事長)
 
 この視察が「結論ありきの政治ショー」との批判があることについて、武部氏は「そんな人は自分で行ってみればいい」と述べています。
 中村さんも心強いでしょうね…なにせ大自民党幹事長のお墨付きですもの。もちろん、「自己責任」論が政府の側から出てくることもないんでしょうね…と牽制。


【追記】どうやら、「これから出発して中東諸国を訪問するが、イラクには確実に行かない」と外務省に連絡を入れた…らしい。

ドンキ社員:記者会見で情報収集

■ドンキ社員が身分隠し会見出席(日刊スポーツ)
 量販店ドン・キホーテの連続放火事件に関連して、さいたま市消防局が15日に記者会見をした際、同社の男性社員が身分を隠して会見に出席していたことが分かった。消防局は「事件当事者の会見出席は不適切」として社員に厳重に口頭注意した。

 会見は同消防局で同日午後開かれ、同社に対する防災指導状況を説明した。開始時に消防局幹部が「記者以外の人はいないか」と確認したが名乗り出なかった。会見後、不審に思った記者の1人が社員を追及したところ、社員であることを明らかにした。

 社員は「自分の一存で会見場に入った。大変申し訳ない」と謝罪した。消防局職員に求められメモ帳と録音機を提出。職員が社員の了解を得て、録音内容をその場で消去したという。

 同社の稲村角雄経営支援本部長は「当該社員は現場周辺の情報を収集するという業務を担当しており、自分の判断で会見に出席したのではないか」と話している。
 ちょっと笑った。圧縮陳列に対する風当たりが強くならないように、トンキも必死なんでしょうね。

■「自分の一存で」「自分の判断で」って…ほんとですかぁ?


平井堅:ゲイ疑惑

■平井堅に「男」の存在が発覚したNHKの困惑 (日刊ゲンダイ12/13)
 発売中の「フライデー」によると、平井はオンナではなく“オトコ”に夢中な様子。色白で丸坊主の男性と仲むつまじく肩を組んだり、笑顔でハシャギあう場面がバッチリ撮られている。
 さらに、平井は自宅から徒歩5分の場所にある彼のマンションへ1週間に4日間も通い詰め、朝まで一緒に過ごしているという。まさに半同棲状態である。そんな思わぬ“男性”の出現にNHKがアタマを抱えている。平井を「紅白の目玉」と考えていたからだ。

 今年の平井は絶好調。シングル「瞳をとじて」が90万枚を超える売り上げで年間チャート1位を獲得し、11月24日発売の6枚目のアルバム「SENTIMENTALovers」もミリオンを達成。日本を代表するアーティストとなった。

「そんな平井の紅白出場にNHKはニンマリだった。『出演シーンを見たい歌手』の調査では、『マツケンサンバ』が大ブレークした松平健と並んで平井が白組のトップだった。そこで、NHKは平井と松平の“Wケン”を最大の売り物にすると意気込んでいた。ところが、女性ならまだしも“男性”の存在が明るみになった。視聴者は“平井堅てさあ……”という目で見ますよ」(放送関係者)
 安倍なつみ、浜崎あゆみと相次いで盗作問題が持ち上がり、今度は平井が……。NHKはとことんツキがない。
 あらら。ま、個人的には、日本の同性愛者差別には辟易とするが、実際問題として、ファンは離れていくのだろう。ラブソングとかを歌われても、共感しにくくなるだろうし。

■真偽はともかく、これでますますゲイ疑惑は強まりそうだ。平井堅自身もそれをかなり意識してんだよね。ゲイ疑惑を打ち消すために、松浦亜弥を利用してるし…過剰なまでに「あややファン」を公言してね。でも、それはそれでファンを失うから、諸刃の剣だよなぁ(仮に「あややファン」だとしたら、それはキモいイメージしかないわけで)。


2004年12月16日木曜日

2005年:注目キーワード

��キーワード>05年の注目10語 個人情報保護法など(毎日新聞)
 新聞61紙、雑誌約150誌の記事データベースを提供する「エレクトロニック・ライブラリー」(本社・東京)は15日、「2005年の注目キーワード10」を発表した。今年1〜11月の全記事から登場頻度が高い約200のキーワードを選び、データベースを利用する企業や情報を提供するマスコミ計約2700社にアンケート調査を実施して選んだ。
 個人情報保護法、日中関係、三位一体改革、排出権、電子マネー、位置測定システム(GPS)、地上デジタル、愛知万博、コエンザイムQ10、東北楽天ゴールデンイーグルスの10語が選ばれた。
 「コエンザイムQ10」ってのがよくわからず、2005年を先取りしようというミーハー心からかは定かではないが、調べてみた…
→Googleニュース

■コエンザイムQ10:化粧品への配合解禁、開発ヒートアップ(毎日新聞11/25)
 「肌のしわが減り、張りが出る」「疲れにくくなる」−−。こんなうたい文句で、「コエンザイムQ10(キューテン)」(CoQ10)と呼ばれる成分を配合した商品の発売が相次いでいる。効果の多様さから「100年に一度の素材」とも言われ、サプリメント(栄養補助食品)は品薄状態。10月には化粧品への配合が解禁され、関連商品の開発はさらにヒートアップしそうだ。

◇好調な売れ行き−−脂質の酸化を防ぐ効果が
 CoQ10は、人間の体内にもともとある、エネルギーを作り出す酵素を助ける「補酵素」の一種。老化の原因とされる脂質の酸化を防ぐほか、サプリメントで飲めば疲れにくいとされる。しかし、濃度は20代をピークに減り始め、40代で30%、80代で50%以上が失われる。

 欧米では約10年前から話題に。98年、世界で初めてCoQ10配合クリームを発売したバイアスドルフ社(ドイツ)が行った実験では、50歳の女性の目尻に8週間、クリームを塗ったところ、シワの深さが27%改善された。同社は「肌の水分やコラーゲンと深い関係があるヒアルロン酸の合成を促す効果を確認した」と報告している。

 CoQ10が特に多いのが心臓や腎臓など。日本では74年、厚生省(当時)がうっ血性心不全の薬に認可し、01年にはサプリメントなど食品も解禁。今年10月には化粧品の成分に認めた。
��略)
 「100年に一度の素材。疲れや二日酔い、風邪予防などさまざまな効果が期待できる」。正しい普及を目指すNPO法人「日本コエンザイムQ協会」理事長で、東京工科大(同八王子市)の山本順寛(よりひろ)教授(51)=生物有機化学=はCoQ10の効果に期待する。
 CoQ10の効果がでるには1日平均100ミリグラムの摂取が望ましい。牛肉は3キロ、ブロッコリーは12キロも食べる計算。普通の食事では1日5〜10ミリグラム程度しか摂取できず、サプリメントで補うのが効率的。山本教授は「CoQ10は脂に溶け水に溶けない。サプリメントのカプセルに脂が入っているものを選び、食後だと吸収力は空腹時の5〜6倍」とアドバイスする。
 ま、誇大広告っぽくて、いかがわしさを感じないわけでもないが、ブーム到来を予感させる…すでにいくつかのテレビ番組で紹介されているようだし。が、それゆえに粗悪品も多いとのことで、注意が必要らしいっす。


ドン・キホーテ:安田隆夫社長

■ドン・キホーテまた火災、現場に油を染み込ませた布(読売新聞)
 15日午後3時10分ごろ、さいたま市見沼区大和田町、ディスカウント店「ドン・キホーテ大宮大和田店」の寝具売り場から出火、毛布7枚を焼いた。

 さいたま市消防局などによると、店員が毛布が燃えているのを見つけ、消火器で消し止めた。現場の商品棚には油を染み込ませた布のようなものが残されていたという。店内の客は避難して無事だった。

 ドン・キホーテ(本社・東京都江戸川区)によると、警備会社の警備員と店内を監視していた店員が、出火直後に店から逃げ出す人物を目撃し、追跡したが取り逃がしたという。
 あぁ、もう捕まりそうっすね。ま、防犯ビデオを調べれば、遅かれ早かれ、人物の特定はできただろうけども。

■ドンキ社長 引責辞任の意向示唆(スポニチ)
 連続放火事件を受けて、ドン・キホーテの安田隆夫社長(55)が都内で記者会見し、「重大な責任を痛感しており、私なりのけじめをつけたい」と述べ、引責辞任の意向を示した。沈痛な面持ちで会見に臨んだ安田社長は何度も深々と頭を下げ、従業員3人が犠牲となったことに「まだみんな若いのに…」と絶句し、号泣した。

 ドン・キホーテの特徴である「圧縮陳列」が、3人が逃げ遅れた原因ではないかとの指摘に同社は「圧縮陳列が避難経路を狭めていたとは思わない。避難経路のスペースは消防法の基準より広く確保していた」と反論。安田社長は「必要があればリニューアルも検討する」と、圧縮陳列の見直しも示唆したが、基本的には圧縮陳列を取りやめる姿勢はうかがえなかった。
 不謹慎かもしれないが、会見を見て笑ってしまった。「泥棒市場」を開業したイメージ通りの社長が、号泣しているのだった。「涙は男の武器」と申しましょうか、こういう卑怯な涙が私は大嫌いなのだ。泣けば許してもらえるってのはガキの発想じゃないか。

■「責任」というのがよくわからない。だって、安田社長は「圧縮陳列が避難経路を狭めていたとは思わない」と開き直っているわけで、あくまでも「放火の被害者」という立場なわけでしょ?

