2004年8月31日火曜日

常任理事国

あこがれの常任理事国(毎日新聞/経済観測)
 孔子様は「衣食足リテ礼節ヲ知ル」とおっしゃったが、現実にはカネができると名誉、肩書が欲しくなる。
 ギョーカイの会長選挙に政治家顔負けの札束が乱舞したり、出身母校の理事選挙で企業単位の票集めの運動が行われたりする。カネで票を売るような人は、もっともらえれば、その方へ鞍替えするから、ドロ仕合になる。次の選挙ではどうなるか不安定きわまりない。やはり、急がば回れで「陰徳」(古いよ)を積んでゆけば、そのうちに大勢の人が押し出してくれる。
 国も同じようなもので、べつに一等国、二等国と格があるわけではないが、サミット(主要国首脳会議)に行くと、日本の総理は例外なくうきうきした表情だ。欧米の有力指導者とオレ、オマエと親しく話せる高揚感からであろう。国内での「いろいろ」発言で批判されることもないのだ。
 この気持ちをさらに進めてと小泉首相、国連の常任理事国入りへご執心のようである。現在のメンバーは米、英、仏、ロシア、中国で、第二次世界大戦の戦勝国である。日本はドイツとともに旧敵国と国連憲章に明示されているが、そのハンディキャップをハネのけて常任理事国入りするのは名誉なことだ。
 ただし、道はけわしい。米国は日本国憲法9条を問題視する。世界の平和と安全を保持するのが常任理事国の義務なのに、非軍事国家でできますか、だ。憲法改正が踏み絵になるのだろうか。小泉さんには応援になるのかね。
 フランスは例によりイヤミである。「日本が加わる? 米国が拒否権を2票持つだけじゃないか」と。そう言えば、米国にタテついたことは一度もない。それで常任理事国になったら、国民にどんないいことがあるの。(三連星)

 米国が2票持つ…つまり、それだけ米国に恩が売れるって考えてるのかもよ。


植草一秀の逆転裁判

■手鏡のぞき「無実潔白だ」…植草被告が会見 (読売新聞)
 女子高生のスカートの中を手鏡でのぞこうとしたとして、東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた、経済評論家で元早稲田大大学院教授の植草一秀被告(43)が30日、東京地裁で開かれた公判後、記者会見した。逮捕後、法廷以外で発言したのは初めて。

 植草被告は「取り調べでは錯乱状態になり、認めれば短時間で帰宅できると利益誘導されて認めてしまった。(事件は)警察官の明らかなでっち上げで、天地神明に誓って無実潔白だ」と改めて無罪を主張した。
 「財政出動派」だけあって、利益誘導には弱いそうです。

 どれも似通った記事ばかりだが、AV大量保有に関する弁明が書かれているものがなかったので、ちょっと探した…

■東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた植草一秀被告が会見「天地神明に誓い無実潔白」(FNN HEADLINES)
 犯行に使ったとされる手鏡について、植草被告は「手鏡は上に昇ったあとで、警察官から『ポケットにある物を出せ』と言われた段階で、出したものです」、「(女子高生のスカートの中を見たということは?)まったくありません」と主張した。

 また、「手鏡をなぜ持ち歩いていたんですか?」という問いに、植草被告は「私がいくつかテレビ番組も出演しておりますので、ネクタイとか髪をカメラの前に出るときに、直したりするために常に持っております。(きょうもお持ちですか?)もう、それ以降は一切持っておりません」と話した。
 一方、自宅や車の中から、大量のアダルトビデオや制服が押収されたことについては、「一般的に男性が持つような欲求は、自分ではあるというのは認識しておりまして。その通常の範囲内でそういう関心があったということです。これも神が私に与えた1つの試練というとおかしいかもしれませんですけど、自分の力でしっかり乗り越えていかないといけないと、そういうふうに思います」と語った。
 

■えぇっと…では盗撮AV大量所有っていう中身について、再度確認しておきたい。
●犯行当時、所有する乗用車内に、女子高生らのスカート内部の盗撮を内容とするアダルトDVD2枚、女子高生らに対する痴漢を内容とするアダルトDVD10枚の市販のアダルトDVD合計12枚を所持していた。

●自宅居室内に盗撮を内容とするアダルトビデオテープ8本、痴漢を内容とするアダルトビデオテープ3本を含む市販のアダルトビデオテープ計12本を所持していた。

●植草被告は女子高生風の制服やミニスカート、下着を購入したうえ、女性に着用させ、スカート内をポラロイドやデジタルカメラ、携帯電話機のカメラで撮影することを繰り返していた。

●犯行当時、車内に制服やミニスカートなどを着用させるなどした女性を被写体とし、立たせたり、四つんばいの姿勢にさせたうえ、スカート内をのぞくようなアングルで撮影した画像多数を含むポラロイド写真合計240枚、および合計238件の画像が記録されたデジタルカメラのピクチャーカード合計15枚を所持していた。

●携帯電話にも、平成14年12月21日付から平成16年3月20日付保存の画像のうち、前同様のアングルで撮影された画像31件を保有していた。
 私にはよくわからないが、これは「一般的に男性が持つような欲求」の範疇なのだろうか。少なくとも、「女子高生」「盗撮」というものに強い執着心を持っていたことは伝わる。ずいぶんと不利な立場にいるように思える。

■「これも神が私に与えた1つの試練」と言うが、だとすれば、なんと神は罪深いことをしたのだろう。

■植草元教授“逆転無罪”の条件 (日刊ゲンダイ,2004年8月31日)
 痴漢やのぞきの冤罪事件に詳しいジャーナリストの池上正樹氏が言う。

「痴漢やのぞき事件の有罪・無罪は、“可能性の有無”で決まる傾向が強い。無罪になるのは、犯行当時の被告がいた位置が、被害女性の証言通りでは痴漢行為ができないとか、やれるとしても不自然な姿勢になるといったケースです。やれる可能性があればほとんど有罪と判断されます。植草被告の事件でも、手鏡ではのぞけないくらい女子高生との距離が離れていたとか、間に人がいてのぞけなかったとか、不可能の証明が必要になるでしょう」

 植草被告は「手に持っていたのはハンカチ。手鏡はポケットに入っているものを出せといわれた段階で出した」と主張した。この説明だけでは“可能性”は消えない。盗撮や痴漢を題材にしたDVDの大量所有、携帯電話に「知り合いの女性に撮らせてもらった」という盗撮画像を保存していたのも裁判官の心証を悪くしそうだ。「一般的に男性が持つような欲求が自分にあるのは認識しているが、通常の常識の範囲内」と言っても、無罪を勝ち取るのは……。

 「盗撮や痴漢を題材にしたDVDの大量所有」していると、裁判官の心証が悪くなるそうです。男性のみなさん、お気をつけて(笑)


反米主義

船橋洋一の世界ブリーフィング「人気を人生の成功の印とする社会だけに、反米主義という『不人気』はつらい米国」(週刊朝日2004年9月10号)
 世界の超大国、米国がこうまで自分本位で、自己陶酔型だと、世界との関係も難しくなる。世界も荒れる。
 それは、アフガニスタン戦争とイラク戦争の報道でも見られたところだ。
 米国兵の死傷者は事細かに放映されるが、相手国の一般市民の死傷者のことになるとほとんど報道されない。戦争が人々の暮らしにどのような影響を与えたのかにもそれほど関心が向かわない。外国人には基本的に関心がないのか、とつくづく思ったものだ。
 すでに、反米主義が世界中に蔓延している。
 アラブ、トルコ、イラン、欧州、ロシア、インドネシア、マレーシア、韓国、カナダ、ラテンアメリカ……いずこも反米感情が高まっている。
 この夏、コロラド・アスペンの世界金融会議に出席した際も、ラテンアメリカの蔵相や中央銀行総裁の話題はもっぱらベネズエラのウゴ・チャベス大統領の国民投票での信任だった。
 2年前、米国が裏で仕掛けたクーデターで追放されたが、2日で復帰。その後、反対勢力からの罷免要求。だが、「あちらにはご主人さまがいる。ジョージ・ブッシュという名前だ」と吠えるだけで蹴散らせた。
「反米を旗印にするだけで、かつてのカストロが持ったカリスマを持ち始めている」というコメントもあった。
 民主党のジョン・ケリー大統領候補が「尊敬される国になろう」という米国ビジョンを掲げなければならないほど、米国は世界で尊敬されなくなりつつある。
 冷戦後の一極構造、グローバリゼーションによる「一人勝ち」、「不可欠国家」自画像(クリントン政権のオルブライト国務長官)と「米国だけは特別」とのナルシシズムが高じたところへ、9・11テロに見舞われた。
 この体験は、ネオコンの論客、ロバート・ケーガンの言葉を使えば、「米国人だけしかわからない特殊な痛み」となった。
 あなたにもわかる痛みではなく、自分だけしかわからない痛み、を言い張れば、他者からの同情は得にくい。実際、米国は同情をたちまちにして失った。
 もっとも、反米主義も光の当て方一つで、違った色に見える。
 例えば、フランスでは、よく「米国は宗教国家であるから嫌い」と言われる。それが反米主義の大きな原因と解説されることが多い(実際、フランスの世論調査では78%が、「米国は宗教国家である」と回答)。
 一方、ほとんどの中東諸国では逆に「米国が無宗教国家であるから嫌い」と人々は答える。反米主義の根底に、この社会の無宗教性がある(ヨルダンの世論調査では、10%のみが米国を宗教国家とみなしている)。
 それでも、冷戦後、広がってきた反米主義には次のような共通した背景があるだろう。
��1)反米を叫んでも、かつてのような「容共」と見られる危険がなくなった
��2)地域統合を進めるため、外にある米国への対抗心、拮抗力を使うのが便利という側面(フランス、ドイツ、大陸欧州、ラテンアメリカに見られる)
��3)非民主的社会の独裁・強権政治指導者が自らの経済、イデオロギー、体制上の失敗から国民の目をそらせるために米国を生けにえの羊に使うやり方(中東の多く)
��4)グローバリゼーションによって規制秩序が変化を強いられ、社会、経済が急速に変化することに対する不安感と恐怖感からくる反米(世界の開発途上国の多く)
 ひとことで言えば、反米のグローバル化である(ここの分析は、Rubin&Rubin,Anti Americanism Reexamined, World Affairs,Fall 2004に多くを負っている)。

中東諸国の「米国が無宗教国家であるから嫌い」ってのはどういうことだろう。ちょっと興味深いな。どういう文脈で使われるのか。


2004年8月30日月曜日

産経新聞/五輪・オリンピック

オリンピックを利用しようとする不届き者は為政者だけじゃないそうで、産経新聞が例によってオリンピックを政治的に利用している。ってか、もうネタとしか思えないんですが…
■産経新聞/社説「アテネ五輪閉幕 『家族力』が発揮された 日本選手の活躍を讃えたい」
 ≪共通する「厳父」の存在≫
 女子レスリング55キロ級を制した吉田沙保里選手は、全日本チャンピオンだった父親のレスリング教室で、三歳から鍛えられた。竹刀でたたかれながら世界一のタックルを身につけた。72キロ級で銅メダルを取った浜口京子選手も元プロレスラーの父親の指導を受けて強くなった。「金メダル以上のものを学んだ」「父の教えはすべて受け継いだ」と父に感謝した。
 柔道男子60キロ級で前人未到の五輪三連覇を果たした野村忠宏選手は、祖父の代から続く柔道一家に育った。女子70キロ級の上野雅恵選手や78キロ級の阿武教子選手も、柔道家の父親によるスパルタ教育を受けた。
 これらのメダリストに共通しているのは、「厳父」の存在である。吉田選手は「父は怖いが、母は優しい」と話していた。その父親の厳しい指導に、子供である各選手はよく耐えた。戦後日本人が久しく忘れていた伝統的な家族の姿を思い起こさせてくれたような気がする。
 女子柔道48キロ級の谷亮子選手は、結婚したばかりの夫で日本野球代表の谷佳知選手の応援を受け、「田村で金、谷でも金」の約束を果たした。女子レスリングで銀金を射止めた伊調千春、馨姉妹は励ましあいながら、練習を重ねた。彼女たちの健闘は、夫婦愛や兄弟愛の大切さを改めて示した。
 家族は社会を構成する基本単位である。近年、核家族化が進み、共働き家庭の増加もあって、家族の絆が希薄になり、それが家庭の教育力を低下させているといわれる。
 別に今回に限ったことじゃない。「家族」が目立ったのは、日本人がサイドストーリー好きで、家族愛ってのは「感動物語」を作るうえで格好の材料だから。
■「厳父」って言うけど、ようするに、小さい時からやってきた奴がそれだけ有利って話。この「厳父」ってのは、自分の価値観を子供に押し付ける親。ガキは厳しくないと、言うことを聞かない。それだけのこと。それをあたかも家族モデルの理想においていいものだろうか?結局、「父性の復権」を言いたいばっかなんですがね。おじさんたち、自分たちの既得権を守るのに必死なんです。
■「家庭の教育力を低下させている」状況下で、なにゆえ「メダルラッシュ」となったんでしょうね。
≪国旗・国歌に敬意払う≫
 オリンピックは、それぞれの国の伝統技術を競う場でもある。日本のお家芸だった体操の男子団体で、一九七六年のモントリオール五輪以来、二十八年ぶりに金メダルを奪還した。鉄棒の米田功選手ら三人は、小学生のころから大阪の体操クラブで練習した仲間だ。柔道では、外国選手の腕力にものをいわせたレスリングまがいの新しい技にひるまず、本来の投げ技や足技を駆使して倒した。
 「柔道王国・日本」が復活し、「体操日本」が復活の兆しを見せたのは、各選手が基礎・基本に立ち返って練習に励んだ成果といえる。
 同じ日本のお家芸である男子平泳ぎで、百、二百メートルの二冠に輝いた北島康介選手はスタート前、胸の日の丸に手を当てて競技に臨み、表彰台では誇らしげに君が代を口ずさんだ。女子八百メートル自由形を制した柴田亜衣選手は勝利を確かめると、コーチ陣から手渡された日の丸の扇子をスタンドに向けて振り、表彰後のインタビューで、「日の丸を見て、君が代を聞き、感激した」と話した。
 アテネ五輪では、総じて国旗・国歌に対する日本選手たちのマナーは良かったように思われる。健全なナショナリズムがこれらの若者たちの心に育まれていることが感じられた。こうした傾向が、スポーツの世界だけではなく、あらゆる分野に、自然に広がっていくことを期待したい。
 国旗・国歌に対するマナーって何だよ…北島のように、日の丸に手を当てたり、君が代を歌えばいいのか。産経さんは「マナー」が悪い人をチェックしていたのかな。福岡県久留米市教育委員会による「君が代」声量調査ばりにさ。で、素行の悪い奴は「指導」をするのかな…「愛国心が足りない!反日分子!」ってさ。
■柴田亜衣のセリフ…あれを聞いたとこで、これ保守派が使うんだろうなと思ったよ。柔道・体操は「伝統」を守ったから勝てたんだとか。
■「健全なナショナリズム」が育まれているねぇ…オリンピックでも、サッカーのワールドカップでもいいんですが、いつも言ってるんだけども、それって、ぬか喜びなんだよね。「スポーツだけですか?日本に関心を持てるのは!」というゴン中山の声は届いてなかったみたいよ?
■こちらも、同じく利用…
産経抄
 靖国神社が「戦没者追悼の中心的施設」であるのは当然と思うが、特攻隊の散華に熱い涙をそそいだのは“無頼の文士”といわれた『堕落論』などの坂口安吾(昭和三十年没)である。
 「戦争は呪ふべし、憎むべし。再び犯すべからず。その戦争の中で、然し、特攻隊はともかく可憐な花であったと私は思ふ」。彼らは基地では酒飲みでゴロツキで女たらしで死を恐れ生に恋々とした。「けれども彼等は愛国の詩人であった。いのちを人にさゝげる者を詩人といふ」。
 坂口安吾は『特攻隊に捧ぐ』と題した四ページほどのエッセーで、特攻隊の烈々たる「愛国殉国の情熱」に最大の賛美と敬愛をおくったのだった。いささか唐突になるが、アテネ五輪の日本メダリストたちには共通した対応がある。それは「みなさまに感謝します」という言葉だった。
 その感謝の心と言葉が、それを聴くわたしたちの胸に響いた。この「みなさま」のなかには、生きている人ばかりでなく死んだ人も含まれているはずだ。特攻の英霊たちは、いまの日本の平和と繁栄だけではなく“精神力”も培ったのである。
 すごいこじつけに、すごい解釈。特攻隊の英霊が精神力を培ったのだそうな…
■しかし、今回の「メダルラッシュ」をもたらしたのは、根拠のない「精神論」を排し、近代的なトレーニングを取り入れてきたことと指摘されてきた。そして、「国家のため」という重圧から解き放たれたから…とも。この主張に真っ向から立ち向かっているのが産経だ。


テコンドー岡本、アテネ五輪

■岡本、1回戦で中国・陳中に敗れる テコンドー(共同通信)
 テコンドー女子67キロ以上級で、シドニー五輪67キロ級銅メダルの岡本依子(ルネスかなざわ)は、1回戦で前回この67キロ以上級を制した陳中(中国)に敗れた。陳中が決勝に進出すれば、岡本は敗者復活戦に進むことができ、銅メダル獲得のチャンスが生まれる。
 相手が強かったらしい。クジ運がなかったということか。まだチャンスはあるのか…

■「これだけ騒がせて1回戦負けなんてことになったら、どのツラで日本に帰って来るつもりだろうか」とかつて書いたが(参照)、どうなってしまうのだろうか。

■芸能人が便乗すると、ろくなことないね…
テコンドー岡本依子・応援歌


■テコンドー・岡本、敗者復活戦で敗れメダル獲得ならず(読売新聞)
 アテネ五輪テコンドーの女子67キロ以上級が29日行われ、シドニー五輪同67キロ級銅メダルの岡本依子(ルネスかなざわ)は、敗者復活戦の初戦でカルモナ(ベネズエラ)に敗れ、2大会連続のメダル獲得はならなかった。
 結局、一勝もできなかったみたい。マスコミもそっとしておいてやるべきだな、これは。


ブレア首相、ベルルスコーニ首相に強烈キック

ブレア首相、強烈キック 伊首相が左ひざ負傷(共同通信)
 今月中旬、イタリア・サルデーニャ島にあるベルルスコーニ首相の別荘に招かれたブレア英首相がサッカーの親善試合中、誤ってベルルスコーニ首相の左ひざを強くけり、負傷させていたことが分かった。
 29日付の英サンデー・テレグラフ紙などによると、側近やボディーガードを交えた5対5のミニゲームは今月18日に行われた。当初、ベルルスコーニ首相は平静を装っていたが、リビア公式訪問から戻った26日夜になって痛みが激しくなり、病院で治療を受けた。
 首相は待合室の患者にブレア首相に左ひざをけられたことを明かし、中道右派らしく「いつも左には悩まされる」と冗談口をたたいたという。
 左ってのはブレアのことを言っているのかと思った。


2004年8月29日日曜日

勤勉名古屋人

「勤勉名古屋人」を実証? 深夜の五輪TV視聴率伸びず(朝日新聞)
 アテネ五輪もいよいよ大詰めを迎えたが、日本選手の活躍にわき、深夜のテレビ中継にかじりつき寝不足気味の人も多い。だが、「名古屋人」の場合はちょっと違う。人気競技の中継は深夜でも高視聴率を記録しているが、深夜になるほど関東や関西に比べて低い例が目立つ。「夜更かしは翌日の仕事に差し障るという意識」との指摘もあり、空前のメダルラッシュも「夜の早い名古屋」のハードルはなかなか超えられないようだ。
��略)
 「名古屋学」の著者で出版プロデューサーの岩中祥史さん(53)は「ものづくりにかかわる産業が多い名古屋では、夜更かしは翌日の仕事に差し障るという意識が強い。結果は早朝のニュースで見ればいいと考える人が多いのでは」と話す。
��略)
 岩中さんは「刷り込まれた価値観というのは、地元の人が活躍しているからといって変わるものではない」と言う。
 一方、名古屋の郷土本専門店店主で「100%名古屋人」の著書がある舟橋武志さん(61)は「フレックスな勤務ができる人が、東京や大阪よりも少ないこともある。スポーツはだれでもライブで見たいもの。それを我慢して苦悶(くもん)している名古屋人の姿が目に浮かぶ」と同情を寄せる。
 名古屋出身の私としては、ちょっと誇らしい。だが、最後の「フレックス〜」のくだりはどうだろうか。ちょっと疑わしい。実際の数値はどうだろうか?それが数字に与えるほどの影響があるのか?
・メダルがかかったソフトボール準決勝の中国戦(22日)や野球準決勝のオーストラリア戦(24日)は、夕方の時間帯の放送だったため、ほかの地区とあまり差はない。また、日本選手が活躍した柔道の各階級決勝や、卓球女子の福原愛の4回戦が含まれた番組でも大差はないが、これらは遅くとも午前1時ごろまでに試合は終わった。この時間帯を過ぎると、名古屋地区の視聴率は落ちる傾向にある。
・日本時間の13日午前2時過ぎに始まった男子サッカーの日本対パラグアイ戦。注目度の高さを示すように関東で10.5%、関西で7.8%が、名古屋は4.3%にとどまった(ビデオリサーチ社調べ、平均)。翌14日の開会式の模様を伝える午前2時40分からの番組も関東12.7%、関西10.9%に対して、名古屋は6%。
・三重県伊勢市出身の野口みずきが優勝した女子マラソン。23日午前0時スタートだったが、関東が19.2%、関西が18.4%の一方で名古屋は13.7%。続いてあった室伏広治が出場した男子ハンマー投げ決勝を含む番組は名古屋は3.9%に対し、関東6.4%、関西7.7%。
・中京女子大の3選手が出場した女子レスリング決勝は、23日午後10時から始まった3番組で伝えた。ここでも平均すると、関東8.1%、関西5.5%に対して、名古屋4.8%。