■「圧縮陳列は問題ない」ってんなら、辞任する必要などどこにもない。辞任してすべてをうやむやにしようって魂胆?まるでどこかの知事みたいだな。辞任するのは勝手にすればいいが、ドンキ側のどこに落ち度があって、どのような改善処置をするのかを明確にしたうえで辞任すべきだ。

■…と、書くつもりだったのだが、「現時点においてそのような考えはない」「その主旨は事態の収拾、遺族および被害者への対応、安全対策の見直し等について、代表権を持つ取締役社長として、経営責任をもって臨むことであり、そのことが辞任に直接結びつくものではない」とコメントを発表したらしい。一斉にメディアが引責辞任と報じていたが…誰かの入れ知恵でもあったか。

■「避難経路を狭めていたとは思わない」には呆れる。避難経路に通じる道が狭まけりゃ意味ないっての。


『1億出せば放火やめる』ドン・キホーテ恐喝未遂男を逮捕(東京新聞12/19)
 さいたま市のディスカウント店ドン・キホーテの連続放火事件の犯人を装い、ドン・キホーテ本社(東京都江戸川区)から一億円を脅し取ろうとしたとして、警視庁捜査一課と葛西署が恐喝未遂の現行犯でさいたま市大宮区三橋、会社員加茂幸雄容疑者(42)を逮捕していたことが十八日、分かった。調べでは、加茂容疑者は放火犯を装って十七日午後一時ごろ、同社本社に「一億円を出せば終わりにしてやる」と電話し、現金を脅し取ろうとした疑い。同日午後九時ごろ、現金の受け渡し場所に指定したさいたま市中央区本町西の駐車場に現れたところを捜査員に取り押さえられた。
 加茂容疑者は、放火事件翌日の十四日に開かれた同社の安田隆夫社長の記者会見の様子をテレビで見て、犯行を思いついたという。「数千万円ある住宅ローンの返済に困っていた。安田社長は人情がありそうで、金を取れると思った」と供述しているという。
笑った。

2004年12月14日火曜日

ドン・キホーテ:放火事件

■ここにも「災」か。

■店舗中央で3遺体発見 ドン・キホーテの火災鎮火(朝日新聞)
 さいたま市緑区中尾のディスカウント店「ドン・キホーテ浦和花月店」で13日夜に発生した火災は、店舗を全焼、約12時間後の14日午前8時40分ごろ鎮火し、埼玉県警は店舗中央付近で3人の遺体を発見した。従業員男女計3人が行方不明になっており、身元確認を急いでいる。また、北へ約6キロ離れた同市見沼区大和田町1丁目の「ドン・キホーテ大宮大和田店」でも13日午後10時40分ごろ、衣料品コーナーが燃える火災があり、県警は連続放火の可能性もあるとみて、出火原因などを調べている。

 浦和東署などによると、同日午後8時20分ごろ、浦和花月店から119番通報があった。行方が分からなくなっているのはいずれも従業員の大島守雄さん(39)、小石舞さん(20)、関口舞子さん(19)。ほかに男性従業員4人、女性従業員3人、消防隊員1人が煙を吸い込むなどして病院に搬送され、男性従業員(27)が重傷。

 浦和花月店の従業員によると、被害に遭った従業員らは客が避難した後に消火活動をするなどしていて逃げ遅れたらしい。
 なにかと問題をおこすドンキ。さてさて、今回はあのドンキ特有の商品陳列が俎上に載りそうだ。消防法との関係とかね。あと…店を守るために従業員に消化活動をさせたのか?


社説:台湾野党勝利

■台湾野党勝利の社説…

■産経新聞/社説「台湾野党勝利 曲折をたどる民主化の道」(12/12)
 中国は、中国との協調を重視する野党連合が勝ったことで、陳総統の自立化路線が否定されたと主張するだろうが、台湾では野党も「愛台湾」をスローガンにし、民主主義を唱えている事実を見誤るべきではない。
 

■読売新聞/社説[台湾野党勝利]「中国は民意を読み違えるな」
 だが中国は、対中融和派が勝利した意味を読み違えてはならない。民意は確実に自立化に向かっている。台湾・政治大学の意識調査では、現状維持派が多数を占めたが、中国との統一を望む住民は十年前の20%が今年は12%に減り、独立派は11%から19%に増え、逆転した。

 中国が、対中融和派の野党躍進を、陳政権揺さぶりの好機ととらえ、介入姿勢を強めれば、手痛いしっぺ返しを受けることになるだろう。


■朝日新聞/社説「台湾選挙―この踊り場を生かせ」
 台湾と中国は主権問題で角を突き合わせながらも、一方で、経済の結びつきを日増しに強めている。

 今年10月までの貿易額は、昨年の同じ時期の36%増だ。台湾の対中投資も活発だ。大陸に滞在する台湾のビジネスマンは100万人にのぼるとも言われる。

 今度の選挙に、そのビジネスマンたちが大挙して戻り、投票したと言われる。中国を相手にする台湾の企業人が中台をつなぐ力となって、選挙の結果に影響を与えた可能性もある。

 経済では、急速に発展する中国と大きく先んじた台湾との相互依存は深まるばかりである。しかし、政治的には逆に遠心力が強まっているのが現実だ。
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 背景にあるのが「台湾人」意識の高まりだ。様々な世論調査を見ると、「自分は中国人」と思う人は80年代の末には50%を超えていたが、00年は10%台にまで落ち込んだ。逆に、「自分は台湾人」と考える人は80年代末では10%台だったのに、00年は30%台に達した。いまはこの傾向がもっと進んでいるだろう。
 今回の選挙は陳政権を牽制する結果になったとはいえ、台湾の自立志向そのものに歯止めがかかったとは言えない。


■毎日新聞/社説「台湾立法院選 民意は現状維持を選んだ」
 台湾の経済は、中国と密接にかかわりあい、中国抜きには成り立たない。大陸で働いている台湾の人々は100万人。台湾人口の23人に1人だ。冷静に考えれば、良好な中台関係が台湾と中国にウイン・ウインの利益をもたらし、対立が双方に損失を与えることはどちらも承知のはずだ。
 今後、陳政権には新憲法制定の見直しや中台対話の再開が課題となるだろう。中国もウイン・ウインを望むなら、それに応えるのが上策である。


■「台湾人」意識と経済依存性の高まりか…「現状維持派」というのは今後、ますます増加しそうだな。が、現状維持のままでは、台湾の状況は悪くなる一方じゃなかろうか。

■ちなみに、結論部分…朝日・毎日が中台は対話せよと言っているのに対し、
読売は「経済、軍事両面で膨張する中国に対抗するうえで、民主化は有効な手段だ。民意に基づく新たな対中政策の確立は、対話再開への近道となり、地域全体の安定にも寄与することになるからだ。」
産経は「日本も米国も台湾の現実を見据えつつ、東アジアの安全保障に死活的な意味を持つ中台関係を最大限注視する必要がある。」


2004年ニュース

��位に「新潟県中越地震」=社会部長が選ぶ10大ニュース(時事通信)
 新聞之新聞社主催の「社会部長が選ぶ今年の10大ニュース」の選考会が13日、時事通信社など在京新聞、通信8社の社会部長が出席して開かれ、今年のトップニュースに「新潟県中越地震、山間過疎地を直撃」を選んだ。2位以下は次の通り。
 (2)イラクで日本人の拉致、殺害事件相次ぐ、「自己責任」めぐり論議(3)皇太子の「人格否定」発言などをめぐり皇室のあり方の論議高まる(4)名門企業の虚偽不正隠ぺい事件相次ぐ(5)「チョー気持ちいい」アテネ五輪メダルラッシュ(6)プロ野球再編、初のスト決行(7)佐世保女児殺害など子供が犠牲になる凶悪事件相次ぐ(8)旧橋本派1億円問題など日歯連事件で問われる政治献金システム(9)台風ラッシュ、猛暑など列島を覆う異常気象(10)北朝鮮拉致被害者、夫、子供と日本で新生活。事件の解明は進まず。
 ま、「ふーん」という感じだけども。社会部の記者からすれば「人格否定」発言は3位に食い込むほどの衝撃だったらしい。

■なんかあったかなぁ…と思い返そうとするんだけども、何も思いつかず。

■今年の漢字は「災」 (スポニチ)
 2004年の世相を象徴する「今年の漢字」に「災」が決まり、日本漢字能力検定協会(京都市)が13日、京都市東山区の清水寺で発表した。

 全国から過去最多の約9万2千通の応募があり、「災」はうち2割強の約2万900票を集めた。新潟県中越地震や相次いで列島に上陸した台風、夏の猛暑など記録的な天災と、イラクでの人質殺害や幼児虐待、子どもの殺人事件など人災が多発したことを反映した。
 まぁ、そんなもんっすかね。


大河ドラマ新撰組

■<新選組!>平均視聴率は17.4%(毎日新聞)
 12日に終了したNHK大河ドラマ「新選組!」の平均視聴率が17.4%(関東地区)だったことが13日、ビデオリサーチ社の調査で分かった。過去10年間で最低だった昨年の「武蔵MUSASHI」(16.7%)を0.7ポイント上回った。
 やっぱ低いよな。来年は「義経」で、しかも滝沢秀明しょ?かなりきつそうだな。

■大河ドラマというやつにまるで興味がなかったんだけど、「新撰組」は何となく見始めた。キャストが気に入っているとか、三谷幸喜ファンだからってわけでもなく、新撰組がどういうものかをちょっとだけ知っておこうってのがあったからかもしれない。その後、だんだん面白くなっていって、最終的にはめちゃくちゃはまりましたね

■最終回もよかったんだが、ただ…なんでしょうねぇ、ちょっと美化しすぎなんじゃないかと思うこともしばしば。って、ドラマってのはそんなもんか。ま、実際のとこを知るすべはないんでなんとも言えんけど。

■でも、新撰組の実像が明らかになってないからこそ、人々には固有の「近藤勇」や「土方歳三」が存在する余地があって、それゆえの新撰組人気なのかもしれない。


2004年12月12日日曜日

読売社説:セクハラ教師

■読売社説[教師処分]「尊敬できない先生が増えている」
 教え子にいかがわしい行為をする教師が増えている。だが、それを根絶しようという教育関係者の強い姿勢が見られない。これでは安心してわが子を学校へ送り出せない。

 昨年度、わいせつ行為で懲戒処分を受けた公立小中学校、高校などの教師は百五十五人で、過去最多だった。五年前の三倍という急増ぶりだ。

 免職になったのは百七人、停職は四十人。免職のうち六十一人は、児童や生徒を対象としたわいせつ行為だった。
 ま、ここまではありきたり。しばらく具体的なセクハラ教師の悪事をのせて、いきなりこうくる…

 教師には、教育者としての高い使命感と倫理観が求められる。養成、採用、研修を通じ、資質の向上を図ることが急務だ。同時に、不適格な教師には、今以上に厳格な対応が必要となろう。

 一方、卒業式などの国歌斉唱の際、校長の職務命令に従わず、起立しなかったなどとして懲戒処分を受けた教師も百九十四人いた。ほとんどが東京都の教師たちで、「命令は内心の自由の侵害だ」などと主張し、裁判に訴えている。

 同様に、教師の政治活動は法律で禁じられているのに、政治的主張を載せたビラを配るなどして八人が処分された。山梨県教組の傘下の政治団体が、今夏の参院選で教師らから多額の選挙資金を集め、一部を民主党議員の政治団体に寄付した疑惑が表面化している。自民党が追及し、文科省も調査を始めた。

 倫理観や法を守る意識に欠けた教師、公務員としての義務を怠り、権利ばかり主張する教師。子供たちは、そんな先生を尊敬するだろうか。
 わいせつ教師が過去最多というニュースにこれをからめてくるってのが、なんとも御用新聞らしいんだが。

■ちゃっかり君が代斉唱もセクハラの同列に入ってるところがね。後段に該当する事象においては、むしろ昔の方が、読売の言う「尊敬できない先生」ってのは多かったんじゃないか。


2004年12月11日土曜日

世界の中の日米同盟

■新防衛大綱が閣議決定された。軍の再編、MD、中国、武器輸出三原則…語るべきことはいろいろあるかもしれないけども、もっと重要なことが既成事実として積み上げられているような思いがした。

■読売新聞/社説[新防衛大綱]「安保環境の変化に立ち向かえ」
【「世界の中の日米同盟」】

 「国際的な安全保障環境の改善」は、日本が主体的に行うべき課題だ。これまで積み重ねてきた、国連平和維持活動(PKO)、インド洋上での自衛隊艦船の活動、イラクへの自衛隊派遣なども、その具体的な取り組みと言える。
 大綱が、国際平和協力活動を国土防衛と並ぶ自衛隊の本来任務と位置付けたのは、時代の要請でもある。

 日本周辺やアジア太平洋地域での米軍の存在と日米同盟は、地域の安定の“公共財”である。国際的な安全保障環境の改善も、唯一の超大国である米国の存在を抜きには考えられない。日米同盟関係は、一層「世界の中の日米同盟」という性格を強めることになるだろう。
 安保環境の変化に伴い、日米同盟をどう深化させるのかは、日本にとって極めて重要な課題だ。

 当面、米軍の変革・再編に伴う在日米軍の再編問題などに関する戦略対話が重要だ。米軍は陸軍第一軍団司令部をキャンプ座間に移し、北東アジアから中東に至る、いわゆる「不安定の弧」での米軍の活動の指揮機能を持たせることを検討しているという。
 この地域で紛争が起きれば、日本にも影響する可能性がある。不安定の弧に沿った海域は、日本が原油輸入の九割近くを依存する中東から日本への海上輸送路でもある。日本の国益という観点からも、不安定の弧の安定化に、出来る範囲で役割を担う必要がある。


■朝日新聞/社説「防衛大綱―この選択でいいのか」
 だが日本の防衛政策は、新大綱が示す方向にこのまま突き進んでいいのか。

 日米は同盟関係にあるにしても、脅威の見方から脅威への具体的な対処まで、米国の軍事戦略をそのまま受け入れ、協力することが、必ずしも日本の利益になるわけではない。今の米国と世界の現実を踏まえれば、日米同盟を強化しさえすれば何事もうまくいくほど単純ではないのだ。

 米国が始めたイラク戦争をめぐって、世界は分裂している。米国に付き従っているだけでは、これを修復して国際協調態勢を立て直そうにも思うに任せない。

 米国と一体化しつつ、自衛隊の海外への展開を広げる日本に向けられたアジア諸国の微妙な視線も、考慮しなければならない。

 さらに大きな問題は、米国と国連の対立だ。大綱はその基本方針の中で「我が国は、国際の平和と安全の維持に係る国際連合の活動を支持する」としている。しかし、核実験の禁止や国際刑事裁判所などでも、多くの国連加盟国と米国との亀裂はあまりにも深い。それが、紛れもない現実ではないか。

 小泉首相は「世界の中の日米安保」と言うが、「日米安保の中」だけに世界があるわけではない。


■ずいぶんと前から指摘されていることだけども、日米安保の質は明らかに変化してきている。が、その方向性について、「国民的な議論」というやつがなされていないんじゃないか。

■国民がそれを望んでいるのか極めて疑問だが、ともあれ、なし崩し的に「世界の中の日米安保」になっているんだ。気づかないうちに、こんなとこまで来てた…ってなことにならなきゃいいが。


「君が代」解釈

■「君が代」ドイツ語訳「誤解招きかねない」 政府が見解(朝日新聞)
 政府は10日、在ドイツ日本大使館のホームページに掲載されている「君が代」のドイツ語訳について、「政府見解に照らして誤解を招きかねない」との答弁書を閣議決定した。同大使館の訳文は「君主よ、汝(なんじ)の支配が千年も、幾千年も続くように」との内容になっているため、同大使館を指導する。在外公館にも政府見解を周知徹底するとしている。

 民主党の小宮山泰子衆院議員が「明治憲法下の解釈とみられる『君が代』訳がある」との質問主意書を提出していた。政府見解は「日本国憲法の下では、天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国の末永い繁栄と平和を祈念したもの」とされている。
 「解釈」って便利だよな。しかも、この「国歌」は憲法以上にわかりにくいんだな。学校で君が代を歌わされてきたけども、そういえば意味を教わったことは記憶にない。それは大人の側にも教えにくい状況があったからなのだろうか。


2004年12月10日金曜日

振り込め詐欺

■オレオレなど架空請求、「振り込め詐欺」と命名 警察庁(朝日新聞)
 「振り込め詐欺」は、いわゆるオレオレ詐欺をはじめ、架空の誘拐話で身代金を脅し取る恐喝事件や、アダルトサイトの利用料金名目などで請求書を送りつける架空請求詐欺、融資を装って申込者から保証金をだまし取る融資保証金詐欺の総称。いずれも銀行口座などに現金を振り込ませる点が共通している。

 こうした犯行は次々に新たな手口が生み出され、最近では警察官や弁護士、保険外交員が登場したり、医者の家庭を狙ったりするケースも登場。「おれおれ」と呼びかける初期の手口はもはやなくなった。
 「おれおれ詐欺」が定義があいまいのまま、なし崩し的に使われていることをしつこく言ってきたが、やっと使用が廃止される方向のなった。が、「振り込め詐欺」って。なんかマヌケな響きだよなぁ。






2004年12月9日木曜日

社説:横田めぐみ遺骨・別人

■産経の「別人の遺骨 もはや対話の選択はない」や読売の「“遺骨”は別人―『北』の愚行が自ら制裁を招く」 というのは読まなくても内容がわかるだろうから省略。

■別人の遺骨を渡した北朝鮮が卑劣ってのは言うまでもないわけで、注目はその他の新聞社が経済制裁についてどう論じたか?