2004年8月27日金曜日

長嶋ジャパン

■松瀬学「プロってなーに? 銅の“長嶋ジャパン”」(スポーツナビ)
監督不在で勝てるほど甘くない五輪

 かたや日本は、城島の言葉を借りると、「1試合も負けないで金メダルを取るんだという使命感」に縛られていた。選手はがんばった。これは首脳陣の戦略の問題である。

 で、ずっと抵抗があったのは、「長嶋ジャパン」という表現である。ジャパニーズ・メディアは何の疑問も抱かず、「長嶋ジャパン」を常用してきた。これって、やっぱり変じゃないのか。そりゃ、カリスマ長嶋さんがすごい求心力を持っているのは分かる。でもオリンピックは監督不在で勝てるほど甘くない。どの国も必死で準備し、データを収集分析し、監督の「これでいく」とのド迫力で戦うのだ。

 どこぞのスポンサー戦略に乗っかっての誇大広告みたいなものだったのでなかろうか。中畑ヘッドコーチが指揮を取ったけれど、選手はどちらを見ればよかったのだろう。
「監督不在でも勝てる」と思っていたとすれば、それこそプロではない。オリンピック、あるいは対戦相手、日本のオリンピアード(選手)に対する冒涜(ぼうとく)だったのではなかろうか。
 まさに私を含め、多くの人が思っていたこと。BLOGや掲示板では、このようなことは指摘されてきたが、専門家の口からはまるで出てこなかった。言ってはならない空気みたいなのがそこにはあったのだろう。


■敗北したので「長嶋ジャパン」批判が解禁になったのだろうが、テレビでは未だに批判が出てこない。「有終の美」といった言葉で誤魔化されている。「監督不在」を批判していたのは、耳にした中では、江本孟紀ぐらいか…さすが「ベンチがアホやから野球がでけへん」と言っただけのことはある。

■マスコミが「長嶋ジャパン」などと騒ぎ立て、なにやら「長嶋のため」という空気を作り出してしまった。お偉いさん方も長嶋を監督から外せなくなってしまった。では、なぜ長嶋が進んで辞任しなかったのか。戦犯探しのようなことはしたくはないが、結局、そこに行きついてしまう。

■あえて言うべきなのかもしれない…戦犯は長嶋茂雄である、と。


【関連記事】
フォー・ザ・ミスター
長嶋監督の英断?
五輪野球監督/長嶋茂雄→中畑清

【参考】
日本のスイッチ(毎日新聞2004年8月16日東京朝刊から)
五輪野球、「長嶋監督」を掲げたまま戦うのは?
いいことだ…43%
不自然だ …56%



俵孝太郎の辻斬り説法「長嶋監督を更迭しなかった事が敗因だ」(日刊ゲンダイ,2004年8月27日)
 ベンチのミスは明白だが、それよりなにより、真の敗因は「長嶋」にある。脳梗塞に倒れた時点で彼は当然、代表監督辞任を申し出るべきだったし、彼がその意思を示せる状態になかったとしたら、JOCは即刻監督更迭を決断し「長嶋」が選んだコーチ陣はもちろん選手もいったん白紙に戻して、新監督のもとで出直すべきだった。そうすれば、背番号3のユニホームが抜け殻のようにむなしくベンチにぶら下がる、指揮官不在の出たとこ勝負ではなく、なぜか軽視されていたウィリアムス対策を含め、的確な情報分析のもとで、戦略・戦術を練り上げた戦いができたはずだ。
 長嶋更迭ができない理由として、カネを出したスポンサーへの気兼ね説、黒幕から現場に至る長嶋人脈の保身説、ネコの首に鈴をつけるのをいやがる無責任説がささやかれていた。いずれにせよ「ナガシマ・ジャパン」は自爆に終わった、というほかない。




日本:国連常任理事国入り

■朝日新聞/社説「常任理事国――安易になりたがるな」
 事は日本の針路にかかわる重大な問題である。いま常任理事国入りを表明するのはなぜなのか。首相はまず日本国民に説明すべきだ。

 つい先日のこと、米国のパウエル国務長官が「安保理の一員となり、それに伴う義務を担うというなら、憲法9条が今のままでいいのか検討されなければならない」と発言した。常任理事国入りの問題を利用して、米国の世界戦略のために日本の軍事的役割を広げようという意図が透けて見える。

 米国を支持し、行動をともにすることに熱心な小泉首相のことだ。そうした米国側の意図を知らないはずはない。

 イラクの復興支援活動などの「実績」を背に国際貢献をぶっても、他の加盟国から「米国票がひとつ増えるだけだ」と冷たく受け取られかねない。

 常任理事国入りが「悲願」の外務省は、首相が先頭に立ってくれれば心強いことだろう。日本は米国に次ぐ分担金を納めている。国連改革の柱の一つである安保理改革とからんで、常任理事国の枠が拡大されれば、日本には新たに加わる資格が十分にある。発言力を強化する絶好の機会、というわけだ。

 しかし大切なのは、常任理事国になること自体でなく、そこで何をするかである。それは常任理事国にならないとできないのか、逆に海外での軍事行動に道を開くことになりはしないか、といったことを冷静に考えて判断をしなければならない。

 日本は、経済協力や国連の平和維持活動(PKO)などで実績を積んできた。技術や教育の水準も高いアジアの先進国である。平和主義を刻んだ憲法は世界で高く評価されている。唯一の被爆国でもある。

 この特質を生かして世界の課題に切り込もうというのなら意味もあろうが、「とにかく常任理事国になりたい」というのでは困る。そんな外交は危うい。
 常任理事国に入れば、発言権が増す。仮にアメリカ追従であっても、日本の比重は大きくなる。ゆえに「国益」になる…とするのはやや問題がある。それには「責任」が伴う。厄介な仕事も増えるはずだ。諸刃の剣だ。冷静な議論が必要だ。


■中央日報/社説「日本の国連常任理事国入り、資格あるのか」
安保理の拡大・改編については、すでに国際社会で多様な意見・方策が出ている。その中には、現行の常任理事国が以前の勢力構図を反映していて、大陸別の代表性に欠けているため、第3世界・発展途上国・中小規模の代表国家が追加されるべきだ、との主張もある。

日本は、国際社会への寄与度と国連分担金の割合などをあげて、常任理事国入りを主張している。とりわけ最近になって米国の日本への依存度が高まる雰囲気に便乗し、こうした主張をさらに拡散させようとしている。

しかし、日本は第2次世界大戦の戦犯国家であり、集団的自衛権を排除する平和憲法を維持している。常任理事国入りは、必然的に日本憲法の改正を必要とする。これは、また、日本を戦犯国家に定義付けた国連規定を見直さなければならないことを意味する。日本が安保理常任理事国入りを目指すならば、日本帝国主義によって犧牲になった被害者・周辺諸国の苦痛に対する痛烈な謝罪と治癒の作業、心からの反省と行動が先行されなければならない。

日本は、機会さえあれば、侵略の過去史をわい曲し、従軍慰安婦問題などといった野蛮的な過去史について否認と無視で一貫してきた。最近になっては、首相が第2次大戦・A級戦犯の墓を参拝するのも定例化している。日本は、常任理事国入りを狙うのに先立ち、周辺諸国とアジアの友邦になろう、という意志があるのかどうかを省みるべきだ。

 トホホ…頭が痛いなぁ。まぁ、タカ派の連中のせいで、いつまでたっても過去を蒸し返されるわけだが。


ノーベル賞と政治

ノーベル賞の経済学者「ブッシュ政策NO」 米大統領選
 ノーベル賞を受賞した米国の経済学者10人が25日、ブッシュ政権の経済政策を「向こう見ずで極端だ」と批判し、大統領選で民主党のケリー候補を支持すると宣言する公開書簡を公表した。

 書簡に署名したのは、サミュエルソン博士やコロンビア大のスティグリッツ教授、カリフォルニア大バークリー校のソロー教授ら。

 書簡は「経済に関する指導力において、ブッシュ大統領とケリー氏の差はかつてないほど大きい」としたうえ、「最も裕福な国民が恩恵を受けるような減税がすべての経済問題に対する答えだと、ブッシュ大統領は信じているが、無責任財政が長期的な経済の安定を脅かしている」と批判。ケリー氏については「責任ある財政を取り戻すと信じている」とした。

 スティグリッツ教授が民主党のクリントン政権で大統領経済諮問委員会委員長を務めたほか、サミュエルソン博士も同党のケネディ大統領の選挙運動に加わったことがある。だが、電話会見した同博士は「これは党派の問題ではない」と述べた。
 経済学的な立場が違うからね。別に驚くことでもなんでもない。権威主義っぽいよね…「ノーベル経済学賞」を受賞した経済学者が否定しているって。


ハイブリッド車優遇法、フォード反発

ハイブリッド車優遇法、「日本びいき」とフォード反発(朝日新聞)
 米カリフォルニア州上院が高速道路でハイブリッド車を優遇する法案を可決したことに対し、米自動車大手のフォード・モーターが「日本車優遇だ」と反発していることが25日、明らかになった。米メディアによると、ビル・フォード会長兼最高経営責任者(CEO)がアーノルド・シュワルツェネッガー州知事に対し、「『日本製品購入法』を見るのは残念だ」との書簡を送り再考を求めた。
 米国の高速道路の一部では混雑緩和のため、2人以上が乗っている車に限って通行できる優先車線を設けている。カリフォルニア州議会が24日に可決した法案は、ガソリン1リットルあたり約19キロ以上(法案では1ガロンあたり45マイル)で走る低燃費のハイブリッド車に限って1人乗りでも通行可能とする内容だ。
 現状では、トヨタ自動車のプリウス、ホンダのシビック、インサイトの日本製3車種のみが適合するとみられている。一方、フォードが近く発売するハイブリッド車は1ガロンあたり30マイル台の燃費にとどまるため、燃費基準に対する不満を表明した。
 フォードがそれだけ環境への配慮をしてこなかったということでしょ。これがインセンティブになるのなら、大いにけっこう。


がっかり名所

■日本経済新聞/春秋
 世に「がっかり名所」なる言葉がある。確定した場所があるわけではないが、国内では高知のはりまや橋、札幌の時計台などがよく例に出る。大げさに言えば、期待と現実の差を知る時の落胆という、人間誰しも味わう悲哀が底にあるので広まった言葉だろう。

一生懸命だった選手たちには酷な言い方か、いや、プロの精鋭に「よく頑張った。勝負は時の運」と慰める方が失礼なのか。どちらか分からないまま、あえて言えば、日本プロ野球はアテネ五輪の“がっかり”だった。銅メダルはとったものの、選手やコーチは絶対に金だと公言し、我々もそう思っていたのだから。

「すべてが甘すぎたか」。準決勝敗退を分析した本紙記事は、そう書き出した。職場や夜の飲み屋で、長嶋ジャパンの甘かったところを挙げてテーブルをたたく人がいるに違いない。監督役の中畑ヘッドコーチが「どうして負けたのか……」と漏らすぐらいだから、議論は果てないだろうが。
 「がっかり名所」から入るのがさすがにうまい。私自身も、野球のようなマイナースポーツでは、キューバぐらいしかライバルはいない…などと言ってきたわけで、完全になめていたわけだ。まぁ、選手やコーチに同様の考えがあったかは定かではないが。

■「がっかり名所」…調べてみると、札幌の「時計台」、高知の「はりまや橋」は確定しているのだが、もう一つが定まらないらしい。名古屋の「テレビ塔」や京都「京都タワー」、沖縄・那覇の「守礼門」、長崎の「オランダ坂」など諸説あるようだ。


2004年8月26日木曜日

野口みずきシューズ・キス

アシックス株 野口選手の「シューズにキス」で株価急伸(毎日新聞)
 26日の東京株式市場で、スポーツ用品メーカー、アシックスの株価が急伸した。取引開始直後に前日終値比18円高の363円まで上昇し、年初来高値まであと1円と迫った。終値は同16円(4.63%)高の361円と、値上がり率は同日の東証1部の18位。
 アテネ五輪女子マラソンで、野口みずき選手(グローバリー)が金メダル獲得後、履いていたアシックス製の特注シューズを脱いで感謝のキスをした。その後、このシーンがテレビで繰り返し放映された。野口選手がマラソン前夜にシューズを抱いて寝たエピソードなども報道され、以来同社にはマラソン愛好者らの問い合わせが殺到しているという。
 あのシーン、靴の臭いをかいているようにしか見えない(私だけではないはず)。42.195キロも走ってきたんだ…苦しみ比例した臭さがそこにはあったはずだ、当日は暑くて、蒸れただろうし。


2004年8月25日水曜日

国民栄誉賞/野村忠宏・谷亮子・北島康介・野口みずき

■いよいよ現実味が出てきたか…小泉首相がどんなプロパガンダをするのか楽しみだ。

■谷、野村選手に栄誉賞検討 政府、授与範囲で調整難も(共同通信)
 政府は24日、アテネ五輪で2000年のシドニー大会に続いて柔道で2連覇した谷亮子、アトランタ、シドニー両大会に続き日本人選手初となる個人種目の3連覇を果たした野村忠宏両選手に国民栄誉賞を授与する方向で検討に入った。政府筋が明らかにした。
 日本人選手の相次ぐ金メダル獲得を受け、同日の政府与党連絡会議でも国民栄誉賞を出すべきだとの意見が出た。政府、与党には小泉政権の浮揚力アップにつなげたいとの思惑がある。ただ、アテネ五輪では金メダルを取る日本人選手が続出しており、栄誉賞授与の範囲をどこまで広げるのか、調整が難航しそうだ。
 五輪での活躍に対する国民栄誉賞では、シドニー大会の女子マラソンで金メダルを取った高橋尚子選手が授与された例がある。
 支持率アップのために、森喜朗が高橋尚子にあげちゃったからねぇ。さすがに、あれは安易すぎたよね。

■どんな人が候補となりうるだろうか…野村忠宏は最有力だろうし、もちろん谷亮子も候補となる。水泳2冠の北島康介も可能性はある。当然、野口みずき が取らなければ、なぜ高橋はもらえたのかってことになるはずだ。まぁ、こんなとこか。こうなったら、大盤振る舞いしますか?その代償として、国民栄誉賞の権威がますます損なわれることだろう。

■ともかく、選手生活を終わった後にしてほしいよね。盛り上がっている時じゃないと、政治利用価値がないのかもしれなけども。


財界の政治発言

経済人の政治発言(朝日新聞,経済気象台)
 日本経団連は、武器輸出3原則の見直しを提言した。
 米国は対テロ戦争最優先で、軍事技術のIT化、システム化を進めている。武器輸出解禁の要求は、バスに乗り遅れるな、の主張だ。
 経済同友会は昨年、憲法改正を提案した。自前の憲法で「この国のかたち」をはっきりさせ、歴史・風土・文化を重視し、自分の身は自分で守ることを明記せよ、という主張だ。経団連も早急に意見を打ち出すという。
 これら一連の動きで、財界の主張が明らかになる。日本にとっての脅威も高まっているのに、平和ボケしているのは押し付け憲法のせい。平和手段は限界だから、米国にならい軍事手段を強化すべき。だから憲法改正、武器輸出解禁が必要、ということだ。
 日本では従来、財界人は中立的な良識の代表と見なされてきたが、最近は、自らの利益を露骨に打ち出すようになった。憲法、安全保障についての主張も、自らの資金力を力の源泉として、政治的方向付けを企て、同時にビジネスの拡大を図っている。まさに経済人の政治発言だ。
 かつて軍部と財界が組み一直線に戦争に突き進んだ姿は「軍財抱合」と言われた。今また財界は、政治家の行け行けどんどん、のお先棒をかつぐのだろうか?(曙光)
 財界人ねぇ…


五輪体操・ブーイング得点修正

五輪体操、観客のブーイング騒ぎ後に異例の得点修正(朝日新聞)
 審判の採点ミスが問題になったアテネ五輪の体操で、23日(日本時間24日未明)の種目別最後の鉄棒でも、採点を巡って混乱、約10分間にわたってファンが抗議を続ける騒動が起きた。

 この種目で連覇を狙うアレクセイ・ネモフ(ロシア)が8選手の3番目に演技した。豪快な手放し技を連発し、会場は盛り上がった。だが得点は9.725点と、この時点の最下位だった。

 納得がいかない観客は、ブーイングで抗議。次のポール・ハム(米)が演技ができない状態が続いた。約5分後、得点は9.762と訂正されたが、騒然としたまま。険悪な雰囲気が漂い始めた。

 するとネモフが演技台に上がり、抗議の声に感謝した上で、「落ち着いてください。ハム選手の演技を静かに見守って下さい」というポーズを繰り返し、ようやく騒ぎは収まった。
 私は体操に関してはまるっきりの素人だから、得点が妥当であったかを判断することはできない。仮に誤りがあったとすれば問題だ。

■しかし、それ以上に問題なのは、観客のブーイングによって得点が修正されたことだ。観客に迎合してジャッジをするようでは、評価基準が乱れてしまうし、それでは選手がとまどうことになる。ジャッジは観客から自由であるべきだ。素人というのは、どうしても派手な技を好む(ネモフの演技は3連続を含む6度の離れ技があったが、着地は乱れていた)。観客の好みが採点の基準になるようなことがあれば、体操はサーカス化してしまう。体操はあくまでも技の美しさで競うべきだ。

■もし、それで採点を覆されるのであれば、アニマル浜口みたいなのをたくさんつれてって、ジャッジが納得できないと騒ぎたてればいいじゃないか。

■アニマルついでに言っておくと、あのオヤジをきちんと調教しておく必要があるんじゃないか?相手選手への配慮が欠けているし(実際に苦情がきているらしい)、係員が静止にかかるほどの迷惑行為を許容するのはおかしい。名物オヤジみたいにもてはやされているけど、おかしいことには「おかしい」と言うべきだ。

 国際体操連盟(FIG)は審判の採点に対して、選手からの抗議も認めておらず、観客の騒ぎで得点を見直すのは極めて異例だ。

 鉄棒の主審を務めた加藤沢男氏は「私は変えるつもりはなかった。上(FIG幹部)から差が開いている審判を呼んでチェックするように言われた」と説明。協議の結果、演技実施を採点するB審判のうち、マレーシアの審判が0.15、カナダの審判が0.1点分、上方修正した。

 体操の採点は、大技を繰り出すことより、演技構成を正しい姿勢でミスなく演じることが最近は重要視されている。日本のコーチは「1回目の点数で妥当と思う。審判が悪いというのではなく、観客の印象と、専門家が下した採点がかみ合わなかった」と話した。

 18日の男子個人総合決勝では、3位の韓国選手に採点ミスがあったことをFIGが認め、担当審判を処分。誤審がなければ、韓国選手が優勝できた得点となり、波紋を広げていた。
 韓国では「金メダルを返せ!」と大騒動になっているようですね。


野口みずき「キムチパワー」

��五輪マラソン>金メダルの野口「キムチパワー」(中央日報)
「キムチを食べてアテネの暑さをしのいだ」。

アテネオリンピック(五輪)女子マラソンで優勝した日本の野口みずき(26)が、アテネ入りする前、高地練習地で「李鳳柱(イ・ボンジュ)キャンプ」のキムチを食べたことが伝えられ、話題になっている。

野口は150センチ、40キロの小柄な体格だが、ご飯2杯を軽く平らげる大食。 先月中旬から今月初めまで、海抜1800メートルのスイス・サンモリッツで李鳳柱と一緒に高地練習を消化した野口は、7月末と8月初めの2回、李鳳柱キャンプで食事の招待を受けた。