■朝日新聞/社説「遺骨の嘘――総書記はこの怒りを聞け」
 横田さんら拉致被害者の家族会は、経済制裁の即時発動を求めた。政界も世論も、制裁実施論にさらに傾くだろう。 北朝鮮に対してはまさに「対話と圧力」である。まず制裁ありきではいけないが、制裁もまた選択肢の一つであることを、金総書記は忘れてはいけない。
 おとなしめ。

■毎日新聞/社説「ニセの遺骨 何という卑劣な仕打ちだ」
 5月に小泉首相が訪朝した際に金総書記に約束した食糧などの人道支援も、残りの12万5000トンの提供を見送るのは当然である。国民がそれを許さない。
 「対話と圧力」という北朝鮮への対処方針のうち、こんなことでは「対話」が成り立たなくなる恐れが出てくるだろう。

 だとすると、北朝鮮に対して経済制裁に踏み切るべきだとの声が高まるのも自然のなりゆきだ。拉致被害者の家族会らは、政府に強く制裁を求めている。北朝鮮の今後の出方によっては、改正外為法や特定船舶入港禁止法の発動を検討すべきだろう。
 日朝協議をこれからどうするのかも、大きな課題となりそうだ。国民の北朝鮮への不信感を取り除けないなら、日朝実務者協議を重ねても意味がない。外務省は北朝鮮との協議のあり方を再検討しなければならない。
 経済制裁を検討すべき、でストップ。

■東京(中日)新聞/社説「でたらめも度が過ぎる」
 それにしても、日本政府は甘く見られたものだ。一国の首相が二度までも国交のない国を訪問しての結果がこうである。特に二度目の首脳会談は、外交ルートをはずれた怪しい経路でセットされたという。その会談で小泉純一郎首相は、食糧や医薬品を提供、経済制裁を発動しないと約束した。こうした融和策が、恐れるに足りないと侮られたに違いない。

 被害者五人については、ようやく家族ともども故郷に落ち着いた。政府は他の十人の被害者についても、同様に原状回復ができるよう全力を傾注すべきだ。経済制裁をはじめあらゆる手段を念頭に。


■日経新聞/社説「不誠実な北朝鮮へ経済制裁を視野に」
 経済制裁はそれ自体が目的ではない。目的は拉致問題の解決である。そのために何が有効かを多角的に考える必要がある。経済制裁は紛れもなく選択肢の一つである。制裁論者は何もしなければこれまでのような不誠実な対応の繰り返しになると考える。制裁消極論者は効果に対する疑問があると考える。日本だけが制裁を実施しても、中国、韓国との足並みがそろわない限り、効果は限定的との判断である。

 米国はすでに北朝鮮制裁を実施してきており、新たな制裁カードは持たないが、北朝鮮人権法には日本の拉致問題を明記し、厳しい姿勢を示している。中国、韓国も拉致問題に関する日本の立場には理解を示している。北朝鮮の不誠実な態度を改めさせるには中韓両国を通じた働きかけも欠かせない。
 ちょっと逃げた感もあるが、効果に言及したのは日経だけ。中国、韓国は拉致問題では動かないだろ、核じゃないと。

■どこも制裁は踏みとどまっているか。

■経済制裁というのは、ただただ「日朝平壌宣言に反する」という口実を与えるだけになる気がして、やはり避けたい。経済制裁を発動すれば、北朝鮮は軟化する…ってのは単純すぎる。なんせ、相手は「ならず者国家」ですよ?

■あるいは、経済制裁によって北朝鮮の態度が硬化した場合の対応は用意されているのか(効果がなかったら徐々に緩めるっていう情けない対応しかないような気が…それか不作為状態ね)。その場合、誰が責任を負うのか。それとも、強硬派は「対話の余地なし」としているわけだから、圧力以外の選択肢はなかったのだから、最善を尽くしたってことになるのか。

■日朝間の交渉窓口がなくなった場合、現実問題として多国間協議では核やミサイルだけが議題になるだろから、日朝間の拉致問題は置き去りにされる可能性があるんじゃないか。その時、拉致被害者たちは政府に「よくやった」と合格点を与えるだろうか。


右翼・街宣車

■朝日新聞/社説「街宣車―わがもの顔は許せぬ」
 街宣活動には、そのときどきで狙いがあるようだ。自分たちの売名もあるだろう。嫌がらせをした相手に音を上げさせて金を払うよう仕向けたり、誰かの依頼で活動したりすることもあると言われる。右翼を名乗る集団によるこのような街宣活動は、ほかの先進国に例がない。

 警察庁によると、いま約900の右翼団体に約1万人が所属する。このうちかなりの団体が街宣車を持っていると思われる。暴力団と見まがう団体もある。

 国会周辺などでは20年近く前にできた法律で街宣活動が規制されている。また、警察は騒音を規制する条例や様々な罪名で街宣を取り締まってはいる。しかし、被害を受けている人々の間には手ぬるいとの不満が大きい。

 警察にすれば、政治活動や表現の自由に絡むことだけに、慎重にならざるを得ない面もあるようだ。

 しかし、強力な拡声機から怒鳴り声を流しながら、一目でそれと分かる塗装をした車が列をつくって走る。居丈高な街宣活動と、普通の政治活動との違いは、誰が見ても明らかだ。
 まぁ、いまさら言うこともないのだが、これを放置し続けてきた国の不作為ってのはどうよ?

■でも、あれって効果があるんかね。主張にネガティブなイメージをもたらすだけじゃない?ま、従来はそういう人たちは孤立していたもんだけど、自民党や民主党が右翼団体みたいな今日この頃。

■で、最後…
 東京には路上でたばこを吸ってはいけない条例を作った区がある。騒音被害をまき散らす異様な街宣車を規制する条例があってもおかしくない。いつまでも無法を許すわけにはいかない。
 東京が出てくるあたり、「石原に期待?」と皮肉を言ってるのかと勘ぐる。ま、あの人は自分が気に入らない人には「爆弾仕掛けられてあったり前」だそうですけども。

■となると、「石焼きイモ」や「竹や竿竹」はどうしよう?あれも迷惑じゃない? 私はさらに選挙カーだって何とかして欲しいのだ。あんなもん、ちっとも投票の参考になりはしない。


横田めぐみ:遺骨は別人

「遺骨」は、めぐみさんと別人(読売新聞)
 細田官房長官は8日午後の記者会見で、北朝鮮が11月の日朝実務協議の際に拉致被害者の横田めぐみさんの「遺骨」として提供した骨が別人のものであることが判明したと正式に発表した。

 細田長官は、「先の調査結果が真実ではなかったと断じざるを得ない。極めて遺憾だ」として、北京の日本大使館を通じ、北朝鮮側に厳重に抗議するとともに、改めて真相究明を強く求める考えを示した。

 細田長官によると、北朝鮮から渡された遺骨の鑑定は帝京大が実施した。デオキシリボ核酸(DNA)を内包する部分の組織分析の結果、横田さんのDNAとは違うことが確認された。骨は複数あったが、いずれも他人のものだった。
 そりゃそうなるよね。日本政府のメンツも潰された格好です。食料支援も凍結になるだろうし、経済制裁が勢いづく。

■「そこまでバカなのか?」と前に書いたけど、答えは「バカでした」。対北朝鮮穏健派の居場所をなくしているだけじゃん。北朝鮮の意図はなんだったのだろうか。それとも、単に日本の科学技術をあまく見ただけ?