李鳳柱を指導した呉仁煥(オ・インファン)三星(サムスン)電子マラソン監督と野口のコーチである藤田信之監督は、国際大会で頻繁に会いながら、親しい関係を築いてきた。 野口は焼き肉やキムチなどが食卓を埋める韓国式料理を軽く平らげ、この食欲に驚いた李鳳柱キャンプがキムチを贈ったという。

��3日(以下、日本時間)、35度の暑さの中で行われた女子マラソンが終わった後、藤田監督は現場にいた呉仁煥監督に親指を立てながら、「キムチパワー」と叫んだ。 藤田監督はまた「野口に続いて李鳳柱もオリーブ冠をかぶり、サンモリッツで築いた友情が金メダルに結ばれることを祈る」と、激励も忘れなかった。
 朝鮮日報にも同様の記事があった。けっこう話題になっているのだろうか。しかしまぁ、すげーこじつけだな。「キムチ」があったからこそ金メダルが取れた…って言いたげ。

■そういえば、テコンドー外国人選手の間でキムチが人気…ってのも紹介していた。やっぱキムチに対する誇りみたいなもんがあるのだろうか。いや、そう言えば、日本人も選手村で寿司が人気とかって誇らしげに言っていたぞ。

■となると、「キムチパワー」も韓国だけの問題じゃない。寿司が好きな選手が金メダルを取った場合、「寿司パワー」などと言い出しかねない。こりゃぁ、うかうかしていられない。


■野口に関して言えば、キムチよりもマグロなんだそうですよ…
祝勝会はマグロ三昧…大の魚好き「鋼の胃袋」(夕刊フジ)
 マラソン発祥の地で小さな女王の称号を贈られた野口の身長は公称150センチだが、実際は140センチ台。体重も40キロを切ってレースに臨んでいた。だが、野口には「鋼の胃袋」がある。なにしろ、毎日が「おさかな天国」。魚介類には目がない。中国で行っていた高地合宿では連日、「1日、エビを20尾は食べていた。通算すると1000尾は食べました」というエビ伝説をつくった。

 野口の一番のお気に入りは「マグロの赤身」。ギリシャは日本向けにマグロを輸出しており、鮮度の高い逸品が手に入ると聞き、野口からは「祝勝会で絶対、食べさせてください」と藤田監督にリクエストしていた。つまり、最初から勝つつもりでいたのだ。
 「マグロパワー」である。いや、なにも「マグロ」とか言わなくても…下手すりゃ下ネタだ。


2004年8月23日月曜日

国際比較:殺人・性犯罪

韓国の殺人・性犯罪、日本の2倍(朝鮮日報)
 韓国は西欧の主要国に比べて人口対比の犯罪件数は少ないが、犯罪増加率はやや高く、殺人や性犯罪は日本の2倍に達することがわかった。

 22日、韓国刑事政策研究院がホームページ(www.kic.re.kr)を通じて発表した資料によると、2002年の韓国の犯罪件数は10万人当たり1674件で、98年(1373件)から4年で21.9%増加したことがわかった。

 この間、殺人事件は10万人当たり年間2.1〜2.2人で、米国(5.5〜6.3人)、英国(2.8〜3.5人)、ドイツ(3.2〜3.5人)よりは少なかったが、日本(1.1〜1.2人)より多かった。

 また、性犯罪も10万人当たり年間17.0〜22.2人で、米国(31.8〜34.5人)、英国(64.7〜86.6人)、ドイツ(33.9〜38.7人)より少なかったが、日本(4.9〜9.3人)の倍以上だった。
 凶悪犯罪が増えたっても、日本はまだそんなもんか。


読売新聞・一場靖弘

読売新聞社説「[プロ野球]再生と発展に必要な建設的論議」
 将来ある大学生選手に深い傷を負わせてしまった。プロ野球の巨人軍が、秋のドラフト自由枠での獲得を目指していた明治大学の一場靖弘選手に、現金を渡していた問題である。

 球団幹部が処分され、オーナーが引責辞任した。球界関係者や野球ファンからは厳しい批判の声が寄せられた。

 グループ会社の一つである読売新聞としても、学生スポーツの精神に反した巨人の過ちをおわびしたい。同時に一場選手の再起と、将来のプロ野球での活躍を心から願う。

 やっと謝罪した。そんな読売さんがいまさら何を言おうっての?
 巨人は、パが五球団なら二リーグ、四球団なら一リーグを検討せざるを得ないとしている。いずれかに固執するわけではない。

 プロ野球界は今、危機的状況にある。三分の二の球団は赤字経営で、観客動員数に悩むところも多い。テレビ視聴率も低下している。今こそ、日本野球全体の構造改革という大きな視点から議論をすべき時だ。大切なのは、野球の「すそ野の拡大」と「国際化」ではないか。

 プロ野球を下支えする少年・高校野球を発展させ、野球好きの子供をたくさん育てることだ。社会人については、企業チームの廃部が相次ぐ一方で、「クラブチーム」が増加している。指導者育成、資金面での支援が必要だ。

 アテネ五輪の「長嶋ジャパン」に向けられた国民の熱い視線を見れば、野球も国際化の方向にある。日の丸を背負っての国際試合はファンを魅了する。そうした機会をもっと増やしてほしい。

 巨人は“世界戦略”にも触れている。日本、韓国、台湾のリーグ優勝チームによる「アジア選手権」と、その覇者の米大リーグ・プレーオフ参加などだ。

 誤解に基づく非難や、「巨人を分割したら」といった無責任な主張も聞こえてくる。極めて残念だ。大事なのは、球界再生のために建設的論議をすることではないだろうか。

 野球は日本の文化だ。国民みんなで育てていきたい公共の財産でもある。

 ずっと沈黙を続けてきたわりには大したものじゃないね。「すそ野の拡大」と「国際化」が球界再生のために建設的論議?それって目くらましっていうんじゃない?「建設的議論をしよう」ってのはようするに、巨人のスカウト裏金や巨人の一極集中への批判をもみ消すためでしょ?

■「巨人を分割したら」といった無責任な主張…ってのは朝日新聞への批判だろう(参照)。あれはスター選手ばかり集めている巨人への皮肉って感じもするが。これについては、どういう考えをお持ちなのだろうか?


野口みずき・高橋尚子

女子マラソン視聴率 野口のゴール時に29・2%(産経新聞)
 野口みずき選手が金メダルを獲得したアテネ五輪女子マラソンを22日深夜から23日未明にかけて放送したTBS系の番組平均視聴率が関東地区で19・2%、関西地区で18・4%の高視聴率だったことが同日、ビデオリサーチの調査で分かった。
 野口選手がゴールインした午前2時26分には、関東地区で29・2%、関西地区で27・8%の瞬間最高視聴率を記録した。
 また塚田真希選手と鈴木桂治選手がそろって金メダルを獲得した柔道を20日夜放送したNHKの番組平均視聴率は、関東地区で31・0%、関西地区で31・2%に上った。午後11時27分には、関東地区で45・0%、関西地区で45・6%の瞬間最高視聴率を記録した。
 室伏広治選手が銀メダルを獲得した男子陸上ハンマー投げを23日未明に放送したテレビ朝日系の番組平均視聴率は関東地区で6・5%、関西地区で7・7%だった。

 すごー。ゴールは深夜の2時半ぐらいでしょ?それで瞬間29・2%はすごいよ。
「野口さん、すごい!」 シドニー金の高橋が祝福(共同通信)
 「野口さん、すごい!」。アテネ五輪陸上女子マラソンで金メダルを獲得した野口みずき選手の快挙に、前回シドニー五輪の覇者、高橋尚子選手(スカイネットアジア航空)も大喜びした。
 五輪代表の選に漏れた高橋選手は22日、次のマラソン出場に向けて米コロラド州ボールダーで合宿中。現地でレースのテレビ中継がなく、日本からの電話で経過を聞きながらの応援となった。
 レース後、代理人を通じて「映像がなくても大興奮。最後は電話口で叫びながら応援しました。土佐さんも坂本さんも入賞おめでとうございます。本当によかった」とのコメントを発表した。
 一番、悔しがってるのは彼女じゃないかな。
■「Qちゃん」とはしゃいでた人は残念だったね。陸連叩きができなくなった。いや、高橋が出てれば、銀メダルも日本がとれたって言い出すかな?
■ともかく、野口は実力で黙らせた。それが何とも爽快だ。
■CM界からQちゃんを追っ払う野口みずきの強み (日刊ゲンダイ2004/08/25)
「“女子マラソンの金メダリスト”というポジションはもちろん、“さわやかさ”“健康的”など野口のイメージはすべて高橋とダブります。それに加えて野口には“実家の経済力がなくて中卒後働く予定だった”“以前所属していたワコールを退社してから5カ月間を失業保険で食いつないだ”といった日本人の心を揺さぶる貧乏物語がある。広告業界が高橋から野口にシフトするのは時間の問題です」(代理店関係者)
 それでなくても、高橋は五輪落選以来、存在感が薄れる一方で苦境に立たされている。
「高橋の収入源は1本8000万円ともいわれるCMがメーン。02年が3億8000万円、03年は3億3000万円を稼いだともいわれる。これが、野口の登場で、さらに尻すぼみになるのは間違いありません」(事情通)
 かつてのCM女王にとって厄介なライバルが出現したものだ。



2004年8月22日日曜日

高校野球・オリンピック

北村肇「高校野球にオリンピック。二大不愉快イベントの背景にあるのは、幻想の“連帯”を求める大衆への、メディアの迎合だ」(週刊金曜日・一筆不乱)
 スポーツを観るのは嫌いではない。だがうんざりするときもある。「ニッポン勝った」と大騒ぎするオリンピック。「涙と感動」を強要する高校野球。なんと今年は、この二大不愉快イベントが、こともあろうに不快指数極限の猛暑の中をやってきた。
 
「観なければいいのに」と言われるかもしれないが、ことはそれほど単純でもない。 

 実はオリンピックも高校野球も、大手メディアにはタブーだ。「批判しにくい」のである。後者の取材は新聞記者時代、何度か経験した。たとえ礼儀知らずの生意気な高校生でも、「黙々とがんばる」球児に描かなくてはならない。これは同僚記者の話だが、ある年、ひとりの球児がアイドルタレント並みに騒がれた。地元では有名なツッパリで、シンナーや覚醒剤の情報もあった。だが主催者の朝日新聞(夏)、毎日新聞(春)だけではなく、どの社もスター扱いの紙面展開に終始したという。

 似たような話はいくらでもある。なぜか。読者のクレームが殺到するのはもちろん、部数が減ったり、広告が入らなくなったりするからだ。

 オリンピック報道も同様で、金メダル候補の批判をしようものなら大変。読者、オリンピック委員会、スポンサーなど、あらゆる方面からバッシングを受ける。そうこうしているうち、メディアの中に自己規制が働き、選手はみんな「さわやかなアスリート」になってしまう。
 あまりにも金曜日っぽい文章なので、ちょっと笑った。「二大不愉快イベント」とまで言いますか。

■しかし、新聞やテレビがバッシングしないのって、何も甲子園児に限ったことじゃないと思うんですが。芸能界にはタブーがたくさんあるし。逆に、週刊誌などでは叩けば叩くほど部数が伸びる。一概に言えないんじゃないのかな。まぁ、それなりに同意はできますがね…

■今回でも、中国の羅雪娟(ロ・シュジュ)選手と恋愛中ってネタを「ガセ」であることを知ってて、報じていたが、なんで北島康介&萩原舞ネタは出てこなかったのだろう?


 根底には、幻想の“連帯”を求める大衆への、メディアの迎合がある。日本や地元高校を背負い、心を一つにして勝利の栄冠を目指すーーその感動に溶け込むためには、選手はあくまでも“美しく”なければならないのだ。幻想と感じてはいても、それをこわしてほしくないという大衆心理。そこに迎合するメディア。しかも迎合をしている限り、部数や広告に悪影響はない。

 困ったことに、こうした幻想は、いびつな愛国心や、報道の大政翼賛化につながりかねない。だから「たかが高校野球、たかがオリンピック」と無視するわけにもいかないのである。
 左派系の人は、オリンピックの「ニッポン!ニッポン!」にこういうこと感じる人って多いんだよね。でも、そんなに単純な話でもない気がする。


オリンピック×24時間テレビ

■『24時間テレビ』についてメモ。「障害者+試練=感動」という仕組みばかりなんで、見る気もしませんが。

■「24時間テレビ」とは、健常者が障害者のためにチャリティをするものではない。それはむしろ逆である。あくまでも「健常者」のための番組であって、「障害者でもこれだけやれる」と健常者が障害者に勇気づけられるための番組である。


■今年のテーマ「あなたの夢はみんなの夢」
 1978年にスタートした「24時間テレビ」も27回目。
 今年は日本中が一つになるオリンピック期間中と言うこともあり、日本中に愛と感動を届けてきた夏の風物詩も、いつにも増した熱い汗と涙のチャレンジをして行きたいと思います。
 これまで「24時間テレビ」は、“愛は地球を救う”の命題の下、お年寄りや体の不自由な方々への支援、そして海外援助や国内災害緊急援助を、テレビが積極的に行うという番組創設時からの基本理念を、四半世紀以上にわたり全うしてきました。
 昨年からは、地球環境保護について支援する活動が始まり、”夢”叶う舞台である次世代の日本へ向け、テレビの前の方々一人一人が“年に一度、自分たちの暮らす周り・地球について考える日”として、チャリティの主役となる国民的行事へと成長させたいと考えます。
 
 番組の趣旨説明。今年も障害者使って感動させまっせ!…この一文で十分なのにね。

■「オリンピック期間中」と「いつにも増した熱い汗と涙のチャレンジをして行きたい」ってのは、どういう因果関係があるわけ? それは製作者側の決意表明でしかないんだよ。これは、オリンピックに視聴率で負けないようにがんばります…って書いてるようなもんだ。見苦しいったらない。まぁ、五輪に対して、「24時間」は作られた感動ですからね。そら、勝つのは難しいよ。


■「番組創設時からの基本理念」だってさ。障害者を出汁に視聴率を稼ぐってのが、そんなに崇高な理念かねぇ? さすがにそういった障害者一辺倒じゃぁ、まずいってんで、最近では環境問題ですか。やれやれ…普段、どれだけ日テレが環境問題に力を入れているのか、まずそれを示して旗振り役をやって欲しいよ。「チャリティの主役となる国民的行事」だってさ。笑わせるよなぁ。勝手に国民が動因されちゃったよ。その「国民的行事」で儲けてるのはどこのどいつだ?

■出演者
☆チャリティパーソナリティー 嵐(二宮和也/相葉雅紀/大野智/松本潤/櫻井翔)
☆総合司会 徳光和夫/松本志のぶ(日本テレビアナウンサー)
☆スペシャルサポーター 東山紀之
☆マラソンランナー 杉田かおる
☆番組パーソナリティー オセロ
 今年のアイドル枠は「嵐」か…視聴率きびしいんじゃないの?でも、今後どうすんだろうね。ジャニーズでローテーションでも組むのか?

■放送時間が、2004年8月21日(土)午後7時30分〜22日(日)午後9時24分…って、ちっとも「24時間」じゃないのはいかがなものか。

■「チャリティー企画」ってのもワンパターン化してるよな。障害者がんばる、タレント応援する…みたいなさ。

●チャリティパーソナリティー企画「音楽がやりたい」
⇒様々な障害者を嵐のメンバーが応援するらしい…

●事故から10ヶ月 未来を開け!決意の車いすトライアスロン
⇒下肢障害の人を舞の海が応援するらしい…

●曙太郎も応援!双子の兄弟が障害乗り越え40キロ川下りに挑戦
⇒先天性の脳性麻痺による運動機能障害の双子を曙が応援するらしい…「昨年末にK−1ファイターとしての新たな道を歩み始めた曙さん。巨体をボートの上に揺らしながら、双子のチャレンジをサポートします」だとさ。
 曙のK1の成績はどうなんだ?他人を応援している場合か? 去年までやってた「おデブちゃんと呼ばないで」シリーズ(障害者の代役にデブを使う)を曙でやればよかったのにね。デブでもK1で勝てるかってね。今のところ1勝もできてないからうってつけだよ。

●ホームベースまで歩きたい!ヤンキース松井がくれた勇気
⇒脳性麻痺により足が不自由な少年を松井秀喜が応援するってもの。前にもこの少年は登場していたらしい…
松葉杖なしで、本塁から一塁ベースまで歩く練習をしていた納見元基君(当時9歳)は、松井選手の大ファン。松井選手の目の前で、見事その夢をかなえた納見くんに松井は「24時間テレビの当日、ホームランを打つ」と約束。残念ながら打てなかったものの、その真摯な姿勢が視聴者に大きな感動を与えました。

 うわー、なんか思い出したわ。確か「ベーブルースになりたいばっかじゃん!」ってツッコミを入れた記憶がある。松井って妙に「ヒーロー」になろうと必死なとこあって、すごく鼻につくときがある。視聴者に大きな感動を与えた…だってさ、ほんとかよ。

●Qちゃんと笑顔でかわした約束 自閉症の少年が最後のレースで…
⇒アテネでマラソンがある日にこれかよ。終わった後に五輪のマラソンが始まるってのは残念だよな。高橋尚子とぶつかっても、チャリティーマラソンとぶつかっても面白い。

■「チャリティマラソン」…毎年毎年、わけのわからない理由を無理やりつけて、意味もなく走る。なぜか、それが感動を呼ぶらしい。あぁ、なんて単純な仕組みなんだ。

■「波瀾に満ちた人生を送ってきたランナー・杉田かおるの今年ならではの輝きにご注目ください。30代最後の夏、100km完走へ向けて猛暑の中トレーニングを続けています」だってさ。「30代最後」とか「猛暑の中」ときたもん。「かわいそうでしょ?」「がんばってるでしょ?」と迫り、だから応援してよってくるんだからな。たちの悪い脅しだぜ。あんたらが勝手に走ってるだけじゃん。

■「波瀾に満ちた人生」って言うけどさ、それを肥やし(ネタ)に、杉田はカムバックしたんだから別にいいじゃん。これでキャラ変更したら、杉田はやってけないよ。日テレは潰すつもり?


■…と、ここまで番組ホームページを見て書いた。今年はあんまり見ないと思う。


【観察日記】

■深夜の芸人枠を見た。「決定!憧れの芸人No1は誰だ!?若手芸人が徹底大討論」ってのを見た。ロンドンブーツ1号2号が司会。「ビートたけし」「明石家さんま」「ダウンタウン」「志村けん」「ダチョウ倶楽部」がその「憧れの芸人」なんだそうだ。大量の若手芸人が出ていたが、人的資源の浪費としか思えない。まだネタ見せ番組をやった方がマシだったろう。若手お笑いブームにのっかかろうとしたのかもしれないが、フジ27時間の足元にも及ばない。まぁ、ロンブーの力不足って感じもしたし、フォローするポジションの芸人もいなかった。

■曙&双子兄弟の40キロ川下りの最後はちらっと見た。主役の三人よりも、後ろの大人二人が一生懸命こいでいたように見えたのは気のせいでしょうか。

■ラスト1時間ぐらい録画したけど(新撰組を見てた)、たぶん見ることはないと思う。ハプニングおきてないっぽいし。ラストはタイミングぴったりでゴール。例年どおり、途中あんだけへばっていたのに(時間調整中)、ラストは超元気。


【関連記事】
24時間テレビ 2002年…基本的批判はここに書いてある。
24時間テレビ 2003年


■コラム甘口辛口(サンケイスポーツ2004/08/24)
 感動といえば、五輪の合間に見た22日の日本テレビ『24時間テレビ』も涙、涙…で、今年も“感動の極み”ではあった。日本武道館まで女性芸能人を走らせる、恒例の100キロマラソンでは「酒も男も断って、負け犬女性を代表して走る」といっていた女優の杉田かおるが、足の痛みに耐えながら完走。これまた“感動”だった。

 しかし、素人が残暑の中、一昼夜も走らされれば、涙を誘うほど痛々しい姿になるのは当たり前だ。視聴者は五輪で本物の感動に浸っている最中。意図的な感動の押し売りには、今年は間が悪かったようだ。


■杉田100キロゴール37・8%(日刊スポーツ2004/8/24)
 日本テレビ「24時間テレビ27 愛は地球を救う」で、タレント杉田かおる(39)が100キロマラソンを完走した22日夜の時間帯(午後8時から午後9時34分)の平均視聴率が、週間2位の25・1%を記録した。瞬間最高は午後9時23分の37・8%で、ゴールした杉田が「夢の中にいるみたい」と喜びを語った場面。山田花子(29)が走った昨年の瞬間最高34・6%を上回った。24時間の平均は11・7%で、同番組史上14位。
 とほほ…そうなのか。残念。


一本木剛『たかがテレビじゃないか!』
「24時間テレビ」VS「27時間テレビ」 (日刊ゲンダイ2004年8月28日)
 開始から27年。目立つ仕掛けがないと視聴者もついて来ないと考えたのだろう。制作側の合言葉が聞こえるようだ。「とにかくハンディキャッパーを探せ!」「子供で泣かせろ!」「困ったときは100キロマラソン!」。この3つで貫いた。

 まずは脳性マヒで足の不自由な少年。ヤンキースの松井に会うために歩行訓練をし、渡米する。また、やはり脳性マヒで運動機能障害の双子は曙太郎とボートで40キロの川下りだ。交通事故で手足が不自由な少女がピアノを弾く。さらに、高橋尚子とランニングをする自閉症児も登場した。

 いずれもハンディを越えて「夢に挑戦する」子供たちである。涙ながらに見た人も多かったに違いない。

 でも、泣けなかった。感動もしなかった。なぜならすべては番組が番組の事情(視聴率を取るべきスペシャル番組)でしつらえた夢だったからだ。ちょうどこの日、番組の裏では甲子園の決勝戦が展開されていた。駒大苫小牧と済美の死闘は理屈を超えた感動を呼んだが、それは結果としての感動であり、「24時間テレビ」は目的としての感動なのだ。

 この違いは大きい。ハンディキャッパーの少年らは確かに頑張っていたが、制作側にとって彼らは素材であり、視聴率のための手段という側面を否定できない。

 チャリティーという名の募金がしたければ、最初に日テレ社員が不当に高い給料を差し出せばいいし、司会の徳光や出演タレントもギャラを寄付すればいい。善意面してハンディのある子供たちを出演させ、人のいい視聴者から2億4790万円も“徴収”するな。

 フジの「27時間テレビ」は同じばか騒ぎでも、単なる“お祭り”を標榜しているだけマシ。腹も立たない。意味のない100キロマラソンの密着物を翌日に放送し、さらに儲けようとするのを見て、二度あきれた。
 すばらしい。無駄に長い私とは大違い。


五輪ヌード

プレイボーイ誌の「五輪特集ヌード」、組織委が反発 (ロイター)
 ギリシャ版プレイボーイ誌が今月号で、「セックスアスロンで金を目指せ」などと題し、首都アテネで開催中の五輪と結び付けた特集を掲載した。これに対し、アテネの五輪組織委員会が、発売差し止めを求めたが、却下された。同誌の弁護士が20日述べた。
 同誌は、アテネで販売中。
 この特集記事は、スポーツのポーズを取ったヌード写真や五輪のシンボルマークと共に、「エクスタシーの2004秒」「ベッドでの自己ベストを更新」などセックスに関する記事を紹介したもの。
 五輪組織委は、五輪のシンボルや「より速く、より高く、より強く」という大会の精神を擁護するため、裁判に訴えていた。
 同誌編集長は、掲載写真の多くは、特集のために撮影されたものではなく、既に発表済みの著名カメラマンの作品と説明。その上で、「五輪や五輪のシンボルを馬鹿にする事実はない」と強調したものの、「チョット楽しんでいるだけ」とも付け加えた。

 「セックスアスロンで金を目指せ」ってのが妙にツボ。


北島康介と萩原舞(AV女優)

■五輪・北島、意外な“金効果”で萩原舞が大人気(夕刊フジ)
 アテネ五輪競泳男子平泳ぎで2つの金メダルを獲得した北島康介の活躍が意外な“経済効果”を生んでいる。レンタルビデオ店などで、ある女優のAVが大人気になっているというのだ。

 件のAV女優は、今年3月に写真週刊誌に北島との2ショットプリクラをスクープされた萩原舞(22)。北島との濃厚なキスシーンだったため「恋人?!」と、一躍注目を集めた。

 2人の間に「超きもちいい〜!」関係があったかどうかは不明だが、北島が金を獲って以来、舞ちゃんのAVは引っ張りだこ。代表作の『マイチィ★リップス』などは、「ずーっと貸し出し中でAVでは異例の『予約』まで入っている状態」(都内のレンタル店)とか。まさに、恐るべし“金効果”といえそうだ。
へぇ…AV女優とこんなことがあったのか。知らんかった。「いやぁ…火遊びが過ぎました。」ってFAXは届いてない?

■この萩原舞というAV女優がどれほど人気かは知らないけど、北島効果でアダルトビデオが好評ってのはどうなんすかね? なんか嘘くせ。こじつけてるだけじゃないの?

■100Mで金メダルとった後のコメントなんだけど、あれはないよなぁ。誤解を生む発言でもあるし。まぁ、さっそく「超きもちいい〜!」関係…って使われているわけだが。


■この人物のオモテとウラ 北島康介 (日刊ゲンダイ)
●ブランド好きと女性問題

 だが、急激な環境の変化は人を変えてしまう。もともとブランド好きだが、練習水着はいきなりルイ・ヴィトンに。ヴィトン六本木店のオープニングパーティーにもセレブとして出席し、芸能人と騒いでいる姿が目撃された。

「芸能人やファッション関係、マスコミ関係の人を周囲に紹介されることも多く、北島自身も華やかな世界に夢中になってしまった」(事情通)

 周囲の危惧は女性スキャンダルとなって噴出した。今年3月、人気AV女優、萩原舞(22)との親密交際が発覚。キスやデート現場のプライベート写真が流出した。ところが、メダル確実な北島サイドの機嫌を損ねないよう、報じたメディアはわずか

「北島には公認の彼女がいたはずです。背泳で一緒にシドニー五輪に出場した萩原智子で、1年ほど前まではマスコミ関係者にも気さくに紹介していたくらいです」(スポーツライター=前出)

 200メートル平も制してこのまま中田のようなヒーローになるか。メダル獲得で人生がさらに急旋回する。
さすがゲンダイだよなぁ…と思うような嫉妬ネタ。活躍すれば、それだけ叩かれるってことか。「ブランド好き」「女好き」ってのは好感度を落とすから、注意しないとね。


■後日、こんなことも…
北島康介 中国選手と熱愛?(日刊ゲンダイ2004/08/24)
 アテネで2冠を達成した水泳の北島康介(21)が、女子水泳で金メダルを獲得した中国の羅雪娟(20)と「熱愛中」であると中国の新聞で報じられ大騒ぎだ。
 北島が羅に「愛している」と告白し、羅の決勝戦をこっそり応援していたという内容。双方ともに「親しい友人です」と交際を否定したが、国内でも“お盛ん”な北島だけに、アテネでアバンチュールを楽しんだとしてもおかしくはない。
羅雪娟は「ロ・シュジュ」と読むらしい。「男女蛙王」が交際しているって中国紙が報じたんだよね。うさんくせぇ。「おいおい、北島の恋人は萩原舞だろ?」と多くの人がぶり返すこととなりましたとさ。

■それよりも「蛙王」はどうなんだ。

【拾いもん】
北島康介・萩原舞


ベルルスコーニ首相

■伊首相に植毛手術 医師が認める(共同通信)
 20日付のイタリア紙コリエレ・デル・セラは、ベルルスコーニ首相(67)に植毛手術をしたという医師のインタビュー記事を掲載した。
 医師はピエロ・ロザッティ氏。「植毛手術をしたのはわたし」と認め「誰も奇跡は起こせないが改善はできる。1、2カ月後に髪の毛が生えてくるだろう」と語った。
 首相は、ブレア英首相をサルデーニャ島の別荘に招待した際、バンダナ姿で報道陣の前に登場、植毛手術を受けたのではないかと話題になった。
 首相の事務所は、植毛手術を受けたかどうかについてコメントはしないとしている。
 美容整形に続いて、植毛ですか…別にどうでもいいじゃないか。まぁ、植毛に整形ってんだから、文章表現は広がるかも。髪を増やすように、財源は増やせない…とか、産業構造は美容整形のように簡単には整えられない、とか。
■伊首相が美容整形を告白(共同通信2004/01/29)
 イタリアのベルルスコーニ首相(67)は28日、ファッション業界との会合で、元女優のベロニカ夫人の強い勧めで目の周りなどの美容整形手術を受け、さらにダイエットにも励んでいたことを初めて認めた。
 首相は昨年末から1月半ばまで公式の場に姿を見せず、イタリア各紙は首相が美容整形手術を受けたためテレビカメラを避けていると報道。22日に約1カ月ぶりに姿を見せた際には「(マスコミは)想像たくましく空想記事を書いてくれた」と述べて整形手術を否定していた。
 首相は会合で「妻に(美顔手術)するよう強く説得されたためだ」と報道陣に正直に告白。「気分はいいよ。他人にも(以前の私より)好感を与えるのではないか」と述べた。



大統領選CM

「五輪」使ったCMに異議 米五輪委、ブッシュ陣営に(共同通信)
 今秋の米大統領選で再選を目指すブッシュ大統領の陣営が流している「五輪」という言葉を使ったテレビCMを、米国オリンピック委員会(USOC)が疑問視し、物議を醸していることが20日、明らかになった。
 AP通信によると、USOCは「五輪」という言葉の使用権は国際オリンピック委員会(IOC)に独占的に認められており、特に選挙広告に使うのは適当でないとブッシュ陣営に抗議した。
 米国内で放送されているこのCMの五輪編では、1秒足らずだが画面下に、イラクとアフガニスタンの国旗が映り「この五輪では2つの自由国家が増え、2つのテロリスト政権が減った」とのナレーションが流れる。
 また、専門誌「スポーツ・イラストレーテッド」の電子版によると、アテネ五輪に出場しているイラクのサッカー選手がこのCMに対して不快感を示した。

 五輪を政治的に利用するのは、どの国でも一緒ですね。
��米大統領選>ケリー氏、中傷広告黙認でブッシュ氏を批判(毎日新聞)
 米民主党の大統領候補、ケリー上院議員は19日のボストンでの演説で、共和党系の退役軍人団体がケリー氏のベトナム戦争での戦功を中傷するテレビ広告を流していることをブッシュ大統領が黙認しているとして激しく批判し、ベトナム戦争中のお互いの兵役について論争したければ「かかってこい」と挑発した。
 ケリー氏は、ベトナム戦争中に海軍に志願し、小型哨戒(しょうかい)艇の艇長として五つの勲章を受章した。ところが小型哨戒艇の乗員の一部らがこのほど「真実を求める小型哨戒艇退役軍人の会」を結成し、テキサス州の共和党系業者の出資を受けて、ケリー氏の勲章受章のもとになった戦功報告にウソがあったなどと批判するテレビ広告の放映を開始した。
 ケリー氏は演説で、同団体を「ブッシュ氏の選挙運動の最前線だ。ブッシュ氏は彼らに汚い仕事をさせたがっている」と猛反発。さらにケリー陣営は19日、共和党大会が終わるまで広告を控えて選挙資金を節約することにしていた方針を転換し、ケリー氏のベトナム戦争中の戦功を訴える広告を流し始めた。
 また、これに先立って民主党系団体「ムーブ・オン」の政治活動委員会も、「ジョージ・ブッシュは州兵になるために父親を利用した。今は、志願してベトナムに行って英雄的に働いたジョン・ケリーを攻撃する誤った広告を許している」との広告を放映。ブッシュ大統領がベトナム戦争徴兵を逃れるために父親のコネでテキサス州兵になったのではないかとの疑惑を再燃させるなど、ベトナム戦争の軍歴をめぐるネガティブキャンペーン(中傷広告)合戦が激しさを増している。
 ホワイトハウスのマクレラン大統領報道官は19日の会見で、ブッシュ陣営は共和党系団体とは無関係と述べ、「我々はケリー氏の兵役に疑問を提起したことはないし、今後もしない」と説明した。
 軍歴じゃぁケリーには勝てないね。
 「かかってこい」と挑発した…の後に、「我々はケリー氏の兵役に疑問を提起したことはないし、今後もしない」とつなげるとブッシュが逃げてるみたい。


2004年8月21日土曜日

IOC委員、おとり取材の買収工作

■五輪招致の「闇」なお BBCおとり取材、買収交渉放映(朝日新聞)
 2012年夏季五輪招致を巡って、開催地を決める投票で、国際オリンピック委員会(IOC)委員の間に依然、買収体質が根強く残っていることが4日、明らかになった。同日夜、英BBCの報道番組の中で、BBCの「おとり取材」に対して買収工作に応じるIOC委員や票のとりまとめを働き掛けるエージェント(仲介人)の姿が放映されたもので、IOCも調査に乗り出すという。

 「五輪を買う」というタイトルで放映された報道番組では、ロンドンでの五輪開催によって経営拡大を目指す企業のコンサルタント会社を装った番組スタッフが4人のエージェントと接触し、さらにIOC委員との会合の隠し撮りなどが流された。エージェントの1人は、委員20人の票のとりまとめが出来ると話し、「1人当たり20万ユーロ(約2700万円)が必要だ」と買収金額を示している。別のエージェントは接触できる委員として約30人の氏名を具体的に挙げた。

 また、エージェントと同席したブルガリア・オリンピック委員会会長を務めるイワン・スラフコフ委員は、来年の開催地決定で「どこに投票するか決めていない」と話し、買収に応じる用意があることを認めている。
 いまさら「そんな…嘘だろっ!」と言っても、わざとらしくてしょうがないが…まぁ、なんともマヌケだよなぁ。こういう動きを取り締まれないものだろうか。もし、第三者機関からの作用が働かないなら、IOCの自浄作用にを期待しても無理だよ。

■この番組、見たいよ。ニュースでやんないかなぁ。「実はドッキリでした〜」とネタばれの瞬間のリアクションが見物なのだが、スラフコフ委員、エージェントともに「汚職の実態を見極めるために、(BBCの)誘いに乗るふりをしたのだ」と弁明しているらしい。「おとり」に引っかかって、いったいどんな見極めができたというのか…謎である。

■「アテネ・オリンピックを応援しています」とかCMでやってんだけど、「あぁ、金が動いてんだなぁ…」と思うだけで、個人的には、ちっとも企業イメージのアップにはなってないんだけど。

■スポーツに政治を持ち込むな…とサッカーのアジア・カップでも言われてるけど、スポーツの祭典であるオリンピックなんて、何よりも政治的であり、経済的である。アテネ五輪もいいけど、こういうことにも焦点を当ててきちんと報道して欲しいな。


フリーター ニート

フリーター(朝日新聞/経済気象台)
 そして近年は、大学を卒業しても定職につかない「大卒フリーター」が急増し、その数は99年以降、毎年20万人近くにのぼる。この大卒フリーターの増加には、大学の定員数の増加という構造的な要因があるだろう。だが、大学を卒業後すぐに定職につかないということは、本当に好ましくないことなのか。

 労働慣行の違いもあるので一概に比較できないが、インターンシップなど、就業体験の仕組みが普及している欧米でも、大学卒業後すぐに定職につく学生は一部。多くの学生は卒業後、一時的なものも含めて、いくつかの仕事をしながら、自分に合った仕事を見つけるという。

 一方、日本では、学生時代に本当の意味で仕事に触れる機会は非常に少なく、学生の職業観は非常に未熟である。そのような状況の中、ごく短期間の就職活動だけで、自分に合った仕事を見極めることができるのであろうか。その答えは「3年以内で30%もの新入社員が退職する」という統計が示しているように思う。彼らは適職を求めた結果、退職という行動にでているのであろう。

 短期間で退職する若者やフリーターに対し、「最近の若者は……」と嘆いてばかりいられない。企業をはじめとする社会全体が、彼らを戦力として受け入れるための土壌づくりを進めると同時に、若い人たちが高校、大学時代から職業観を磨くことができるよう、支援していく必要もあるだろう。(H)


■最近では、「ニート」(NEET;Not in Employment, Education or Training)なる用語もよく聞くようになった。ようするに、仕事に就こうとせず、かといって教育を受けるでもなく、専門的な技能を身につけるべく職業訓練を受けるでもない人々を指すらしい。こっちはどうしてくれようか? 「長田百合子」育成プロジェクトでもしますか?

��長田百合子…夕方のニュースなんかで見かけるおばちゃん。引きこもりを罵倒することを生業としている。説教された人らが、本当に立ち直っているかは不明。


ニート問題に関する追記】

■学校行かず働かず52万人 04年版の労働経済白書(共同通信,2004/09/10)
 厚生労働省は9日、「2004年版労働経済の分析」(労働経済白書)を発表した。求職せず通学もしないため社会問題になっている「若年無業者」について、02年、03年を初めて集計。その数は03年は年平均で前年より4万人多い52万人に上り、問題が深刻さを増している実態が明らかになった。
 若年層の失業率が高止まりしている問題と併せ、白書は、企業活動や景気への影響だけでなく「社会の維持、発展」といった観点からも「憂慮すべき問題」と警告している。
 若年無業者は、求職活動していない非労働力人口のうち、15−34歳で、学校を卒業した後、進学などせず結婚もしていない人などを指す。総務省の労働力調査を基に厚労省が集計した。
 ニートは着実に増えているようです。

■どこかの番組で、コメンテーターが社会の階層化ってのに結び付けていた。つまり中卒・高卒の親からニートが生まれている…と。親はあまり関係ないんじゃないだろうか。社会の階層化にまで結び付けるのは、議論をミスリードさせてしまう。「ニート」という階層は、ある程度ゆとりのある家庭でしか許されないわけでして。働かなくても食っていける階層の誕生…これは成熟社会の負の側面だ。

■毎日新聞/社説「ニート52万人 若者が働く意欲もてる社会に」
 高卒者の求人がこの12年間で167万人から22万人へと大幅に減少し、高卒者はフリーターや無業者になっていった。経済のグローバル化の中で、企業は高度な技術や知識を持った人材を必要とし、学卒者を社内で育て上げていく余裕がなくなっている。

 すべてを若者に押し付けるのは間違っている。ニート急増の背景には社会の構造変化があるという認識を共有することが必要だ。

 政府は「若者自立・挑戦プラン」を強化し、フリーターや無業者の意欲を喚起させる施策として合宿形式による「若者自立塾」の創設や、在学中の労働体験の活動実績を記録する「ジョブパスポート」を学生に持たせ、企業の採用選考に反映させるシステムを作り上げる計画だ。

 欧米でもニートや若年者の高失業率など、日本と同じ問題を抱えている。労働政策研究・研修機構によると、英国では98年から「若者向けニューディール政策」を実施、半年以上失業中の若者一人一人にアドバイザーをつけ、積極的な就職支援を行った結果、失業率は大きく改善された。しかし、ニートを放置したとの批判が出て、01年から新たな若年者就職支援の取り組みを始めている。こうした欧米の若年者施策からも大いに学ぶ必要がある。

 ニート対策は一朝一夕にはできない。「働く意欲」という、人間の内面の問題だからだ。企業や行政、そして学校や家庭が連携を取り、若者も加わって働く意欲をもてる社会を作っていくことが重要ではないか。
 「働く意欲」という、人間の内面の問題だからニート対策は大変…働く意欲をもてる社会を作っていくことが大切…って、なんだそりゃ。まぁ、そう言うしかないのかもね、だからニートは問題なわけで。

■「ニート急増の背景には社会の構造変化がある」ってとこを展開して欲しかったんだけど。う〜ん、いや、むしろ、そういうエクスキューズこそが、ニートを増やす要因の一つじゃないかな。「すべてを若者に押し付けるのは間違っている」というのはもっともだけど、「高卒者の就職は厳しい」「不景気で再就職が大変」って感じで、ニート周辺に「甘えの構造」が形成されているとしたら…。

■本間俊典「勤労は美徳にあらず?『ニート』人口52万人(鳥の目虫の目,毎日新聞2004年9月17日)
 多くの論者が指摘するように、高度成長期のような終身雇用と年功序列を基盤にした賃金構造は、もう復活する可能性はないのだろう。同時に、それは「明日を信じて働く」という前向きな意欲を国民から削ぎ落としているのではないかという疑問につながる。

 厚生労働省の「04年版労働経済白書」によると、03年の15〜34歳の若者のうち、フリーターは前年比8万人増の217万人に上った。ところが、フリーターのほかに「ニート(NEET)」と呼ばれる層が52万人もいることも明らかになった。

 ニートとは、仕事もせず職業訓練もしていない「無業者」のこと。要するに働く意思がなく、ブラブラしている層という定義だ。どんな人たちなのだろうか。

 まず思い浮かぶのは、自宅で「花嫁修業」中の女性。次に、親のスネをかじりながら、遊び歩く不良やごくつぶし(言い方が古くなってしまう)。「花嫁修業」はともかく、全体に前向きなイメージは浮かんでこない。それとも、今はやりの「アフィリエイト」なんかでしっかり稼いでいるのだろうか。自立できないということは、結局、親が甘いのかな。いつの時代にも、いることはいるのだが。

 「勤労は美徳」「働いて社会貢献する」という社会通念は、過去の遺物となってしまったのだろうか。「神武景気と並ぶ長期好況」と言っても、ニートには何の意味もないのだろう。それとも、「無業者」を抱えられる日本経済は、まだ余裕がある?
 うーん、なんか違うなぁ。