■となると、いよいよ横田めぐみ「夫」のキム・チョルジュンが「奇行」に走るんだろうな(笑)。「めぐみの遺骨を渡したくなくて、別人のを渡した」とか、「遺骨は隠してたけど、何者かに盗まれた」「なんらかの手違いですれ変わってしまったのだろう」とかさ。


東大:「親は高額所得者」間違い

東大、公立出身者が増加=「親は高額所得者」間違い−03年の学生生活実態調査(時事通信)
 年々増え続けているとされた中高一貫私立校出身の東大生の割合が減り、公立校出身者が7ポイントも増えたことが、同大の2003年の学生生活実態調査で分かった。学生生活調査室室長の池田謙一文学部教授は「地方出身の女子学生が増えたことが影響しているのでは」と分析している。
 学生に占める中高一貫私立校出身者の割合は、1988年には37.2%だったのが、02年には50.3%と半数を超え、逆に公立校出身者は47.6%から33.3%まで落ちていた。
 ところが03年は、公立出身者が40.3%に7ポイントもアップ。中高一貫校出身者は3.5ポイント減って46.8%となった。
 98年調査までは7割以上を占めた都内と関東出身の女子学生が00年ごろから6割程度となり、女子学生の数自体も増えた。首都圏に多い中高一貫校の出身者が相対的に減ったためとみられる。
 ふーん。だとしたら、地方出身の女子学生が増えた要因はなんだろ?中高一貫校ねぇ…ずいぶんとせこい教育システムだなぁと思うけど、数は減少か。ま、歓迎すべき事態なのかな。

■でも、公立校の授業ほど受験に役に立たないもんはない。私の場合、あまりレベルの高くない学校だったせいか、授業のレベルが低かった。教師もやる気もないし。授業はどれ一つ聞いていなかったなぁ。授業中は一人で勉強していた(こういうのがクラスに数名いたけど)。逆にそれがよかった面もあったと思う。好きな教科を自由に勉強できたし。

 また、これまで平均値を取って「1000万円以上」といわれてきた保護者の年収が、年収別の分布で詳細に見ると、1050万円未満の層が7割程度(03年は72.7%)だったことも判明。450万円未満の層も03年で13.9%で、池田教授は「東大生の親に高額所得者が多いというのは間違い」とした。 
 「二極化」論者にとっては、目を背けたい数字? 「東大生=よい教育が受けられる裕福な家庭」って説明には注が付けられそうだ。親の職業や学歴を見ると、インテリ層って感じはする。これについてはどうだろ?

■でもさ、「金持ち喧嘩せず」じゃないけど、努力しなくてもいいのがお金持ちなんだよね。大学なんて慶応や早稲田でいいやって思ってんのが金持ちだったりするのでは?「東大生=高収入」を補償してくれる時代でもなさそうだし。


2004年12月8日水曜日

ザリガニ試食会

■ザリガニ全滅は食べるのが一番…味いま一 弘前公園産を料理、市長ら試食会 /青森(毎日新聞)
 弘前公園で繁殖したアメリカザリガニを食べる試食会を、金沢隆市長、新戸部満男・弘前商工会議所会頭らが弘前市元寺町のレストランで開いた。ザリガニを全滅させるには人が食べるのが一番と企画したが、料理の手間の割に味が今一歩だった。
 提供されたのは弘前公園蓮池(はすいけ)と中濠(なかぼり)で捕まえたザリガニ。96年に蓮池の蓮が全滅。水質悪化や病原菌が疑われたが、昨年ザリガニが蓮を食べているのが目撃され、ザリガニ主犯説が強まった。公園を管理する市公園緑地課は、今年5月にイカを餌に56カ所にオリを仕掛け、11月16日までに8889匹を捕まえた。大半は市の動物広場で飼育しているアライグマの餌になったが、中国では人がザリガニを食べると知った金沢市長らが試食会を企画した。
 やれやれ「中国では人がザリガニを食べる」と聞きつければ、「試食会」をするのか。なんか単純でいいよな。トップがバカだと、職員も大変だ。アライグマが食べるなら、食べさせときゃいいじゃないか。無理に人間が食べる必要はない。

■こんなのがあると、また「ザリガニがかわいそうだ」なんてことを言い出す奴がいそうだけども。

 しかし、身は無味に近いうえ、エビのプリプリ感もない。レストランの葛西則昭料理長(57)は「寄生虫がいるといけないので2日間泥抜きした後、よく火を通した。体が小さく殻が固いので殻をむくのに手間がかかり、その割に食べる場所が少ない。もうちょっと大きければ……」と話した。
 ちょっと考えれば、わかりそうなもんだけど。でもさ、この料理長もまいっただろうな。バカ市長にうまいザリガニを食わせるために、前もって準備しないといけないわけだし。


OECD学習到達度調査:日本14位

■<OECD>学習到達度 文章などの読解力で日本は14位(毎日新聞)
 経済協力開発機構(OECD)は7日、各国の15歳(日本では高1)の総合的学力を測る学習到達度調査(PISA)の03年実施結果を公表した。初回の00年より9多い41カ国・地域が参加した。文章やグラフの読解力で日本は14位(498点)と、前回の8位(522点)から順位も平均点も下がり、加盟国の平均(500点)水準に落ち込んだ。科学的活用力と数学的活用力は2、6位と上位を維持し、初めて実施した問題解決能力の4位と共に「1位グループ」(文部科学省)とされた。
 文科省は「(読解力をはじめ)学力は最上位(世界トップレベル)とは言えない」と前例のない表現で危機感を示し、読解力の向上プログラムを来夏までに作る方針。
 ま、そんなもんだろ…と思ってしまうから、どうもいけない。そういえば、数年前に「米百俵」の精神ってのが流行ったな…首相が取り上げて喝采を浴びたんだが。で、小泉さん、教育をどうしましょうか?

■要するに勉強しなくなった 中山文科相(共同通信)
 中山成彬文部科学相は7日の記者会見で、OECDの学習到達度調査の結果について「要するに勉強しなくなったんじゃないですか。低下傾向にあることをはっきり認識すべきだ」と述べ、世界トップレベルからの脱落を認めた。
 さらに「もっと勉強しないと駄目だということを徹底しないといけない」と指摘。「日本が停滞している間に近隣諸国が追い上げてきて取り残されてしまう。東洋の老小国になってしまってはわれわれの子や孫たちに申し訳ない」と述べ、学力向上策に徹底的に取り組む姿勢を示した。
 まぁ、その危機意識はかっておきましょう。「慰安婦とか言葉減り良かった」と喜んでるだけの大臣だったら、いりませんものね。 

■で、こんな話もしてるらしい…
 文科相は「『僕は勉強したいから塾に行きたい』と子どもの方から親にお願いするぐらいでないといけない」と持論を展開した。
 なんかずっこけたな。それがあったら苦労しませんて…しかも「塾」かよ。


【追記】毎日新聞/社説「OECD学力調査 土台の弱さ見据えた対応を」
 低下の要因は、得点の低い層が大幅に増えたからだ。得点を「レベル5〜1、1未満」の6段階に分けて分析すると、日本の「レベル1未満」は7.4%。前回の2.7%を上回り、加盟国平均6.7%をも超えた。フィンランドは1.1%、韓国は1.4%だ。平均の層が厚いのが日本の特徴だったが、加盟国平均より多いのは、得点上位のレベル5、4と1未満といういびつな形になった。
 これは「二極化」?
■読売社説[学力国際比較]「なぜ『読解力』は低下したのか」 
 授業改善のための指導資料を早急に作り、教育現場には「朝の読書」の一層の拡大を促すという。本好きの子供を多く育てることは何より大切だろう。
 最近は、写真やイラストを多用した絵本のような薄い教科書が主流となり、古典や難解な長文などは姿を消す傾向にある。大学入試の多くがマークシート化され、中学、高校ではそれに応じた指導が行われている。対策を講じる際には、こうした現状も考慮する必要がある。
 そんな問題か?教育のせいだけにするのも無理がある気が…
 この調査で学力が最上位だった国の教育のあり方にも目を向けたい。フィンランドでは、教師になるには大学院卒の「修士」資格が必要で社会的地位も高い。国を挙げて読書文化も推進している。
 韓国では、批判もあるが、国定のカリキュラムに沿って「競争」を意識した指導が行われている。香港もそうだ。

 手詰まりでこんなのを出してきた。でもさ、「修士」を増やしたって、教育費が増えるだけで、貧乏人の就業機会を奪うだけだって。で、韓国はニュースになったばかりなのにね。お受験過熱が望ましいとするかは議論の余地あり。