ニート本で評価が高いのはこれか…
ニート―フリーターでもなく失業者でもなく
玄田有史・曲沼美恵 著 / 幻冬舎

このアイテムの詳細を見る

ニートは「働かない」のではない。「働けない」のだ。ニートは「働きたくない」のではなく、なぜか「働くために動き出すことができない」でいるだけだ。動き出すために、未知の誰かからの早い時点でのきっかけを必要としているのだ。(本文より)


■オマケ
ニート 働いたら負けかなと思ってる
ネット上でブームを巻き起こした名言「働いたら負けかなと思ってる」。これが派生して「〜したら負けかなと思ってる」も流行。


全国知事会/補助金削減案・義務教育費

■概要
 全国知事会が、政府に廃止を求める補助金や負担金のリストをまとめた。
 いわゆる三位一体の税財政改革で、06年度までに3・2兆円の補助金を削り、その見返りに3兆円の税源を地方に移すよう求める。さらに09年度までを第2期改革と位置づけ、計9兆円の補助金廃止と総額8兆円の税源移譲を求める内容である。
 この地方案づくりは、小泉首相から投げられた宿題だった。今春、首相は3兆円の税源を地方に移すことを約束し、その前提として、削るべき補助金を示すよう要請していた。
 都道府県や市町村は人口、面積、財政事情などがばらばらなので、ひとつの案をまとめるのは難しいとみられていた。しかし、知事会は「分権の千載一遇の好機だ。首相にボールを投げ返そう」(知事会長の梶原拓岐阜県知事)と足並みをそろえた。市長会や町村会も内容に合意している。
 補助金廃止案には、論議を呼んだ義務教育費国庫負担金のうち、中学校分の8500億円だけが含まれている。公共事業の削減は5900億円にとどまった。3兆円の税源移譲を最優先させ、廃止すべき補助金の数字合わせをした面は否定できない。(朝日社説)

 まぁ、地方案は短期間でまとめたからね。数字合わせ優先は仕方がないでしょう。
■毎日新聞/社説「知事会リスト 地方分権促進の突破口に」
 廃止反対派の最大の論拠となったのは、「義務教育は国の責任」だ。補助金を廃止し、一般財源化すると、財政的な差により教育の質に地域格差が生じる恐れが出てくる。石原慎太郎東京都知事、田中康夫長野県知事らは、こうした問題点を追及した。
 一方、廃止派は一般財源化により、地方の裁量余地が増し、地域の実態に合った教育が可能と主張。結局、知事会議では異例の採決に持ち込まれ、3分の2以上の賛成で廃止が了承された。
 「三位一体改革」は小泉政権が進める「小泉改革」の一つ。(1)国からの地方への補助金を減らす(2)その見返りとして、削減に見合う税源を地方に移譲する(3)地域格差解消のための地方交付税の見直し−−がうたわれている。
 「三位一体改革」の初年度(04年度)は、国の支出抑制ばかりが優先された。税、財源移譲が進まないことに地方は猛反発を見せた。そこで、小泉純一郎首相は06年度までに「3兆円規模」の税源移譲を打ち出し、その前提となる補助金削減リスト案作りを知事会など地方6団体に要請していた。
 義務教育費国庫負担金がリストに盛り込まれた最大の要因は、税源移譲との数合わせにあった。しかも、同じ義務教育でも、小学校分は除外し、中学校分だけを対象にした合理性もうかがえない。知事会議でも教育の視点からの論議は十分尽くされなかった。
 だからといって、反対論にくみするわけにはいかない。教育は本来、分権が求められる。行き詰まっている義務教育を打開するには、地方や学校現場の創意、工夫が何よりも必要だ。教育の機会均等を一応成し遂げた成熟社会では、義務教育=国の責任論だけで、廃止反対を貫くには無理がある。
 公共事業への補助金削減が少な過ぎるなどリストの内容には不満な点も多い。だが、地方分権は時の流れである。戦後の「経済大国」を支えた中央集権的な官僚政治は、抜本的な見直しを迫られている。地方分権は再生策の一つだ。
 私の立場は毎日に近い。そもそも「教育の機会均等」などまやかしに過ぎない。地方が創意工夫によって、競い合うことはよいことだ。例えば、他の地域に比べて立ち遅れているとなれば、知事は責任を問われることとなるだろうし、それは教育問題は地方における選挙の重大な争点となりうる。
■読売新聞/社説「[全国知事会]安易な義務教育の補助金削減案」 
 しかし、憲法で保障された「教育の機会均等」に基づく義務教育は、国が責任をもって行うべきものだ。
 地方の補助金削減案には、義務教育費のほか、公共事業費、公立学校や社会福祉施設などの施設整備費、私学助成や在宅福祉事業、私立保育園や児童福祉施設の運営費など、百六十一項目の補助金が並んでいる。だが、義務教育に対する補助金を、他の補助金と同列に扱うことはできない。
 奇妙なのは、義務教育の小中学校のうち、中学校を切り離して、教員給与分8500億円の補助金を削減するとしていることだ。足して二で割るような手法は安易にすぎる。
 全国知事会議での論議は、この問題をめぐって、賛否両論が噴き出し、紛糾した。だが、教育について、国・地方がそれぞれどんな役割を果たすのか、などの本質的な論議は十分、行われないままだった。3・2兆円の数合わせのために、安易な削減案を決めたのは、見識も、理念も欠いたものだ。
 最終的に意見集約できず、採決で削減案を決めたことも疑問だ。全国知事会は議決機関ではないという意見もあるが、地方としての意思決定のあり方を見直すことも、検討すべきではないか。
 国家の基本にかかわる教育問題を、数字の操作で軽々に扱うべきではない。
 反対の立場をとっている。「安易だ」と批判するだけで、義務教育は、国が責任をもって行うべきという論拠が示されているわけではない。
■産経新聞/社説「全国知事会 首相の真の力が試される」
 会議では義務教育費の協議が大半を占めた。東京都の石原慎太郎知事は「日本を左右する教育問題を国、地方とも議論しないままにカネの話に突っ込んでいる」と、義務教育分野先行に反対の意向を示した。
 しかし、採決では賛成に回り、反対した七県知事とは一線を画した。義務教育費の削減には反対だが、地方分権全体を考えるとともに、国との対決のためには地方の団結が必要との判断からであろう。他の多くの知事も同様ではあるまいか。
 取りまとめた削減案では、国が公共事業や社会保障関連なども含めた補助金を削減する代わりに、三兆円程度を国税の所得税から地方税の住民税に税源移譲する−が主な骨子だ。
 各省庁にとって補助金は、地方をコントロールする“武器”であり、長年続けてきた慣習を破ることにつながる。このため、今秋に経済財政諮問会議がまとめる三位一体改革の全体像や、来年度予算案に盛り込むさいの省庁側の抵抗が強まるのは必至だ。
 族議員も激しく抵抗するだろうが、首相はこれらを封じ込めるよう「政治の力」を発揮し、巻き返しを許さないことだ。それが「省益」に凝り固まり、有している権益は一つも手放さないという霞が関を改革することにもつながるのではないか。
 また、税源移譲は本当に必要な事業に対するものであり、今回の削減案がどこまで税源移譲の対象になるか厳しい査定が必要だ。その場合、地方の不満が噴出する可能性もあるが、首相はこれも押さえ込む責任がある。
 小泉首相の政治理念でもある「地方にできることは地方に」という地方分権型社会は、今回の地方案で歩みを始めた。しかし、国と地方の攻防はこれから本格化する。首相はもとより、経済財政諮問会議の責任は一層重くなったというべきであろう。
 はっきりしない。石原ヨイショにニヤリ。
■朝日新聞/社説「補助金廃止案――丸投げ首相は丸のみを」
 とりわけ知事会が多数決で廃止案を採択したことの意味は大きい。これまでの陳情とは違い、知事たちが責任を持って政策実現の一翼を担おうとしているのだ。国と地方の対等な関係に近づく確かな一歩といえる。
 知事会は今回の廃止案を論議するため、政府と地方との協議機関を立ち上げることを要求している。政府はただちに協議機関をつくり、担当大臣が地方代表と折衝すべきだ。
 補助金を削られそうな省庁の官僚やそれを取り巻く族議員らが早くも反対の声を上げている。「政府内の論議はこれからだ」「国会で法案を通さない」などと息巻いているのだ。
 だが、これは、なぜ地方が具体案をつくったのかをわきまえない言い分だ。
 そもそも各省庁が縦割り行政のため、補助金廃止の優先順位をつけられなかったのが出発点だった。中央集権の強力な武器である補助金を手放せば、それに伴う権限も減っていく。そんな現実を前に、各省庁は改革に対応できなかったことを忘れてもらっては困る。
 補助金行政がすべて悪だ、とは言わない。しかし、住民の意向より、補助金がつく事業を優先させるような行政のムダは、もう許されない。もっと地域の創意工夫による自主的な運営をめざすのが地方分権の流れだ。その先に、国と地方の財政再建という結果もある。
 補助金廃止案づくりを地方に丸投げしたのは小泉首相である。この地方案を丸のみする覚悟で指導力を発揮すべきだ。
 「丸投げ首相」とは何とも挑発的だ。そのわりに中身が…
■日経新聞/社説
 今後、国と地方の間だけでなく、国民的な議論をすべき課題も残っている。その第一は全国知事会で激論となった教職員給与の半額を保障している義務教育費負担金の廃止だ。
 地方に税源移譲して教育の自由を高めるべきだという意見もあれば、税源移譲すれば優秀な人材確保が難しくなり、一定の教育水準を保てなくなるとして存続を主張する意見もあった。これに関連して、河村建夫文部科学相は「6・3制」の運用弾力化などを地方に認める代わり、同負担金を堅持するという案を示している。
 地方に移譲した場合、すでに独自に取り組んでいる少人数教育の推進などでどれだけ地方の教育の自由が広がるのか。教育の機会均等が失われると心配する声もあるが、教育予算の地域格差が極端に広がることはないか。もっと議論を深めなければならない。
 今回の地方の削減案づくりでは、それぞれの補助金を廃止した場合、国が税源移譲に応じてくれるかどうか、手探り状態が続いた。特に、公共事業関係では、国はこれまで、補助負担金の原資が建設国債であり、税源移譲には応じられないと拒否してきたため、対象にするかどうか、最後までもめた。
 国と地方の間の常設の協議の場がないため、双方が疑心暗鬼になっている面がある。2000年施行の地方分権一括法で、国と地方は対等・協力の関係とされた。それなら、国と地方との間の調整の場が必要なはずだ。三位一体改革は協議の場を設けて、双方が堂々と渡り合う透明度の高い改革にした方がいい。
 無難にまとめた。


2004年8月20日金曜日

高木美保

高木美保 “田舎暮らし”をウリにする元女優の中身の薄さ (日刊ゲンダイ)
 長嶋代表監督がメンバーに書き送った「3」の文字の感想を聞かれると、「早くもっと丸い『3』の文字になればいいですね」、サッカー・アジア杯での中国の反日ブーイングには「今の時期は仕方がないが、サポーターが心配」、警察との攻防を繰り広げるカラス族については「お祭りの楽しみ方を知らない」――。ある日のワイドショーでの高木のコメントだ。どんな話題にも取りあえずの答えは用意している。それでも、どこかで聞いたような話ばかりで、気の利いたコメントに聞こえないのはなぜなのか。

 高木がコメンテーターを始めたのは00年頃から。元女優で、「華の嵐」「夏の嵐」(ともにフジテレビ)などで主役を演じたが、その後、自律神経失調症を患い、98年に栃木県那須高原に移り住んだ。

「栃木での農作業を題材に“自然との共生”などの講演をこなすうち、しゃべりの仕事が増え、コメンテーターに定着したのです」(芸能記者)

 この辺りに“違和感”を覚えてしまう視聴者が多いのではないか。

「たしか、田舎に引っ越したのは仕事が忙し過ぎて、精神的にまいったからという理由だったはず。それが今や、田舎をウリにして以前以上に忙しく仕事をこなしている。しかも、コメンテーターの時にだけわざわざメガネをかけて知的なイメージを演出している点に嫌みを感じる」(テレビ局関係者)
 メガネをかけるのがそんなに知的か…。

■ワイドショーのコメンテーターってどれもこんなもんでしょ。難解なことも言えないし、物議を醸し出すようなことは言えない。無難なコメントにおさまってしまう。草野仁の「ザ・ワイド」なんて最たるもんで、恣意的にマッチョ草野がコメントを誘導している。

 ちなみに高木の出身校・和洋女子大(中退)の偏差値は40台そこそこだ。こんな声もある。

「島田紳助が“サンデープロジェクト”の司会をやったことで、今や政界にも色気を見せる大物気取りだが、どうしても、この姿が高木にダブってしまうのです。実際、この夏の参院選で、自民党比例候補として高木の名前が挙がり、本人はまんざらでもない様子だった」(前出記者)

 形から入るよりも、もう少し中身を充実させてほしいところだが……。
「和洋女子大(中退)の偏差値は40台そこそこだ」って、学歴の低い→大物気取り、という論の展開はいただけない。東大卒にはコンプレックスで、三流大には優越感…ゲンダイの記者って、まさに偏差値教育の申し子なのかもね。


マイケル・ムーア/小泉首相批判

マイケル・ムーア監督が小泉首相を批判(日本テレビ)
 マイケル・ムーア監督の話題作、映画「華氏911」が先週末、東京で公開され話題を呼んでいるが、ムーア監督が18日、NNNのインタビューに応え、「この映画は見たくない」と発言した小泉首相を批判した。
 マイケル・ムーア監督は、日本での映画公開にあたり、「1人でも多くの日本の人に映画を見て真実を知ってほしい」と語った。また、小泉首相が見ないと語っていることについて、「小泉首相は映画を見る前に決めつけてしまっている。考える前にイラクに自衛隊を派遣したのと同じ」と批判した。
 アメリカでは「華氏911」をはじめ、反ブッシュを唱える様々な活動が目立ち始めているが、ムーア監督はこれら草の根の力が人々の投票行動に影響を与え、「世界を変える可能性を秘めている」と強調している。
 今月末にニューヨークで行われる共和党大会では、ムーア監督自身が大手新聞社の記者として取材活動を行う予定で、映画のみならず監督自身の行動が今後も注目を集める。

 はい、映画の宣伝です。記者もわかってて、ムーアに批判させたって感じだね。
■「小泉首相は映画を見る前に決めつけてしまっている。考える前にイラクに自衛隊を派遣したのと同じ」って、うまいこという。
■USA Todayのゲスト・コラムニストとして取材するらしい。「会場から毎日担架で運びだされるかもしれない。ボディーガードは20人必要だね」とも語っているとか。


親日行為・真相究明/ウリ党党首辞任

■もっと日本人が注目してもよさそうなもんだが…
■韓国与党ウリ党党首辞任へ「父が日本憲兵」引責 野党と政争の渦中(西日本新聞)
 韓国の与党ウリ党の辛基南(シンギナム)議長(党首)は十八日、父親(故人)が戦前、日本軍の憲兵として抗日運動関係者を拷問した事実が明らかになったことを受け、周囲に議長職辞任の意思を示した。十九日、記者会見を開き正式に表明する。
 韓国では植民地時代の軍人や公務員、学者らの行為を調査する「親日反民族特別法」がウリ党主導で成立。旧満州軍中尉だった故朴正煕(パクチヨンヒ)元大統領の長女、朴槿恵(パククンヘ)代表率いる野党ハンナラ党との同法をめぐる政争の渦中で、対野党攻勢での足かせを嫌うウリ党内からも辛議長の退陣を求める声が相次いでいた。
 辛議長の父親は教師をしていた一九四〇年に志願して日本軍に入り、憲兵伍長として勤務。戦後は警察官を務めた。当初辛議長は父親の過去に対する一部「疑惑報道」を否定してきたが、月刊誌「新東亜」が報じた後、十六日になって初めて事実関係を認めた。
 盧武鉉大統領は十七日の段階で「辞任の必要はない」との意見を辛議長に伝達。周囲にも「父親の罪を子どもがかぶるのは憲法上もおかしい」との擁護論があったが、新聞各紙が父親から直接拷問を受けた被害者証言を報道したことなどで、辞任に追い込まれた。
 辛議長は五十一歳。ソウル大法学部を卒業、弁護士を経て一九九六年に初当選。今年五月に議長に就任した。

■「日本統治時代、辛基南議長の父から拷問受けた」(中央日報)
日本統治下で日本憲兵として服務した「開かれたウリ党」(ウリ党)の辛基南(シン・キナム)議長の父、辛相黙(シン・サンモック、シゲミツ・クニオと創氏改名)氏から、抗日独立運動をして逮捕された後、ひどい拷問と取り調べを受けた、という証言が出てきた。
京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)に住むチャ・イクファンさん(79)と釜山(プサン)スンチョン医院のキム・ジャンリョン院長(78)は17日、「抗日運動をして日本軍憲兵に捕まり、顧問と取り調べを受けたが、その人の名前はシゲミツ・クニオだった」と語った。
 すごい記憶力ですこと。まぁ、これ以上は自主規制…
■辛基南・ウリ党議長が辞任(朝鮮日報)
 与党側は辛議長の辞任を機に、親日真相究明法の改正、国会内の過去史特別委員会設置など過去史清算作業に一層拍車をかけるものと見られ、通常国会を控えた政局に緊張が高まる見通しだ。

 辛議長は同日の記者会見で、「親日残滓の清算と民族精気回復運動の大意を少しでも毀損することはできないという心情から、党議長職を辞任する」とし、「今や、歴史の真実を明かすべき時期であり、私の胸痛む家族史を踏み台に、歴史的課業を成し遂げて欲しい」と述べた。

国民の62%「過去史真相究明に共感」(朝鮮日報)
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が8.15祝辞で明かした過去史真相究明意志に対し、国民の62.1%が共感していると、19日調査された。

 韓国社会世論研究所が今月17日、TNSに依頼し、全国の成人男女700人を対象に定期世論調査(標本誤差±3.7%)を実施した結果、「歴史的真実は明かされるべき」という答えが62.1%と、「これまでの歴史を否定することで、無意味だ」という答え(34.9%)より多かった。

 年齢別では40代までは「明かすべき」という答えが多かったが、50代以上では48.2%と「無意味だ」という答えが多かった。

東亜日報/社説「与党、歴史に「オールイン」するつもりか」
父親の親日履歴を隠してきたことで道徳性が問題となり危機に追い込まれたヨルリン・ウリ党の辛基南(シン・ギナム)議長が、辞任の意思を表明した。これを機に、与党の歴史真相究明に加速度がつき、範囲もいっそう広がるという。足かせを払い落としたからには、もはや憚るものはないというムードが与党に漂っているのだ。
しかし、与党のこのような認識は共感し難い。辛議長が退く理由は嘘をついたからであって、父親の前歴のせいではない。彼の辞任を歴史の整理の足かせ除去と見る見方そのものが、事態の本質と食い違う。
ただでさえ政権側は、すでに「過去との戦い」に総力を傾けている。大統領の指示に従って、国情院などのいくつかの国家機関が独自調査に乗り出し、首相はこれを総括する責任を担っている。昨日は市民団体を参加させる案も話し合われたという。ウリ党は、「歴史真相究明タスクフォースチーム」を構成して活動を開始した。まるで党政が一丸になって歴史究明に「オールイン」するかのような状況だ。
このような状況の中、辛議長の辞任を機に、歴史究明により強く出なければならないという。何をどのように強く出るというのか。日帝、分断、戦争、独裁という辛い歴史を暴き出してみると、国中が反目と葛藤の激しい渦に巻き込まれる恐れがある。ややもすると、大韓民国の時計が半世紀前に戻り、時代外れの理念戦争をもたらすかも知れない。
与党は、歴史究明と経済の活性化を両立できると主張するが、歴史に「オールイン」する場合、時を急ぐ国家懸案がなおざりにされることは、火を見るよりも明らかだ。こうなってはいけない。重ねて言うが、歴史の究明は、歴史整理の次元で実施されなければならない。与党全体がこの問題に執着するような姿を見せることは望ましくない。政権側は、「歴史オールイン」が国の未来のために正しい選択なのか、果して現時点で多くの国民がそれを望んでいるのか、再度考えなければならない。