2004年12月7日火曜日

中谷元:自衛隊幹部の改憲案

■陸自幹部が改憲案 自民起草委の中谷委員長が依頼(朝日新聞)
 陸上自衛隊の幕僚の幹部が、軍隊の設置や集団的自衛権行使の容認、国民の国防義務などを盛り込んだ憲法改正案をまとめ、自民党の中谷元・憲法改正案起草委員長(元防衛庁長官)に提出していたことがわかった。中谷氏は自ら作成を依頼したと話しており、防衛庁は「庁として検討した事実はない」(幹部)としている。しかし、憲法改正という政治課題について「制服組」が具体的な考え方を示したことは、「文民統制」や公務員の憲法尊重擁護義務の観点から問題となりそうだ。

 防衛庁は、幹部の行動が自衛隊法61条に定めた「政治的行為の制限」などへの抵触や、防衛庁設置法23条に定めた「幕僚監部の所掌事務」の逸脱にあたらないか調査を始めた。
 「族議員」という言葉があるけども、制服組が政治に関与してくるってのは、かなり深刻な問題だな。まぁ、それ以上に、軍人さんの意向をうかがう政治家がいるってのは、もっと問題だが。

 内容は、安全保障分野での改憲の考え方やその実現で可能になる具体的施策を記した「憲法改正案」と、安全保障、司法、国民の権利義務に関する計8条の具体的な条文を記した「憲法草案」に分かれている。

 「草案」では「国の防衛のために軍隊を設置する」と明記。さらに「集団的自衛権を行使することができる」とした。首相が「緊急事態の際は国家緊急事態を布告」することや、「すべての国民は国防の義務を負う」などの条文が盛り込まれている。また、軍事裁判所を念頭に置いた「特別裁判所」の設置にも言及している。

 「改正案」では「集団的自衛権、並びに国連の集団的措置(集団安全保障)に基づく武力行使の容認」について「必要不可欠」と強調。これらを実現すれば「日本が攻撃されていない場合で米国等が攻撃された場合に米国等の防衛(日本以外を標的とするミサイルの迎撃を含む)」「有志連合軍に参加しての戦闘行動(アフガン、イラク等)」が可能になるとしている。
 要するに、自分たちの権力を拡大させようってこと。で、そうなると、戦争は自己目的化される。

自民党の改憲草案大綱の素案には「自衛軍の設置」「集団的自衛権の行使」「軍事規律を維持するための特別の組織(特別裁判所)の設置」などが盛り込まれているが、中谷氏はこの文書との関連について「個人的な勉強で『意見を聞かせてほしい』と頼んだが、私的な勉強のためのものであり、素案には全く反映されていない」としている。
 中谷は自民党憲法改正案起草委員会の座長に就任している。わぁ、そっくり…とか言いたいが、反映されてないんだそうですよ。じゃぁ、何のために意見を聞いたの? まるで理解不能。

■陸自幹部の改憲案「悪いことじゃない」 小泉首相(朝日新聞)
 小泉首相は6日昼、陸上自衛隊の幹部が憲法改正案を自民党憲法改正案起草委員長の中谷元・元防衛庁長官に提出していた問題について「よく状況は分かりませんけど、専門家の意見をきくことは悪いことじゃありませんね」と記者団に語り、一定の理解を示した。細田官房長官は同日午前の記者会見で、政府として調査しているとしつつ、「1対1の個人間の依頼であり、それに対する答えだと聞いているので、その限りではあまり問題はないのではないかと思っている」と語った。
 もう無茶苦茶。「専門家」って…それって、いつも使っている「丸投げ」批判への反論と同じじゃないっすか。まさか、それで乗り切るつもり?


2004年12月5日日曜日

金正男:記者にメール

■「金正男」氏?からあいさつメール(朝日新聞)
 「こんにちは、キム・ジョンナムです。年末年始が近づいてきました。健康と幸せを祈ります」。3日深夜、朝日新聞記者のパソコンにこんな内容のハングルの電子メールが送られてきた。

 「9月25日に北京空港でお会いした」。アドレスは、ヤフー・コリアのフリーメールのようだ。記者はその日、同空港で北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男である金正男(キム・ジョンナム)氏を名乗る男性を取材し、メールアドレス入りの名刺を渡していた。

 「どこにいるのですか。また会いたい」と返信を送ったら、4日未明、再びメールが届いた。

 「私はあなたの聞きたい問題について、明確に答えられる立場にない。名刺をいただいたので、あいさつを送っただけ」

 発信者が本人かどうかわからない。空港で名刺を渡したほかの日本メディアの記者3人にも、同様のあいさつメールが届いたという。
 インターネットでポルノを見るのが趣味という噂もあるぐらいで、そらメールやってても不思議ではないよ。

■いたずらとは言い切れないよな。記者がそれなりの信憑性を認めているからこそ、記事になるのだろうし。でも、最高指導者の息子がメールを出すのか。後継者争いに敗れたってのもあるし…なんか意図があんだろか。

■で、ヤフー・コリアってのがねぇ。ヤフーがその気になれば、情報が垂れ流しだよ。それとも、アドレスを使い分けてるのかな。それでも場所は特定されてしまうけども。

■金正男氏?から読売記者にメール「健康、幸福で…」(読売新聞)
 今年9月に北京で開かれた日朝実務協議の際、空港で北朝鮮代表団の到着を待つ報道関係者の前に突然姿を見せ、話題となった、金正日(キムジョンイル)労働党総書記の長男の金正男(キムジョンナム)氏とみられる人物から、3日深夜(日本時間同)、本紙記者あてに電子メールで年末のあいさつが届いた。

 ハングルで記された内容は、「お元気ですか。キム・ジョンナムです」で始まる短いもの。「さる9月25日に北京首都空港でお目にかかりうれしく思います」とした後、「年末年始が近づいています。健康で、幸福であることをお祈りします。12月3日、キム・ジョンナム」と記されていた。



2004年12月4日土曜日

西村真悟「拉致協力者、今も佐渡に」

■「拉致犯今も佐渡に」西村議員発言、曽我さんが否定(読売新聞)
 北朝鮮による曽我ひとみさん拉致事件について、民主党の西村真悟議員が2日の衆院拉致問題特別委員会で、「曽我さんを北朝鮮工作員に引き渡した日本人は今も真野町(現新潟県佐渡市)にいる」などと発言し、曽我さんは3日、「私は、その犯人をまったく知りませんし、会った事もありません。どのような経緯でそのような情報が流れたのか理解に苦しんでいます」との直筆の談話を発表した。
 眞悟ちゃん、大暴走(笑)。で、曽我さんにあっさり否定されてるし。よっぽど「反日分子」を捕まえたかったんでしょうねぇ。

■曽我さん拉致「協力者、今も佐渡に」衆院特別委で(夕刊フジ)
  北朝鮮による曽我ひとみさん(45)拉致事件で、工作員に協力した日本人が現在も、新潟県真野町(現佐渡市)に在住している可能性が3日までに浮上した。拉致議連幹事長の西村真悟衆院議員(民主党)が衆院拉致問題特別委員会で明らかにしたもので、西村氏は捜査当局がこの人物から事情聴取するよう政府に働きかけているという。
��略)
 西村氏は昨2日の拉致特別委で、「曽我さんを袋に入れて北朝鮮工作員に引き渡した日本人は、今も真野町に住んでいる。曽我さん自身が(平成14年10月の帰国後に)この日本人と街で会っている」と指摘した。
 西村氏はこの後、記者団に対し、「曽我さんから直接聞いたわけでなく、昨年11月に周囲にいる人から聞いた。曽我さん本人が昨年秋ごろ、この人物を見掛けたことをケースワーカーに明かした」と説明した。
 さらに「この人物に事情聴取するよう政府に働き掛けている。曽我さん自身も話していいと言っている」と述べた。
 本人に確認もせずに、よくもまぁ無責任なことを国会で言えますね。まさか捜査を撹乱するのが目的とか? それとも、佐渡に不信感の種をまきたかったのかな? 


2004年12月3日金曜日

国士舘大サッカー部:集団レイプ

■サッカー部無期限活動停止 国士舘大(共同通信)
 女子高生に集団でわいせつな行為をした部員15人が逮捕された国士舘大サッカー部は2日、活動を無期限停止することを決め、全日本大学サッカー連盟と日本フットボールリーグ(JFL)には出場辞退届を提出した。
 国士舘大の大沢英雄学長はサッカー部長を辞任。兼任する全日本大学連盟理事長、日本サッカー協会特任理事の辞表を提出した。両団体は事実関係が判明していないことから一時預かりとした。
 もちろんレイプ魔どもを擁護するつもりはないけどさ、こういうのはどうなんよ?

■部員が不祥事をおこして、出場辞退ってのはよくあることだけどさ、こういう責任の取り方って奇妙じゃない?

■で、たまたま目に入ったのが、この記事…

■NHK:受信料支払い拒否・保留が11万件(毎日新聞)
 NHKの海老沢勝二会長は2日の定例会見で、一連の不祥事による受信料支払い拒否・保留が、11月末現在で計約11万3000件、金額にして約10億円に上ることを明らかにした。7月に不祥事が発覚し、約2カ月後の9月末の拒否・保留件数は3万1000件だったが、10月末に6万6000件となり、その後の1カ月でさらに4万7000件増えた。件数は月を追うごとに増え続けている。海老沢会長は「10万件を超えたのは深く受け止めなければならない」と話した。

 同席した笠井鉄夫副会長は、11万3000件には口座振替の停止分も含まれ、総契約数の0.3%に相当することを明らかにした。そのうえで、「予算規模からも、吸収できる範囲内」と経営に大きな影響はないとの認識を示した。支払い拒否・保留の理由では、「信頼していたNHKに裏切られた」といった声が最も多かったという。
 この場合、経営問題にも直結している。で、労組からも「海老沢やめろ!」と言われても、エビジョンイル氏は知らんぷり。いやはや…責任いろいろ。


2004年12月2日木曜日

流行語大賞2004

■<流行語大賞>北島康介選手の「チョー気持ちいい」(毎日新聞)
 今年の「ユーキャン流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)の大賞にアテネ五輪の金メダリスト北島康介選手の「チョー気持ちいい」が選ばれ、1日、東京都内で表彰式が行われた。従来の「新語・流行語大賞」が今年から改称された。
 なんだ…つまんないの。結局、下馬評どおりか。若者のボキャ貧を示すこの言葉が選ばれたのは、「日本語力」低下への問題意識を喚起するためです。

■その他「トップテン」(順位はない)と受賞者は…
  • 気合だー!(アニマル浜口とアテネ五輪銅メダリスト・浜口京子)
  • サプライズ(武部勤・自民党幹事長)
  • 自己責任(表彰者なし)
  • 新規参入(ライブドア社長・堀江貴文)
  • セカチュー(作家・片山恭一)
  • 中二階(参院議員・山本一太)
  • って言うじゃない…残念!!…○○斬り!(波田陽区)
  • 負け犬(エッセイスト・酒井順子)
  • 冬ソナ(吹き替えをした萩原聖人・田中美里)
 予想はかなり外れているけども、知らないものはないし、まぁ、こんなもんかな。

■でも、「たかが選手が」がトップテンにも入ってないのは絶対におかしい。やっぱ読売にびびったな、このチキン野郎どもめ。読売グループを敵に回しても、損失しか残らないってわけです。象徴的なことに、今年から「ユーキャン」という広告を冠につけてるわけだからね…この賞は商業主義にどっぷりつかってるってことでしょう。

■審査委員長は藤本義一らしい…読売系列にはさんざんお世話になっているものね。そら配慮するわ。

■そういえば、この人も日テレっ子だな…
自称「ギター侍」の波田陽区さんは着物にギターのいつもの姿で登場し、「サプライズ」で受賞した武部勤・自民党幹事長に向けて「拙者が選ばれるなんてこの国はどうかしていますから。残念!! 武部さんお願いしますよ。斬り!」と叫び、会場を沸かせた。
 おいおい…武部さんにお願いしたら、ますます日本がおかしくなっちゃうって。 「武部幹事長」って、それ自体がこの国のおかしさを示していますから、残念っ!

■「自己責任」の該当者がいないのはなぜ?真っ先に世論誘導した読売新聞でもいいし、あるいは政府の責任を放棄した外務省の竹内行夫・事務次官でもいい。

■で、「中二階」が入ってんのに、「人生いろいろ」が入ってないわけ? 参院選に大きな影響を与えたのに。首相のいいかげんな答弁が目立った年だったので、ぜひ入れて欲しかったのだが。ま、読売に気を使ったのと同様に、びびったのかな。

■それとも、政治的な色が出ることを恐れたのか…でも、去年は「毒まんじゅう」が選ばれてるしな(それを食らった村岡兼造は瀕死状態だが)。

■新規参入…堀江貴文社長が「新規参入できなかった僕がなぜか受賞した」と言っているように、ちょっとおかしい。まぁ、三木谷社長よりも堀江社長を呼んだほうが注目を集められるって話。そういえば、古田を呼ばなかったのか…予想が外れたな。

■冬ソナ…なんで「ヨン様」じゃないんだろ。おばちゃんたちの熱狂ぶりがより伝わってくるのは「ヨン様」でしょ?それは韓流ブームの象徴でもあるし。 「冬ソナ」って、なんか味気ないよね。

■負け犬…紀宮さんが結婚したために、見事に選ばれました。「負け犬の遠吠え」という本はまるっきし読んでいないので、コメントに窮するのだが…

■「本書を読まれる前に」より
負け犬とは……
狭義には、未婚、子ナシ、三十代以上の女性のことを示します。この中で、最も重要視されるのは「現在、結婚していない」という条件ですので、離婚して今は独身という人も、もちろん負け犬。二十代だけどバリバリ負け犬体質とか、結婚経験の無いシングルマザーといった立場の女性も、広義では負け犬に入ります。つまりまぁ、いわゆる普通の家庭というものを築いていない人を、負け犬と呼ぶわけです。
 この挑発的な前文によって、「負け犬」という言葉だけが一人歩きしている状態のようだ。もちろん、筆者の意図はまったく別のとこにある。

■で、今回の受賞によって、「負け犬」という断片的な言葉だけが焦点にあたり、この言葉はますます一人歩きを続ける。これが「結婚して育児をすることこそ女の幸せ」と思い込ませる洗脳としての役割を担うってわけだから、この筆者は何とも罪深い。少子化対策費として、政府・厚生労働省が出資しているんじゃないか。


【追記】識者に聞く今年の流行語―たかが選手 怒り爆発(東京新聞12/3,特報)
 まず、トップバッターは社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」プロデューサーの杉浦正士(まさひろ)さん。杉浦さんが挙げたのは「たかが選手」。言わずと知れた渡辺恒雄・前巨人軍オーナーの一言だ。
 「唯我独尊オーナーとそれにすり寄る他球団のプードルオーナーたち。この一言で、七十年間続いたプロ野球が見事に崩壊した。(流行語大賞に)なぜ、この言葉が含まれていないのか、不思議で仕方ない。『労働組合』とか、『ストライキ』といった日本社会の中で死語になっていた言葉を復活させたのも、この発言の副産物だった」
 「チョー気持ちいい」「気合だー!」など五輪に絡んだ言葉が上位を占める今年の「正調」流行語大賞については「上っ面を見ているだけ。本質が浮き上がってこない」とバッサリ。
 「『冬ソナ』人気もそうだ。この前、ぺ・ヨンジュンが来日したとき、ニュースで『この歓迎ぶりはビートルズの来日以来』と伝えているのを聞いて、一緒くたにするなと頭に来た。来年になったら『ああいう人もいたね』っていう話になっているんじゃないかな」
 そもそも、「流行語」と言っている時点で、本質を浮き彫りにするってことがなじまないって気もするが。
■そりゃ「ヨン様」とビートルズ来日とはまったく違うよね。
 その「冬ソナ」はユーキャン流行語大賞トップテンにも入っているが、テレビ番組の名前ではなく、「一人の芸能人が日本人の韓国に対する先入観をあっという間に和らげてしまった」象徴として、あえて「ヨン様」を選んだのはテレビプロデューサーのデーブ・スペクターさん。
 「結局、一芸能人の方が政治家や外務省よりもはるかに影響力があることが、はっきりしたわけだよね」と政治家や役人には辛口な言葉を投げかける。
 その一方で、スペクターさんは「アジアにありながら西洋の仲間に入っていた日本が、急にアジアに目を向け始めたことには不安な要素もある」と話す。
 「日本は欧米に追いついていくことに疲れ、一種のあきらめを感じているんじゃないかな。ヨン様ブームは韓国への先入観を和らげたけど、日本が安易な方向に向かいつつあることも示しているような気がする」
 そういう部分はあるかな。でもそれに過剰な期待はできないでしょ。
 経済小説を得意とする作家、江上剛さんは「大手企業の不祥事、特にごまかしが目立つ年だった。その意味では、流行語には企業の『コンプライアンス(法令順守)』を、今後への大きな課題として挙げたい」と強調する。
 江上さんは、ごまかし例をすらすらと挙げた。UFJ銀行の検査妨害、三菱自動車のリコールにかかわる一連の不祥事、ディーゼル車規制の部品を虚偽データ使用して販売した三井物産、西武鉄道がコクドなどグループ企業の持ち株比率を虚偽記載していた問題―。
 「三井物産、三菱自動車、西武鉄道などは、数年の間に不祥事の発覚で謝ったはず。再出発とは名ばかりだったのか。UFJ問題にしても、過去の大蔵省に対する接待汚職から根がつながっている事件だが、改められてこなかった。大企業の不祥事が相次いだことで、コンプライアンスは切迫した課題となった」
 コンプライアンス…たしかに、よく聞くようになった。でも、いちいち横文字にしなくても…って気が。
■強者への皮肉出にくい世相
 流行語といえば、やはりこの人を置いては語れない。小泉首相だ。人材育成コンサルタント辛淑玉さんは社会への怒りや不満をぶつけたり、強い者を皮肉る流行語が出にくい世相に危ぐを抱く。そこで選んだのが同首相の「非戦闘地域」「二度と戦争を起こしてはいけない」という発言だ。
 首相は自衛隊のイラク派遣の前提となる「非戦闘地域」の定義について、十一月の党首討論で「自衛隊が活動しているところは非戦闘地域」と強弁。辛さんは「じゃあ、自衛隊が行けば米軍が総攻撃したファルージャも非戦闘地域になるのか」と怒りを隠さない。
 「二度と…」発言は、十一月の日中首脳会談後の記者会見でだ。「現実はまったく反対。政府はイラク戦争を支持し、戦地に自衛隊を送り、多国籍軍参加を国会抜きで決めた。そもそも、首相は靖国参拝を戦争犠牲者に哀悼の意を示すため、と言っておきながら、近くの国々を戦争に巻き込んだ歴史をよく知らない。戦争に反対して、特高警察に殺された人の墓参りにも決して行かない。まさに首相は『バカの壁』だと感じた一年だった」と言い切る。
 政治評論家の森田実さんが挙げるのも、国民の心に刻まれた小泉首相の「いろいろ」発言だ。大もめだった年金国会で、自らが会社員だった当時、勤務実態がないにもかかわらず、厚生年金に加入していた問題をめぐり「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ」とはぐらかし、国民の口を思わずあんぐりと開かせた、あの一言だ。
■『小泉政権の本質を表す』
 「小泉政権の本質を表した言葉。政治が無責任、悪ふざけ、ごまかしの時代になったことを象徴した。こういう重大な言葉に比べれば、『チョー気持ちいい』なんてどうでもいい。続発する集団自殺や就労、就学、職業訓練もしないニートと呼ばれる数十万人の存在など、本当の世相はもっと暗い。社会の暗部を隠し、無意味な明るい言葉だけを選んでいる。政府にこびているような印象すら受ける」