ライブドア新球団設立/プロ野球・新規参入

新球団での参入計画を発表 ライブドア(共同通信)
 プロ野球、近鉄球団の買収に名乗りを上げているインターネット関連サービスのライブドア(本社・東京)は19日、東京都内で堀江貴文社長が記者会見し、近鉄の買収に失敗した場合は新球団を設立し、9月中に日本プロ野球組織(NPB)に新規参入の申請を行うことを明らかにした。
 堀江社長によると、主な新球団プランは(1)本拠地とする保護地域は大阪府(2)大阪ドームを専用球場で使用(3)球団名は「バファローズ」。しかし、新球団の選手については、オリックス・ブルーウェーブと近鉄が合併して新チームになった場合、その球団の保有選手から外れた者などを雇用するとしか決めていない。さらに、新規参入の場合に野球協約で決められている加盟料60億円は免除を期待するなど、計画性に乏しい。

 「計画性に乏しい」って言われちゃったよ。共同通信、手厳しいなぁ…まさか例の件が関係してたりして(参照: ニュース日記×社長日記)。

■まぁ、引くに引けないとこまでライブドアは来てんだろう。だったら、一度、バッターボックスに立たせてやろうじゃないか。

■本拠地を大阪…って、これじゃぁ、近鉄の二の舞だよ。


2004年8月19日木曜日

視聴率:アテネ五輪×巨人

テレビ視聴率:アテネ五輪中継は好調 巨人戦は低落(毎日新聞)
 アテネ五輪中継は、連日深夜から翌日未明にかけての放送が中心にもかかわらず、視聴率は日本選手の活躍と同様に好調な数字をたたき出している。一方、同じスポーツ中継でも対照的なのは、プロ野球巨人戦中継。巨人が首位争いにからんでいるのに、平均視聴率は1けた台にまで落ち込んでいる。工藤公康投手が通算200勝を達成した17日の巨人ヤクルト戦(日本テレビ)でさえ、9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2けたに届かなかった。
 17日から18日にかけて放送されたアテネ五輪中継の平均視聴率は、谷本歩実選手が金メダルを獲得した柔道女子63キロ級(テレビ朝日)が16.9%。山本貴司選手が銀メダルを獲得した競泳男子200メートルバタフライ決勝(NHK総合)が6.5%、松坂大輔投手が好投した野球「日本対キューバ」(テレビ朝日)は7.9%だった。これらは地上波のみの数字で、衛星放送を含めればさらに多くの視聴者が見ていることになる。
 これに対し、かつては平均視聴率20%台が当たり前だった巨人戦視聴率は、7月の平均視聴率(21試合)が11.0%にまで落ち込んだ。今月は14試合中8試合の視聴率が1けた台にとどまっている。
 まぁ、ややドラゴンズとの差が開きつつあるしね。オリンピック期間の視聴率低迷は予想の範囲でしょ。
■ともかく、認識すべきなのは、ヨネスケ式の巨人中心主義ではやっていけないってことだ。ヨネスケの主張とは…日本のプロ野球は巨人中心であり、パ・リーグに岩隈や小笠原といった名選手がいるが、巨人と戦わないから知名度が低い。1リーグになり巨人と戦えば「岩隈すごい」「小笠原はすごい」とわかる…というもの。これは巨人が絶対的な人気があることを前提にしており、今後、それじゃぁもたない。(そもそも、「すごい!」とわかったところで、何になるというのか?彼らの試合を見に行きたくなるとでも言うのか?)1リーグ制になれば万事解決…といった短絡的な見方は慎むべきだ。


タイ副首相、五輪金メダル取り上げる

閣僚が金メダル持ち帰る タイ国民からひんしゅく(共同通信)
 18日付のタイ各紙によると、同国女性で初の五輪金メダリストとなった重量挙げのウドンポーン・ポルサク選手(22)のメダルを、アテネに同行していたタイの副首相が「閣僚に見せるため」にバンコクに持ち帰り、国民から「選手をないがしろにした行為」とひんしゅくを買っている。
 各紙によると、スワット副首相は、ウドンポーン選手からメダルを借りて17日朝にバンコクに帰国し、タクシン首相らに披露した。 タイのインターネットのチャットルームには「メダルを取ったばかりの選手から取り上げるのはひどい」「副首相は自分がメダルを取ったかのように振る舞っている」と批判が殺到。18日付の英字紙ネーションも社説で「タイの政治家のスポーツマンシップの欠如を示した」と酷評した。
 当の副首相は「ウドンポーン選手のために純金製のメダルの模型を作る目的で借りた」と弁明しているという。
 考えられないよ。よっぽどテンション上がってたんだろうね。そら自分が取ったかのように錯覚していると思われてもしょうがないよ。


五輪野球監督/長嶋茂雄→中畑清

田中康夫「なぜ五輪野球監督は中畑氏じゃないの」(日刊ゲンダイ,奇っ怪ニッポン2004年8月12日)
 正(まさ)しく奇っ怪ニッポンだぜ、と感じる御題。先(ま)ずはアテネ五輪に於(お)ける野球日本選手団。長嶋茂雄氏が当初、監督に就任したのは衆目も一致する選択だったにせよ、その後の彼の体調に関する激変を考慮すれば、新たな人物に引き受けて頂くのが「的確な認識・迅速な行動・明確な責任」を重要視する現代ニッポンならではの決断だったんじゃないのかな。
 にも拘(かかわ)らず、中畑清氏はヘッドコーチの身分の儘(まま)、実質的には監督代理としての責務を負わされる。これで誰がリーダーシップを発揮し得るのか? 人格者として評価高き中畑氏も内心、忸怩(じくじ)たる思いではないのかな。況(い)わんや、更なる「人格者」として知られる長嶋氏に於かれては、と忖度(そんたく)する。
 院政を敷いた企業が硬直化した事例は数知れず。無論、療養中の長嶋氏とは凡(およ)そ次元が異なる。ならば猶(なお)の事、中畑氏に監督へと就任して頂いてこそ、長嶋氏への愛情というものではないのか。ニッポン選手団の象徴として奉り続ける営為こそは寧(むし)ろ、“陶片追放”にも似た長嶋氏に対する失礼に当たる、と何故、誰も言い出さないのかな。

 我が意を得たり…ってな文章。まぁ、長嶋自身が「長嶋ジャパン」を望んでるって感じもしますがね。

■それはともかく、この文体はいかがなものだろう。小難しい漢字を使ったりさ…「奇っ怪」を意識した文体なのか?


2004年8月18日水曜日

巨人、一場靖弘に裏金・右翼団体

巨人裏金:「不正発覚は右翼団体がもたらす」週刊誌報道(毎日新聞)
 プロ野球の巨人が大学野球の選手に対し金銭を供与していた問題で、18日発売の週刊誌が「不正発覚のきっかけとなった外部情報とは、右翼団体のメンバーがもたらした」という記事を掲載することが17日、分かった。巨人側は同日、団体を名乗る男性らに不正を指摘された事実を認めた。団体名は公表せず、この指摘が発覚のきっかけになったのかどうかは明らかにしなかった。

 巨人の原沢敦広報部長が17日夜「団体名を名乗る男性2人が球団事務所に来たのは事実です」と語った。原沢部長によると、男性らは7月下旬、団体名が入った名刺を見せ「明大の一場投手に金を渡しているのではないか」と話した。球団職員が約5分間応対したが、脅しや要求などはなかったという。

 数日後、同じ団体とみられる団体の車が球団事務所前を再び訪れたといい、巨人は親会社の読売新聞社に報告するとともに、警察に相談していることも明らかにした。

 いきなり不正を発表したのは、これがきっかけなのだろうか?


伸身の新月面が描く放物線は栄光への架橋だ

体操ニッポン、復活の団体「金」 男子 モントリオール以来28年ぶり(共同通信)
 アテネ五輪第4日の16日、体操の男子団体総合で日本が優勝し、1976年モントリオール大会以来、28年ぶりとなる金メダルを獲得した。モントリオールまで五輪5連覇の黄金時代を築いた日本はその後、低迷が続いたが、7大会ぶりに五輪を制して「体操ニッポン」復活を果たした。日本は今大会3日連続の金で、5個目。金メダル数は早くも前回シドニー大会に並んだ。
 日本は決勝の最初の床運動で7位と出遅れたが、徐々に追い上げ、5種目を終えてルーマニアに次いでわずかな差で2位。最後の鉄棒で米田功(徳洲会)鹿島丈博、冨田洋之(ともにセントラルスポーツ)が高得点を連発して、劇的な逆転勝ちを演じた。2位は米国、3位はルーマニアだった。
 日本は男子団体総合では3位だった92年バルセロナ大会を最後にメダルからも遠ざかっていたが、一挙に世界の頂点まで盛り返した。
 すばらしかったです。気になったのが、何度も流されるこのセリフ…


■刈屋富士雄(NHKアナウンサー)
「伸身の新月面が描く放物線は栄光への架橋だ」

 最後の演技者、冨田洋之がフィニッシュの伸身新月面宙返りをしたときに発した言葉。タイミングもばっちり合っていた。

■これは明らかに名言を意識したお言葉ですね。各局、この場面を使うわけだしね…狙っていたのだろう。明らかにNHKテーマソング「栄光の架橋」(ゆず)を意識している(さすがにまんまだとまずいので「への」に変えている)。民放も流すわけで、こういうのはどうなんでしょうか。

■架け橋,掛け橋,掛橋,懸け橋,懸橋…と表記はありうるけど、ゆずの「栄光の架橋」を意識していることから、「架橋」だろう。五輪を象徴する言葉として、2004年流行語大賞を取るだろうか。となると、ライバルは「田村亮子でも金、谷亮子でも金」だ。あるいは、野球が優勝して、長嶋マンセー的状況になれば、「長嶋ジャパン」だろう。北島康介の「超気持ちいい」は勘弁して欲しい。


■書いた次の日(2004/08/18)…こんな記事も。
体操実況も金メダル! NHK刈屋アナ絶叫(日刊スポーツ)
 「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への懸け橋だ!」。アテネ五輪体操男子団体決勝を実況したNHK刈屋富士雄アナウンサー(44)が叫んだ。金メダルを目前にした日本チームの冨田洋之が最後の鉄棒に臨んだ場面。28年ぶりの金メダル決定後には「日はまた昇りました」とたたえた。17日早朝、体操日本の28年ぶり快挙は、テレビの前の視聴者を興奮の渦に包んだ。
 冨田がフィニッシュに入ろうと勢いよく鉄棒を回っている時、刈屋アナは冨田の着地を待ちきれないように声を上げた。「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への懸け橋だ! 」。
 午前5時39分。着地が見事に決まると、刈屋アナの語り口は興奮したものになった。「勝った、勝った、勝った!  勝ちました。勝ちましたニッポン」。電光掲示板に日本の得点が表示され、金メダルが確定すると「体操ニッポン、日はまた昇りました」と絶叫した。
 表彰式では「オリンピック発祥の地アテネ、その真ん中に日の丸が上がりました」と感無量のコメント。解説の小西裕之氏(ソウル五輪体操男子団体銅メダリスト)が号泣しているのを見て「小西さん、どうぞ泣いてください。小西さんの目から大粒の涙が出てきました」と話した。
 刈屋アナは、83年にNHK入局。現在は主に大相撲の実況を担当し、局内では早大ボート部出身のイケメンアナウンサーとして知られる。これまでアトランタ、シドニー五輪で実況を担当し、今回は夏冬通算6度目の「五輪出場」。今大会では、体操のほかに、ボートなどの実況も予定している。
 アテネ出発前には「極限状態に見せる人間のドラマをしっかりとらえてお伝えしようと思います」と話していた。ちなみに「栄光の架橋」はゆずが歌うNHKの五輪テーマ曲のタイトルでもある。
 午前0時すぎから明け方まで放送されたNHKの五輪中継の平均視聴率は、この時間帯としては異例の9・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。占拠率は41・5%に達した。体操男子の28年ぶりの快挙は、視聴者を明け方までテレビの前にくぎ付けにした。同局の視聴者センターには「刈屋さんの実況は非常に良かった」「名ぜりふだった」などといった声が寄せられたという。

 …なんと言いましょうか。。。


オ−ルプロ・五輪野球チ−ム

今村忠「オ−ルプロの五輪野球チ−ム、いかがなものか!?」(サンケイスポーツ・コラム甘口辛口)
 五輪の野球には、どうも違和感がある。前回シドニーの日本代表は、まだ24人中アマが16人という編成だったから、それほどでもなかったが、今回は全員プロ。国内ではペナントレースが終盤を迎えて白熱しているときに上原、高橋由らがイタリア人や、オランダ人相手にプレーしている姿は奇異にさえ感じる
 それも大観衆の中でならともかく、テレビで見る限りスタンドはガラガラで、なんともわびしい。選手たちは高校時代の県大会でさえ、もっと多くの観衆の前でプレーしたろう。野球の土壌がない欧州では当然予想されたことで、米国のメジャーリーグが早い段階でひいたのもわかるような気がする
 日本はプロ野球側が全面協力したからこうなったが、「優勝争いで、生きるか死ぬかの8月に五輪はないだろう」と露骨に反対していた監督もいた。まして球界再編問題で揺れる中で、巨人のスカウト活動の不正行為まで発覚し、プロ野球が右へ行くのか左へ行くのか、重大な局面が五輪にぶつかったのは皮肉だ
 金メダルという目標に向かって一丸となっている代表チームの健闘に、水をさすつもりは毛頭ない。しかし、テレビの仕事でギリシャにいる星野仙一氏が、巨人・渡辺オーナー辞任を知らされ「(五輪に)集中できない」と話したが、それは選手の気持ちでもあるのかもしれない
 プロ野球に真の金メダルがあるとすれば、メジャーの優勝チームと争っての世界一ではないか。五輪のプロ化は世界のすう勢とはいえ、日本は日本のやり方もあるはず。今後、野球は日ごろ日の当たらないアマに任せて、プロはもっと大きな目標を目指した方がいいのではないか。
 そのとおりだとは思いますよ。
■だが、そうなってしまえば、五輪が盛り上がらなくなって(アマチュアのよく知らない選手ばかりでていては盛り上がりに欠けるだろうし、スポンサーもつかなくなってしまう)、オリンピック競技として野球をなくせということにならないか。そうなったら、世界の野球の芽を摘むことになりかねない。これでは野球はマイナースポーツのままだ。


五輪日記

■オリンピックがやってるので、五輪ネタ。

■野村V3、アジア初だ/男子柔道
 天才が前人未到の3連覇を達成した。柔道男子60キロ級の決勝で野村忠宏(29=ミキハウス)がヘルギアニ(グルジア)を優勢で下し、3大会連続の金メダルを獲得した。3連覇は全競技を通じても、108年の歴史で21人目でアジアでは初となる。現役を退く決意で臨んだ大舞台で、また1つ大きな勲章を得た。

 ほんとね、まさに偉業ですよ。それでも世間的には、谷亮子の金メダルにもってかれてる。スポーツ紙の一面は谷ばかりだし、いつでも「谷亮子・2連覇」が先にくる。野村びいきの私としては、憤りを覚える。

■そのせいか、谷亮子が憎たらしく思えてくる。だいたい、何がYAWARAちゃんだよ。そこからして不満なのだ。目立つために「田村亮子で金、谷亮子でも金」などというキャッチフレーズを作ってるし、金メダルにキスをするのも絵になってない。谷には、ガリガリとかじりつく方がお似合いだ。

■ともかく、これで支持率低迷に悩む小泉さんが「国民栄誉賞」を与えようと企むんでしょうね。いわゆる「五輪サプライズ」だ。でも、さすがに、(谷亮子に対して)「痛みに耐えてよくがんばった、感動した」って使い回しはまずいよ。

■しかしまぁ、野村でも谷でも…夫婦愛とか、そういったサイドストーリーは必要なのかねぇ。これは他の競技にも共通していることだけど。感情移入できないと、盛り上がれないからだろうか?

■体操ニッポン、復活の団体金メダル。で、気になった言葉…
刈屋富士雄(NHKアナウンサー)
「伸身の新月面が描く放物線は栄光への架橋だ」

 最後の演技者、冨田洋之がフィニッシュの伸身新月面宙返りをしたときに発した言葉。タイミングもばっちり合っていた。

■これは明らかに名言を意識したお言葉ですね。各局、この場面を使うわけだしね…狙っていたのだろう。明らかにNHKテーマソング「栄光の架橋」(ゆず)を意識している(さすがにまんまだとまずいので「への」に変えている)。民放も流すわけで、こういうのはどうなんでしょうか。

■2004年流行語大賞、取るか…五輪を象徴する言葉として。となると、最大のライバルは「田村でも金、谷でも金」だ。

■五輪テーマソング、どの曲も不作なんだけど、ひどいのがテレビ朝日だ。B’zの「ARIGATO」なんだそうだが、不愉快極まりない。BGMとして流れるのだが、「ありがとう〜ありがとう〜」と念仏のように繰り返している。あれ、何とかならないもんか。

■女子ホッケーが負けているのはそら残念だけど、便乗芸能人たちがガッカリしている姿にはニヤリ。便乗芸能人の皆様、お疲れ様です。

■野球はいつまで「長嶋ジャパン」なんですか?まぁ、野球なんてどうでもいいんですけどね。

■一方、「監督」の存在感が薄いのが、「なでしこジャパン」と名付けた女子サッカーだ。初勝利をあげた時、どの局も大きく取り上げてたね。

■その際に取られるのが「二足のわらじ」アプローチだ。男子と比べて、サッカーだけでは生活ができないので、普段は別の仕事をしている。そうした選手たち生活にカメラが迫るという、どれも似通った内容。荒川選手が西友でレジを打つ姿は何度見たことか。

■日本テレビまでも、この「二足のわらじ」特集をしていたのには驚いた。だって、日テレ・ベレーザの選手も数名いるわけだが、その選手たちに「二足のわらじ」の環境にしているのは待遇が悪いからでしょ?もっと申し訳なさそうに報道してもよさそうなものだが。


日本がケー・スンヒの金メダルを奪った

「日本人審判がケー・スンヒの金メダル奪った」(スポーツ朝鮮)
 「日本がケー・スンヒの金メダルを奪った」

 北朝鮮が16日行われた柔道女子57キロ級決勝のケー・スンヒとベニシュ(ドイツ)の競技に対し、日本人審判の偏向判定疑惑を提起した。

 ケー・スンヒは有効を1つ取り、有効1、効果1を取ったベニシュに惜しくも敗れ、銀メダルに終わった。しかしこうした結果は主審を務めた日本人審判の遠藤純男氏が偏向判定をしたためだというのが北朝鮮側の主張だ。

 ケー・スンヒとベニシュが同時に指導を受けた時間は試合開始18秒。朝鮮柔術(柔道)協会のパク・ハクヨン書記長は「通常、25秒以上消極的な試合態度を取ると指導を与える判定要領が、厳しく適用された」と説明した。

 しかしケー・スンヒは効果1つリードされた状況で、残り1分から5回も技をかけたのに対し、ベニシュは目に見えて消極的な試合態度を取ったが、試合序盤のような厳しい指導は出なかったという。

 パク書記長は「外国人記者はもちろん、審判出身の外国チームの指導者たちも、異口同音に判定に疑問を呈した」と訴えた。

 これに対し、韓国柔道界も北朝鮮の主張に妥当性があるとの立場を取っている。

 しかし判定を覆すのは不可能なため、涙を飲むしかない状況だ。

 こんなのまで反日に利用されちゃぁかなわんなぁ。


パソコンと漢字能力検定

あれもこれも“変漢”ミス、公募の20例を公表(読売新聞)
 「正解はお金です」と打ったつもりが「政界はお金です」――。財団法人「日本漢字能力検定協会」が7月の1か月間、思わず笑ってしまうような漢字の変換ミスの例を一般から募集したところ約1600例が寄せられ、このうち特に面白いと同協会が判断した20例が16日、インターネット上で公表された。
 同協会が「“変漢ミス”コンテスト」と題して始めたこの試みは、IT化が進む社会で漢字を正しく使うことの難しさを、多くの人に再認識してもらうのが狙い。
 来年5月まで、月ごとにユニークな変換ミスの例を募集し、ネット上の投票で「月間賞」や「年間賞」を決める。
 最初の募集となった7月は、「正解は……」のほか、「根気よく待ったかいがあった」が「婚期よく待ったかいがあった」、「誤りの無いようにしなさい」が「誤りの内容にしなさい」――などのミス例が寄せられた。
◆公表された変換ミスの例(抜粋、記事中の例を除く)◆
 正しい変換    変換ミス
 原料が高価   →減量が効果
 評価、解析   →氷菓、懐石
 模様替え日   →模様が海老
 渡しといて下さい→私と居て下さい
 ひびきあい活動 →日々気合活動
 西郷どん    →最後うどん
 正式名称が   →正式名生姜
 美白      →美は苦
 威嚇用     →烏賊供養
 雨天決行    →雨天結構
 まぁ、よくあるよね。政界はお金…なんて狙ってる感もあるけども。
■しかしまぁ、「日本漢字能力検定協会」なる団体にも焦りがあるのだろうか。IT化が進む社会で漢字を正しく使うことの難しさを、多くの人に再認識してもらうのが狙い…って言うけど、パソコンによって、文字入力はずいぶんと楽になった…難しい漢字であればあるほどね。漢字検定なるものの必要性もなくなりつつあるのであってね。