 最後に「老人党」提唱者で、作家のなだいなださんは「日本の社会で未熟さが進んでいくことを強く意識させられた年だ」と語る。
 なださんは、流行語大賞として「文壇のモーニング娘。」を推した。作家の筒井康隆さんが最近の新人作家のアイドル化について指摘していた言葉で、今春の芥川賞を最年少の早稲田大二年在学中の綿矢りささんと、作家デビュー間もない金原ひとみさんが同時受賞したことで、一気に広まった。
 「筒井さんは、いくら出版不況だからといっても、若年女性の受賞で話題づくりするのではなく、ほかに選ぶ作品があるのではないか、と疑問を投げかけた。でも、未熟なものの方が受けちゃう現実がある。理由は分かりやすいから。ことしの流行語大賞にしても『気合だー!』なんてのが簡単に受けてしまう」
 そのうえで、批判の先を文壇だけではなく、日本社会全体へと向けた。
 「政治家も、小泉首相のひと言発言が受けたり、若いという理由で安倍晋三幹事長代理に人気が出た。老人世代から見れば苦労が足りないと映るのだが、未熟なものが受ける。選ばれる側も、選ぶ国民も人間が未熟になっている。文壇のモーニング娘。というのは象徴的な一例にすぎない」

安倍なつみ盗作

“盗作”騒動、安倍なつみさんが「紅白」出場を辞退(読売新聞)
 NHKは1日、大みそかの第55回NHK紅白歌合戦に、3人組ユニット「後浦なつみ」の一員として出場が決まっていた歌手の安倍なつみさん(23)が、出場を辞退したと発表した。安倍さんの所属事務所から申し出があったという。番組には、残る後藤真希さん(19)と松浦亜弥さん(18)が2人組で出場する。

 安倍さんについては、エッセー集などに掲載された詩に盗作があったことが、先月30日に判明。所属事務所によると、1日から来年1月末まで活動を自粛するという。
 ま、紅白にも安倍なつみにも興味がないけど、とりあえずメモ。

■安倍なつみ盗作発覚で謝罪(スポーツニッポン)
 人気アイドルの安倍なつみ(23)が盗作していたことが、30日分かった。所属事務所が明らかにしたもので、写真集などで発表した自作とされた詩の中に、盗作と認められるものが複数あった。安倍は「素敵だと思った詩をノートに書き留め、詩を書くときに参考にしていた。軽率でした」と反省しており、今後は一切の創作活動を自粛。問題の詩が載った写真集などは販売中止となる。

 問題となったのは写真集「ナッチ」(00年、ワニブックス刊)、フォトエッセー集「ALBUM1998―2003」(03年、ワニブックス刊)、フォトエッセー集「陽光(ひかり)」(04年、竹書房刊)の書籍3冊。それぞれで掲載された手書きの詩に、数点の盗作が認められた。また、ラジオ番組「ヤングタウン」(毎日放送)の作詞コーナーで発表した詩の中にも盗作があった。
 へぇ、本人がちゃんと書いてたのか。…って、驚くとこ違うか。

■「創作活動」て。才能がないのに、無理させるからいけないんだって。やっぱ年齢的にはアイドルは厳しくなってきたから、プラスアルファで何かが必要なのかな。

盗用元は明らかにされていないが、小室哲哉作詞の安室奈美恵のヒット曲「Body Feels EXIT」、aikoの自作曲「心に乙女」などの歌詞の一部とみられ、盗用と判断したのは計5点ほどとみられる。
 こんなメジャーなとこからパクったら、そらばれるよな。

■なんでもインターネットから盗作じゃないかという騒動が起きたそうです。個人が「盗作じゃないか?」と事務所に問い合わせても、問題にならないだろうが、インターネットだと問題を共有することが簡単だから、大きな騒動になるんだろう。ま、こんな騒動があること自体知らないが、一部地域では無視できないとこまで広がってたのかな。


■安倍なつみ 堂々の盗作 (日刊ゲンダイ)
 「安倍の盗作疑惑は、11月中旬ごろからネットで話題になり、『完全にパクリだ』『イヤ、純情な、なっちがパクるはずがない』などと騒いでいました。盗作を認めたのは、週刊誌が取材に動いたから。スクープ潰しはみえみえです」(出版関係者)
 盗作の仕方はロコツだ。「トマトはピーマンになれない トマトは茄子になんかなれっこない」は「トマトにねぇ肥料をやったってさメロンにはならねんだなあ」(相田みつを)。「今もあなたに届けたいコトがこんなにあるの。ウレシィ」は「ねぇ今もあなたに届けたい事がこんなにある事がうれしい」(aiko)。「ねじれてた気持ちと一緒に飾らない言葉で伝える」は「ねじれてた気持ちと一緒に(中略)飾らない言葉で伝える」(小室哲哉)とそのまんま。これじゃ、アホな女子高生のカンニングみたいだ。

2004年12月1日水曜日

志賀大士

■TBSアナの「恥ずかしい過去」 (日刊ゲンダイ)
 TBSの男性アナウンサーが酔っぱらい運転で事故を起こし、書類送検されていたことが発覚した。実はこの男性アナ、過去にTBSを揺るがしたスキャンダルの当事者だった。

 警視庁世田谷署に道交法違反(酒気帯び運転)で東京区検に送致されたのは、TBSアナウンサーの志賀大士(32)。今年6月、世田谷区の路上で酔ったまま車を運転し、電柱や民家の塀に次々と激突。その後、謹慎処分となっている。

「志賀が世間を騒がすのは、これで2度目です。最初は今から6年前。TBSの深夜番組『ワンダフル』に出演中の人気タレントらによる乱交パーティー疑惑が大騒ぎになりましたが、司会者の志賀も一緒に乱痴気騒ぎを繰り広げていたのです。当初は、知らぬ存ぜぬを決め込みましたが、パーティー現場での下半身丸出しフォトを写真誌にスッパ抜かれ、すべての担当番組から降ろされたのです」(TBS関係者)

 降板後に与えられた仕事は、野球のラジオ実況や声のリポートばかり。ブラウン管から干され、ヤケ酒でもあおっていたのか……。
 それでもクビにならないのか。というか、乱交がバレた時点で、会社にいられるって神経もすごいけど。