2004年8月17日火曜日

働く既婚女性・合計特殊出生率

■働く既婚女性多い地域ほど出生率高い…政府調査で判明(読売新聞)
 働く既婚女性の割合が高い地域ほど、1人の女性が生涯に産む子供の数も多い――。こんな傾向が、政府の男女共同参画会議の調査で明らかになった。
 会議によると、2000年国勢調査で、25歳から34歳の既婚女性のうち、調査を実施した同年9月に「少しでも働いた」と答えた人の割合(労働力率)は全国平均で44・1%。地域別に見ると、最も高かったのが北陸の59・5%で、東北55・2%、四国48・6%、中国47・6%、九州(沖縄県除く)47・3%が続いた。低いのは近畿36・7%、北海道41・1%、東京都を含む南関東41・2%だった。
 1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は、2001年人口動態統計で全国平均1・33。東北が最高の1・48で、以下は九州1・45、中国1・44、北陸同の順。南関東1・16、北海道1・21、近畿1・27が全国平均を下回った。 この結果、「既婚女性の労働力率が高い地域は出生率が高く、労働力率が低い地域は出生率が低い」という傾向が浮かび上がった。男女共同参画会議は「自宅から職場への通勤時間・距離や同居家族の構成、保育施設の充実度などが影響しているのではないか」と見ている。
 同会議は女性の労働と出産などの関係を検討する専門調査会を設置し、分析結果を来年夏にまとめる予定の新たな男女共同参画基本計画に関する答申に反映させる考えだ。
 案外、育児休業を取らないと損っていうことだったりして。


ドーピング五輪

��オピニオン]ドーピングの誘惑(東亜日報)
「真実を言ってほしい、ギリシアの血が凍った、聖火は消えるのか…。」ギリシアの陸上スター、コンスタンティノス・ケンデリス事件を扱ったギリシアの新聞の題目だ。4年前、シドニー五輪で金メダルを獲得した五輪の英雄、故郷であるレスボス島の村に「ケンデリス通り」と言う名前をプレゼントしたギリシア一の人気者が、瞬く間に「公共の敵」第1号となった。五輪聖火に火を付けると期待されていた彼だ。ところが、ドーピング検査場に現われる代わりに、開幕式直前、ガールフレンド兼訓練パートナーであるエカテリニ・サヌと一緒に疑問のバイク事故に遭ったのだ。ドーピング検査を避けるため狂言事故を起こしたのではないかとの疑惑を受け、「最もクリーンな五輪」を追求してきた開催国ギリシアの体面まで汚してしまった。
◆ドーピングは選手が競技能力を高めるため、興奮剤やホルモン剤など薬物を使うことを言う。薬物を使っても、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)が2400回も実施する検査を通り抜けるのはたやすくない。なのに、何故選手たちはドーピングの誘惑から抜け出せないでいるのか。
◆答えは、「より速く(Citius)、より高く(Altius)、より強く(Fortius)」という五輪モットーにある。このモットー自体が人間の限界に対する挑戦だ。ドーピングは陸上と水泳に集中される。サッカー、バスケットボールなど技術とチームワークが重視される競技に比べ、身体能力に大きく依存するからだ。2位には誰も振り向いてくれない激しい競争にも原因がある。米シカゴの医者、ボブ・ゴールドマンが米陸上選手198人に、「ドーピングをして5年間優勝しWADAにも引っかからない代わりに、薬物後遺症で死ぬとしたら、どちらを選ぶか」と聞いたら、半分がそれでもドーピングすると答えたという調査がある。
◆ドーピングが正々堂々と勝負を競い合うスポーツ精神に反するということに異意を唱える人はいない。しかし、より良い競技を追求することも、やはりスポーツ精神だ。薬物の害悪も、実はタバコとアルコールぐらいに過ぎないと主張する人々もいる。バイアグラを飲むといって愛に傷が付くわけでないのと同様に、最上の状態で競技して観戦の喜びを与えることを、何故無条件禁止しなければならないのかという反論もある。にもかかわらず、ルールはルールだ。「ドーピング五輪」でも別途に作らない限り、薬物なしに競技する五輪精神は遵守されるのが正しい。



柳本ジャパン

惨敗、監督の視線宙泳ぐ 連敗で険しいメダルへの道(共同通信)
 動きが鈍い。ミスが重なる。序盤で高橋をベンチに下げる荒療治に出たが流れは変わらない。速攻が使えず、イタリアが誇る強固なブロックに屈した。193センチのトグットの硬軟織り交ぜた攻めに連続失点を喫した。
 5月には一枚岩だったチームに徐々に亀裂が入った。「チームを壊しているのはあなただ」。ある選手が全員の前で柳本監督を怒鳴りあげた。しごきにも似た猛練習への批判だった。以前にも選手の総意として休日を求めて拒絶されたことがあった。波紋は広がった。 五輪直前のワールドグランプリは2勝7敗で1次リーグ敗退。実は大会前に選手には大阪合宿の集合日を7月29日と知らされた。28日からの決勝ラウンドには「勝ち進む必要はない」という意味だった。戦術を隠すためだろうが、一度薄れた勝利への意欲は簡単には取り戻せるはずもない。
 まだ、1次リーグ突破の可能性は残るが、メダルへの道は険しい。

 今回の五輪で、なぜかバレーは注目度No1らしい。フジテレビの世論誘導の賜物だろう。でも、今のところ、1セットも取れずに完敗している。チームの確執ねぇ…ある選手って誰だろ。


久保純子>草野満代

クボジュンの破格の厚遇でますます薄くなる草野満代の影 (日刊ゲンダイ)
「NEWS23」(TBS)のキャスター、草野満代(37)が最近もうひとつ元気がないと局内でささやかれている。

 原因はNHKの後輩で、フリーアナウンサーの久保純子(32)の存在というのだ。

 久保がアテネ五輪のキャスターに起用されたのに続いて、9月放送の歴史ドキュメンタリー番組の司会とリポーターを務めることが決定。さらに久保には福留功男の「ブロードキャスター」のサブ司会に抜擢される可能性も出てきている。

「草野はNHK時代、ニュースの司会を担当していた。草野は久保のように紅白の司会の経験はないが、NHK時代の実績・実力とも自分の方が上だという自負がある。原稿を読むプロの草野にとって、ロクに原稿も読めない久保が若いというだけで厚遇されるのは我慢できないでしょうね」(放送記者)

 草野はこれまで世界陸上アテネ大会や長野五輪ではメーンキャスターに起用されてきた。それだけに、久保に五輪キャスターの座を奪われたということでプライドはズタズタだろう。

 最近の草野はNHKから移籍した頃のインパクトはない。画面を見る限りとても30代とは思えないほどオバサンくささが漂っている。これに暗さも加わって存在感は薄れる一方だ。

 元NHKの先輩、後輩が今、TBSでハッキリと明暗を分けている。
 NHK出身でTBSっ子ってわけで、比較されるのは当然の流れか。

■しかしまぁ、「30代とは思えないほどオバサンくささが漂っている」って、ほっといたれよ。まぁ、よく指摘されてることではあるが。でも、草野はクボジュンの数年後…って見方もできると思う。特に綺麗ってわけでもないし、同じ道をたどるんじゃない?


テコンドー岡本依子・応援歌

��UTSIDE SIGNALがテコンドー岡本選手に応援歌 (サンケイスポーツ)
 7月7日にメジャーデビューした京都出身の6人組バンド、OUTSIDE SIGNALの「ガンバレって歌」が、アテネ五輪女子テコンドーで悲願の金を目指す岡本依子選手(32)の応援歌になった。空手日本一の経験を持つボーカルのSatoshi(21)が岡本選手のHPに応援メッセージを書き込んだことから交流がスタート。CDをプレゼントされた岡本選手は「元気がでそう」とアテネに持参。曲からパワーをもらいつつ金獲りを目指す。
 岡本選手とSatoshiの交流のきっかけは今年3月。競技団体の分裂により岡本選手の五輪出場が危ぶまれるという報道をSatoshiが目にしたことだった。
 彼は小、中学校時代に2度空手で日本一になった経歴を持つ。それだけに以前から岡本選手を個人的に応援していた。しかも当時は「ガンバレって歌」のレコーディングの最中。♪はじまる僕らの歌 今歩む道 別々の道でも ガンバレって歌忘れない…。自然と彼女を応援する気持ちが曲に込められた。
 岡本選手は4月に無事に五輪出場が決まったが、応援する気持ちを直接伝えたいと思ったSatoshiは、彼女のホームページを見つけ、掲示板に、胸に秘めた熱い思いを書き綴った。
 するとナント彼のHPに岡本選手から「ぜひ曲を聴いてみたい」と返事が…。喜んだSatoshiは再び「必ずCD渡しに行きます!」と書き込む。そして7月7日。メジャーデビューの日に、どこかで曲を試聴した岡本選手から「(デビュー)おめでとうございます。聴きました。元気がでそうです」と再びメッセージが寄せられた。

 もうね、便乗としか思えないんですが。まぁ、これが記事になって、相乗効果があるのなら、それもけっこうだが。


2004年8月16日月曜日

韓国・美容整形手術

男性の17%・女性の26%「美容整形手術した」(朝鮮日報)
 ネチズン中、男性6人中1人、女性4人中1人の割合で美容整形手術を受けた経験がると調査された。

 また、男性の美容整形手術に対して、4分の3以上が賛成すると答えた。

 16日、インターネットショッピングモール「インターパーク」によれば、会員3309人(男性1204人、女性2105人)を対象にアンケート調査を行った結果、男性の16.7%、女性の26.0%が「美容整形手術の経験がある」と答えた。

 手術の理由としては、37%が「自信を取り戻すため」、22%が「きれいになりたくて」、17%「容貌のせいで不利益を受けたくなかったから」と答えた。
 韓国は多いとは聞いていたが。実際に見た目の差別ってのはあるからね。まぁ、容姿をいじって自信を得られるのならば、別にかまわんのでは。と言っても、そういった弱い心こそ憎むべきだと思うのだが。


ハードパワー/ソフトパワー

政治部・伊集院敦「日本ソフトパワー再考」(日本経済新聞・風向計8月16日)
 どうして日中関係はこんなことになってしまったのか。江沢民前政権の愛国主義教育、中国内に広がる経済格差、小泉首相の靖国神社参拝問題……。原因に関する詳しい分析は専門家にまかせるが、背後に国民レベルの相互理解の欠如があるのは容易に想像できる。
 大使の離任と時期を前後して、日本に滞在していた中国人記者の送別会にたまたま出席する機会があった。やはりサッカーのブーイング問題が話題になったが、そこで議論になったのが20年前と最近の中国の若者の対日本観の違いだった。
 その中国人記者が10代だった1980年代は中国でも山口百恵や高倉健らのテレビドラマがひんぱんに放映され、トラさん映画を観ながら日本語を勉強する若者も少なくなかったという。
 ところが最近は日本のドラマが放映される機会はめっきり減り、その地位は韓国ドラマにとって代わられた。日本製アニメは依然として健在だが、ドラマや映画に比べ日本人の生活や考え方が必ずしも伝わりにくい面がある。この結果、今の若者の多くは日本への知識が乏しく、親近感も抱いていない。ふだんは日本をそれほど意識しているわけではないが、ひとたび日中関係で事件が起きると学校や教科書で教えられたことくらいしか知識がないから「反日」の炎が一気に広がる――というのが、この記者の見方だった。
 米国の安保専門家であるハーバード大教授のジョセフ・ナイ氏はかねて、外交問題で軍事力などの「ハードパワー」にのみ依存するのではなく、その国自体が持つ魅力を通じ、外交目標を達成しやすい環境を整備する「ソフトパワー」の重要性を指摘してきた。最近はブッシュ政権の外交姿勢を批判して語られることが多いが、この説に従えば日本もまだまたソフトパワーが不足しているのかもしれない。
 国旗を焼かれたり、公使の乗った自動車の窓ガラスが割られたりしたのだから、国として抗議したり、言うべきことは言うのは当然だ。ただ、問題が発生したときの社会的クッションが欠如しているのなら深刻だ。日本側も「五輪をやる国としては正直、いかがですかな」(麻生太郎総務相)などと皮肉だけ言ってても始まらないだろう。
 政府関係者が事件について「警官を動員し最大限の努力をしてもコントロールが難しかった」と説明するほど中国でも大衆社会の裾野が広がっているのだから、文化などのソフトパワーで民衆を引きつける努力は一段と重要になってくる。
 韓国ドラマ「冬のソナタ」の「ヨン様ブーム」を例に出すまでもなく、1本の人気ドラマや、1人のスターの存在は100人、1000人の外交官に勝るとも劣らぬほどの影響力がある。
 業界関係者によると、韓国の映画やドラマの輸出が好調な原因はコストなどの優位性もあるが、政府支援で見本市を開くなど官民一体の売り込み努力があるのも否定できないという。戦前の国策宣伝などとは全く異なる新たなソフト戦略。いまだに続く冬ソナブームに学ぶ点も多い。
 韓流ブームはどれくらい日韓友好に寄与しているのだろうか。日本のブームを見た韓国人は、自国文化を誇らしく思うのと同時に、日本に対して親しみをも感じているはずだ。


アテネ五輪・男子サッカー

��五輪サッカー>男子日本 2―3でイタリアに屈し予選敗退(毎日新聞)
 アテネ五輪の男子サッカー1次リーグB組の日本は15日、ギリシャ・ボロスのパンテサリコ競技場で第2戦を行い、イタリアと対戦。開始早々にロッシの先制ゴールを許し、前半8分にもジラルディーニョに2点目を許した。21分に阿部がゴール前からフリーキックを決め1点差としたが、イタリアも36分、ジラルディーニョがヘッドで1点を追加し、前半を終わった。
 後半は引き気味のイタリアを日本が攻めたが、ロスタイムに阿部のフリーキックを高松がヘッドで押し込み1点差にしたものの、そのまま逃げ切られた。
 ■日本の1次リーグ敗退が決まる
 日本の1次リーグ敗退が決まった。日本はイタリアに2―3で敗れて2敗となり、ガーナがパラグアイに2―1で勝った。勝ち点はイタリア、ガーナが4、パラグアイ3、日本0。日本が残るガーナ戦に勝っても勝ち点3で1次リーグを終えることになり、上位2チームを上回れないため。
 なかなか健闘したと思う。クジ運が悪かったのだろう。「谷間の世代」と呼ばれていただけにがんばって欲しかったが。

■これによって、サッカー解説者は仕事を失うこととなる。彼らは本当に残念そうだ。あとは、「なでしこジャパン」を祈るように応援することだろう。


アロヨ大統領「私にキスしないで」

「私にキスしないで」と比大統領、男性支持者に要請(CNN/AP)
マニラ――フィリピンのアロヨ大統領(57)は、熱心な男性支持者らに対し、自らのほおに「キス」しないように訴えた。大統領は、フィリピン社会の慣習に従い、未知の信奉者からのキスを時々受けていたが、恩恵を求める支持者が増えたことへの対応策らしい。AP通信が報じた。

マニラ郊外の市民集会で述べ、この発言は全国向けのケーブルテレビで放映された。

アロヨ氏はこの中で、「まず、敬意を示して。次に、私は保守主義者。夫のほかの男性からキスされたくない」などと述べた。

大統領は昨年末、クウェートを訪れ、現地で働くフィリピン人労働者をねぎらったが、この際、口をすぼめ、キスするためアロヨ氏に近付こうとした男性が女性の大統領警護員から突き飛ばされる一幕もあった。この時の模様の写真が比紙に掲載されていた。

 アロヨ大統領って57歳なの? まず、それに驚いたよ。ずいぶんと若く見えるなぁ。

■かわいらしい感じの人だから、男性支持者もキスしたくなるのかな。「口をすぼめ、キスするためアロヨ氏に近付こうとした男性が女性の大統領警護員から突き飛ばされた」…この映像、笑えるだろうな。なにせ、タコ口で近寄ってくる男を女性が突き飛ばすのだ。


2004年8月15日日曜日

野村忠宏・五輪三連覇

野村V3、アジア初だ/男子柔道
 天才が前人未到の3連覇を達成した。柔道男子60キロ級の決勝で野村忠宏(29=ミキハウス)がヘルギアニ(グルジア)を優勢で下し、3大会連続の金メダルを獲得した。3連覇は全競技を通じても、108年の歴史で21人目でアジアでは初となる。現役を退く決意で臨んだ大舞台で、また1つ大きな勲章を得た。

 ほんとね、まさに偉業ですよ。それでも世間的には、谷亮子の金メダルにもってかれてる。スポーツ紙の一面は谷ばかりだし、いつでも「谷亮子・2連覇」が先にくる。野村びいきの私としては、憤りを覚える。
■そのせいか、谷亮子が憎たらしく思えてくる。だいたい、何がYAWARAちゃんだよ。そこからして不満なのだ。目立つために「田村亮子で金、谷亮子でも金」などというキャッチフレーズを作ってるし、金メダルにキスをするのも絵になってない。谷には、ガリガリとかじりつく方が似合っている。
■こうなると谷佳知の応援にも力が入るんでしょうね。テレビではゲストとして呼ばれるのかな。あぁ、うっとうしい。
■柔道・野村の金3連覇、最高視聴率40%超=水泳・北島も15%(時事通信社)
 NHK総合で14日夜放送されたアテネ五輪中継で、柔道男子60キロ級決勝で野村忠宏が3連覇の金メダルを獲得した瞬間の最高視聴率が関西地区で44.4%、関東地区でも43.7%に達したことが16日、ビデオリサーチの調べで分かった。この直前には柔道女子48キロ級で谷亮子が2連覇の金メダルを獲得しており、平均視聴率も関東31.5%、関西30.2%と高かった。
 また、16日午前2時すぎからTBS系で放送された男子100メートル平泳ぎ決勝で北島康介が金を獲得した瞬間は、深夜にもかかわらず瞬間最高視聴率が関東15.0%、関西14.7%に達した。
 視聴率では野村が勝った…と言っても、試合が谷の直後だったからなんだけど。


ピグマリオン効果・ホーソン効果・プラセボ効果

■賞賛効果(東亜日報)
◆教育学には、「ピグマリオン効果(Pygmalion Effect)という理論がある。教師がある学生に対して優秀だという期待を持って教えれば、その学生は他の学生たちよりもっと優秀になる確率が高いという理論だ。労働者たちの作業成果は労働時間と賃金ではなく、周りの関心と上司の注目にもっと大きな影響を受けるという「ホーソン効果(Hawthorne Effect)」も一脈相通する理論だ。ある薬の中に特定の有効成分が入っているように偽装して患者に与えれば、本当に効果的な薬のように效果を発揮するという「プラセボ効果(Placebo Effect)」もある。

◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領がある非公開席上で、「子供も悪いと叱ってばかりいれば、もっと悪くなる。大統領に間違った点があっても、良い点を目立たせてほめて励ましてくれればもっと頑張るはずだ」と言ったそうだ。自分なりには頑張っているのに、マスコミと国民が認めてくれないことに対する大統領のわびしい気持ちがしみ込んだ発言だ。大統領を批判する立場だったマスコミ関係者として、少しは「胸が痛む」ものだ。一方で、マスコミも大統領から一言でも誉められたいのも事実だ。
 盧武鉉は褒められると伸びる子らしい。

とりあえず、メモしておこう…

ピグマリオン効果(Pygmalion Effect)
教師がある学生に対して優秀だという期待を持って教えれば、その学生は他の学生たちよりもっと優秀になる確率が高いという理論。

ホーソン効果(Hawthorne Effect)
労働者たちの作業成果は労働時間と賃金ではなく、周りの関心と上司の注目にもっと大きな影響を受けるという理論。

プラセボ効果(Placebo Effect)
ある薬の中に特定の有効成分が入っているように偽装して患者に与えれば、本当に効果的な薬のように效果を発揮するという理論。


国費留学・若手官僚・早期退職

国費留学 無駄遣い8億円超 若手キャリア続々早期退職(産経新聞)
返還義務なし 人事院が改善要求

 平成九年度から五年間に国費で海外留学した若手キャリア官僚のうち、十人に一人が留学後に早期退職し、四十七人分、約八億五千万円に上る税金が授業料や旅費などの名目で“無駄遣い”されていたことが十四日分かった。早期退職者に留学費用の返還義務はなく、返還させるための法整備のめども立っていないことから、人事院は政府に対し改善策を求めた。

 九−十三年度に海外留学した若手官僚は四百五十二人いるが、このうち十五年十月までに退職した官僚は四十七人にのぼった。四十七人はすべて入省六年未満の若手官僚を二年間、海外の大学院などに留学させる「長期在外研究員制度」を利用していた。

 留学は職務命令の出張扱いで行われ、二年間で一人当たり八百万円前後の給与のほか滞在費、授業料など約一千万円の経費がかかり、退職者四十七人分で約八億五千万円が支出されたとみられる。
 そりゃ変更すべきでしょ。そういえば、うちの大学にも元キャリア官僚の教官がいるけど、あの人もで国費留学じゃなかったかなぁ。まぁ、国立大学で働いてるから還元してんのか?


大黒摩季・女子ホッケー応援

大黒摩季「次こそ」 緊急アテネ入り女子ホッケー応援もホロ苦初陣(スポーツ報知)
 アテネ五輪女子ホッケー日本代表チームの応援のため、緊急で現地入りしたシンガー・ソングライターの大黒摩季(34)が14日、アテネのホッケーセンターで行われた対中国戦を観戦。スポーツ報知に観戦記を寄せた。結果は0―3の完敗。日本の得点時に流れる公式サポート曲「ASAHI〜SHINE&GROOVE〜」も聞けなかったが、「あさっては最高の応援団を組み、声の限り選手をもっともっと盛り上げます!」と気合を入れ直した。

観戦記
 初戦は強敵中国とあって、朝一番にもかかわらず日本人サポーター陣もテンション高め。日本からやってきた選手の家族の方々と即席応援団を組み、声をからすほど絶叫しました。

 日本人も最初はバラバラに観客席に座っていたんですが、ハーフタイムからは私が仕切って一緒に同じ場所に陣取りました。そこにはナント! あの「とくダネ」(フジテレビ系)の小倉智昭さんの姿が。小倉さんも一緒になってみんなで盛り上がって応援しましたが、残念ながら「ASAHI」が流れることはありませんでした。

 スタンドでは何ていう言葉を叫んだら一番彼女たちに届くのかなって思ってました。限界を超えた彼女たちにどんな言葉を掛けたら一番効果があるのだろう…。ガンバレとか、負けるなとか、そういう言葉ではない。その時思ったのは「自分自身の一番かっこいい姿を私に見せてくれ!」という言葉でした。

 試合のこと、技術的なことはよくわかりませんが、最初からパワー全開でいけなかったんじゃないかな。私のライブと一緒にするつもりはないけど、最初の部分で勢いに乗れないと後から立て直そうとしてもダメという経験って私もあるんです。

 オリンピックって、100%自分を出し切るってことだけじゃないんだろうなって思います。100%は当たり前で、もしかしたら今日の日本は、もう一歩突き抜けるパワーとか、何かが足りないのではって思いました。

 だけど、今日の試合は日本チームがどうというよりも、とにかく中国は素晴らしかったと思います。前回(5月の高松宮杯国際大会)日本に負けて、すべてを乗り越えてきたという印象で、地中海の強い日差しにも負けず、最後まで体力、テンションともに落ちず、日本へプレッシャーをかけ続け、本当にタフでした。家族の方や小倉さんとも話し合って、中国チームに向かってブーイングすることはせず、試合後は勝者に拍手を送りました。

 あさって(16日)はこっちにいる日本人サポーター全員を取りまとめて最高の応援団を組み、声の限り選手をもっともっと盛り上げます! 日本でもみなさん応援よろしくお願いします!

◆超強行日程の応援

 大黒は13日朝のスイス航空機で成田を出発し、約16時間のフライトの末、アテネに深夜到着した。

 寝る時間もほとんどなく、朝8時にホテルを出発。バスを3回乗り継いで約1時間半かけてヘレニコ・ホッケーセンターに到着。大黒をアテネに誘った選手の家族ら約30人と合流。試合開始は午前10時半だったが、暑さと観客の少なさに驚いたという。

 大黒は資金不足にも負けず初の五輪出場を決めたチームの頑張りに感動して「ASAHI」を制作。収益の一部を協会に寄付するなどチームをバックアップしてきた。当初は日本にとどまる予定だったが、選手、家族の強い希望で、今月6日にアテネ行きを急きょ決定した。

 3泊5日の超強行日程。16日に開催される世界ランク1位の強豪アルゼンチンとの一戦も観戦する。5チームによるリーグ戦で上位2チームに入れば、準決勝に進むことができるが、「ASAHI」の魂が届くか注目される。

北山たけし残念

〇…女子ホッケーチームの応援ソング「勇気の一歩」を歌う歌手の北山たけし(30)は、試合の時間は飛行機で移動中で到着後、すぐ事務所に結果を確認したという。「残念は残念ですが、大会はまだ始まったばかりです。気持ちを新たにして、悔いを残さず頑張ってもらいたいです。アテネには行けませんが、日本から精一杯、声援を送っています。選手のみなさん、何よりも楽しんでください」
 ホッケーが負けたのはそら残念だけど、便乗芸能人たちがガッカリしている姿にはニヤリ。

■再びアーティストとして日の目を見ることを狙った大黒摩季もその一人。得点はいらなかったんじゃぁ「ASAHI」なる曲の宣伝もできなかったね。

■「北山たけし」って誰だよ。公認になれなかった便乗歌手なのか? 調べてみた…氷川きよし みたいな感じの「イケメン演歌歌手」らしい。名前を平仮名にするのが、中高年に受ける秘訣なのだろうか。北島三郎の付き人を8年間続けた最後のまな弟子で、今年4月発売のデビュー曲「片道切符」が15万枚を突破するなど注目されている…らしい。って、私もすっかり宣伝されてしまったわけだ。


■アッコ ホッケー敗戦で涙(スポーツニッポン)
 アテネ五輪女子ホッケー日本代表をサポートしてきたタレントの和田アキ子(54)が、15日放送の「アッコにおまかせ!」(TBS系)で、同チームが1次リーグ初戦の中国に敗れたことについてコメントした。

 番組の冒頭で和田は「落ち込んでいる。あんなに応援していた女子ホッケーが負けてしまった。身内みたいな気持ちで、4時にお風呂に入って身を清めて、テレビを見て泣きました。あんな気持ちになったのは初めて。それぐらいショック」と話し、落胆を隠せない様子だった。
 莫大な投資をしたのに、見返りがなかったからでしょ。


北朝鮮・国連の人道援助不要

人道援助不要と国連に通告 北朝鮮、来年から(共同通信)
 北朝鮮が2005年以降の国連による人道支援は不要だと通告したことが13日、分かった。国連緊急援助調整官室(OCHA)当局者が、共同通信に明らかにした。
 当局者によると、北朝鮮側は10日、平壌のOCHAを通じ、理由を明らかにせず通告。多くの幼児らの栄養不足などが懸念される食糧事情にもかかわらず、北朝鮮が不可解な動きを見せたことに国連側は当惑している。
 北朝鮮向けの人道支援では、物資などの行方について透明性を高めるべきだとする声がこれまで上がっていた。
 国連の援助諸機関は13日、ニューヨークの本部で会合を開き、人道援助が必要な状況にある点を北朝鮮の国連代表部当局者に強調したが、北朝鮮側は本国政府の指示を仰ぐと述べるにとどまったという。
 なぜだ?不可解極まりない。


2004年8月14日土曜日

ドラフト裏金

渡辺恒雄・不正スカウト辞任
■毎日新聞/社説「渡辺オーナー辞任 足元から再編見直す好機に」
 とかく新人選手獲得に当たっては、裏金が動いているとのうわさが絶えないプロ野球界である。今回、球界の盟主を自任する巨人軍が不正の事実を公表した。他球団及びアマチュア球界も他山の石として肝に銘じ、これを機に襟を正してもらいたい。
 ただし、渡辺オーナーの辞任については唐突過ぎる印象がぬぐえない。事件に直接関与した関係者の厳重な処分は当然だ。だが、球界再編の難問を抱えた大事なこの時期に、再編の旗振り役を務めてきた渡辺オーナーまでが「道義的な責任を痛感した」として職を辞したのは、どういうわけだろう。巨人軍オーナーとして、またオーナー会議議長として球界浄化の音頭をとるからにな責任の取り方だってありうるのに。
 渡辺前オーナーは、1リーグ制への流れが表面化した7月7日のオーナー会議の翌日、日本プロ野球選手会の古田敦也会長(ヤクルト)が、同前オーナーとの面会を求めていることを報道陣から伝えられ「無礼なことを言うな。分をわきまえなきゃいかんよ。たかが選手が」と発言した。
 お酒が入った上での発言だったようだが、「たかが選手」発言は選手や野球ファンにさまざまな反発や波紋を呼んだ。この「たかが」発言が実は尾を引いていて、今回の不祥事を契機に表の舞台から姿を隠す意図があったのではないかと勘繰る声もある。
 後任の巨人軍オーナーに就任した滝鼻卓雄・読売新聞東京本社社長は、今後の球界への取り組みについて「私も(渡辺前オーナーから)話を聞いていて、全く同じ意見だ」と語り、今後も巨人軍としての球界再編に対する考えに変化がないことを強調した。「渡辺院政」の宣言とも受け取れる。



韓国経済

中央日報/社説「左翼のワナにはめられた韓国経済」
現政府の政治理念について、経済学者の批判が絶えない。 韓国経済学会学術討論会では「『参与政府』たる現政府は左翼政権で、左翼的価値観のワナにかかっている」「『参与政府』の唱える革新主導型成長論は、実現可能性ゼロだ」と批判の声もあがっている。左承喜(チャ・スンヒ)韓国経済研究院長は「韓国経済は、平等主義のワナにかかっている」と非難した。
なぜ経済学者は政府の理念を問題視するのだろうか。 資本主義市場経済体制を維持しつつ、経済政策を変化させることは可能だ。 現に世界には、分配と平等を強調する国と成長と効率を強調する国の2つがある。 これらの国の選択は、その国の役割によって決まる。 今、経済学者が現政府を批判する理由は、わが国の経済発展段階においてヨーロッパ式の社会主義的資本主義を行うには時期尚早と判断しているためだ。
経済成長をしつつ、かつ分配も行うという、二兎を追うやり方は容易でない。 世の中のすべてのものがそうであるように、比重が一方に偏らざるをえない。 南米諸国は、わが国のように1万ドル程度の所得段階で左翼的政策を選択して失敗した。 したがって、ある段階まではとりあえずパイを育て、経済の効率性を高めることは必須だ。
その証拠が今現れている。 なぜわが国の経済が現政府になってここまで失速するのか。 なぜ資金を大量に持ちながら企業が投資しないのか。 なぜ企業は外国にばかり目を向けるのか。 その答えは、経済学者の主張のように、国民は現政府が左翼的政策を推進することに不安を抱いているからだ。 個人の企業と財産に対する安全性という根本的な部分に疑いが持たれているなか、誰が投資をして金を使うというのか。
青瓦台(チョンワデ・大統領府)の政策企画委員長らの核心メンバーは「我々がなぜ社会主義者なのか」と反発する。 しかし、彼らは自分の言葉と行動が信頼されていないことを悟るべきだ。 これ以上いたずらに理想論に固執して国と国民を苦しませてはならぬ。 「効率より公平を、成長より分配を前面に掲げていては、国際化時代において国家競争力を高めることはできない」という経済学者の苦言に耳を傾けるべきだ。 彼らの主張を「保守勢力の陰謀」と敵対視するな。

 どっかの国にあった議論みたいだな。
「政権の経済政策に問題あり」 経済学者シンポで批判噴出(東亜日報)
現政権の労働政策や企業政策が企業活動を萎縮させ、国の競争力を低下させているという批判の声が経済学者の間であがっている。
ソウル大学経済学部の李承勲(イ・スンフン)教授は13日、延世(ヨンセ)大学で行われた韓国経済学会主催の国際学術大会の二日目の行事で、「強硬労組に対する政府の対応に問題がある」と批判した。
李教授は「現政権が現行法にそぐわないことがあっても労働者を擁護すると公言しているが、弱者の労働者を助ける場合でも現行法の枠内で行うべきだ。社会統合だけを考慮して労組ばかりひいきすれば、投資は期待できない」と断言した。
労組による違法なストライキも免責し、激励金の形で賃金をあげれば、労組は「もらえるだけもらっておかないと」という風にさらに闘争に走り、企業の競争力が低下するという説明だ。
同教授はさらに、「偉大な経営者と呼ばれるGEのジャック・ウェルチ会長も韓国で企業活動をしていたら成功できなかっただろう」とし、新規事業への参入を防ぐ出資総額制限などの規制、反企業感情、企業利潤の社会還元要求などを企業家の革新を阻害する要因としてあげた。
また、同日の討論者だった米ノートルダム大学の金グァンソク経済学科教授は「韓国経済が再生できずにいるのは、企業経営より政府規制など経済環境の問題。出資総額制限制度は時代錯誤の規制だ」と指摘した。
また、弘益(ホンイク)大学経営学部の金鍾奭(キム・ジョンソク)教授は「魚が死んでいく理由は水が汚染しているため。まず歪んだ企業環境を取り除いた上で、企業が新しい環境の中でコーポレート・ガバナンスを改善するよう誘導すべきだ」と強調した。
延世大学経済学科の李済民(イ・ジェミン)教授も「コーポレート・ガバナンス問題を解決するには、企業内外のけん制システムの構築が最善策だ。次善の策として出資制限などを検討することはできるが、企業経営権の防衛に深刻な問題を招きかねない」と警告した。
これに対し、趙学国(チョ・ハックク)公正取引委員会副委員長は「出資総額制限制度は他社への出資を制限しているものであり、企業投資を抑制する効果はほぼない。株式市場で外国人の比重が高くなっているため、企業経営権が脅かされているとは思えない」と反駁した。
趙副委員長はまた、「現在、企業の内部監視装置だけでコーポレート・ガバナンスを改善するのは時期尚早だ。韓国経済の潜在成長力を強化し、企業の競争力を高めるために、出資総額制限、金融保険会社議決権制限などの市場改革方策が必要だ」と主張した。
��2日に行われた初日の会議でも、中央(チュンアン)大学の安国臣(アン・グクシン)教授は「現政権は左派政権であり、『左派的価値の罠』にかかっている」と強く批判するなど、最近、経済専門家による政府の経済政策の方向性に対する批判が相次いでいる。



一場靖弘、巨人から裏金

巨人軍の渡辺恒雄オーナーが辞任…スカウト活動問題で(読売新聞)
 読売巨人軍は13日、臨時株主総会と同取締役会を開き、ドラフト候補選手へのスカウト活動で不適切な行為があったとして、土井誠代表取締役社長、三山秀昭常務取締役球団代表、高山鋼市取締役球団副代表を解任した。
 後任の社長に桃井恒和・読売新聞東京本社総務局長を、代表に清武英利・同本社運動部長を充てる関連人事も決めた。
 また、この問題の道義的責任を取って、渡辺恒雄取締役オーナー(読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆)が同日辞任し、新オーナーには滝鼻卓雄・読売新聞東京本社代表取締役社長が現職のまま就いた。
 同日記者会見した滝鼻社長によると、昨年12月、ドラフト自由枠での獲得を目指していた明治大学の一場靖弘選手をめぐる情勢について、巨人軍のスカウト活動の責任者である吉田孝司編成部長から三山代表に、「他球団の攻勢が強く、獲得交渉を有利にするため対策を講じたい」との相談があった。これを受けて土井社長と三山代表が現金を渡すことを決め、吉田部長が昨年12月から今年7月までの間、数回にわたり、食事代、交通費などの名目で現金約200万円を一場選手に手渡した。
 この問題で巨人軍は13日、吉田編成部長を解任・罰俸処分にした。
 ははは…カネにものをいわせて…って印象を与えるのが、なんとも「巨人」らしい引退劇だな。一場靖弘か、覚えとこ。
■ナベツネのコメント
このような不祥事を起こしたことはきわめて遺憾であり、野球ファン、関係者の皆さまに深くおわびします。多くの関係者がプロ野球をどう発展させるかを真剣に議論している重大な時期に、球界の将来をどうするかとは別の問題であるとはいえ、ルール違反を犯した責任は重く、球団幹部を厳しく処分するよう指示しました。自らの道義的な責任も痛感しており、読売巨人軍の取締役およびオーナーを辞任しました。プロ野球の神髄がフェアなスポーツマンシップに依拠していることを巨人軍は十分承知しており、自ら公表して襟を正すこととしました。今回の事態を深く反省し、野球ファンの皆さまのご理解を得たうえで、新たな決意をもって真摯に野球の発展に力を注いでいく所存です。
 まだ詳細が伝わってこないので、何ともいえないが。これでナベツネの影響力が低下するのか?それとも、院政に移行するだけなのか?そして、これが球界再編問題にどんな影響を与えるのだろうか?
■ただ、ひとつ言えることは、わかりやすい「悪役」を失ったことであり、より意思決定の経緯がわかりにくくなるということだ。ナベツネは、記者にとってありがたい存在だったが、記事を書きやすくしてくれたヒール役はもういない。話題性も小さくなるだろうし、アンチ巨人に燃料を投下する人もいない。ナベツネが「必要悪」であったと気づく人も出てくるかもしれない。
■巨人:渡辺オーナーが辞任 スカウト交渉で金銭違反(毎日新聞)
 滝鼻オーナーの会見によると、巨人のほか数球団の獲得攻勢が激しくなった昨年暮れから、数回にわたって食事代や、交通費、小遣い、餞別として現金を渡していた。これは土井前社長、三山前代表ら球団幹部の了解のもとで行われ、球団から資金が出されていた。一場投手は全額を返金した。この問題については巨人側からコミッショナー、セ・リーグ会長にもすでに報告されている。滝鼻オーナーは一場投手の自由枠獲得を断念することを表明するともに、「本人をはじめ、両親を巻き込んで申し訳ない。明大野球部におわびするとともに、一場君に対し寛大な措置をとっていただくことを願いたい」と話した。
 渡辺オーナーが会見を欠席したことについて、滝鼻オーナーは「私の判断で、自分から説明すると申し出た。オーナーはこのことについて全く関与しておらず、知らされてもいない」と話した。
 なんで急に方向転換?良心に目覚めたってわけでもなさそうなので、どっかのマスコミにすっぱ抜かれそうになったのかな?とにかく、発表するに至った経緯を説明すべきだ。
■「一場君に対し寛大な措置をとっていただくことを願いたい」って、カネ受け取ってたんでしょ?返したって言っても、発表するってなった後なのは明白だし。少なくとも、一場投手の獲得を巨人は自粛してほしいな。それぐらいのペナルティは当然でしょ。
■「オーナーはこのことについて全く関与しておらず、知らされてもいない」…ねぇ。こんなことは当たり前すぎて、報告してないってだけじゃないの?
■まぁ、これを機に、ナベツネと一緒に他の膿も出しちゃってくださいな。
★一場靖弘(いちばやすひろ)
 昭和57年7月5日、群馬県生まれ。21歳。桐生一高から明大に進学。高校2年時の夏の甲子園で正田樹投手(現・日本ハム)の控え投手ながら全国制覇を経験。エースとなった3年時は夏の甲子園に出場も初戦敗退。大学では東京六大学の春季リーグ戦で初先発初勝利を挙げるなど1年から活躍。六大通算成績は52試合26勝15敗、防御率2.02。1メートル83、82キロ。右投げ右打ち。
 この人、どうなっちゃうんだろうね。インターネットの世界では、ずっとこの事件がついてまわるんだろうな。気の毒ではあるが。
■さて、こんな記事もあったわけだが…
完全試合の明大・一場、巨人入団が決定!(サンスポ)
 今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、明大・一場靖弘投手(21)の巨人入団が13日、決定した。MAX154キロ右腕をめぐっては巨人、阪神、横浜が激烈な争奪戦を展開してきたが、複数のプロ野球関係者の証言によると、この日までに一場が巨人入団の意志を固めた。同日の全日本大学野球選手権2回戦の広島経大戦(神宮)では、大会史上4人目の完全試合を達成。輝く勲章を携え、東京六大学秋季リーグ戦終了後の10月下旬にも巨人入りを正式に表明する。
��略)
 「群馬出身とあって在京思考が強い上、あえて競争が激しい巨人に身を置いて、さらなるレベルアップをしたいと考えているようだ」とあるプロ関係者。他の関係者も「良くも悪くも注目度が高く、過酷なチームに飛び込む決意を固めたようだ」と証言した。
 昨年末から、巨人、阪神、横浜が熾烈な争奪戦を展開してきた。平成2年以来、連覇から遠ざかる巨人は、桑田、工藤らの高齢化が進む中、投手王国を再構築するには154キロ右腕の獲得が絶対条件とあって一場獲りに全力。阪神は明大OBの星野シニアディレクターがパイプを生かし、また横浜も元明大監督・荒井信久氏が4月にスカウト部長に就任して、獲得態勢を整えた。しかし、一場が決断したのは巨人。今後、両球団は方向転換を余儀なくされる。
 巨人に有力選手が行くのは裏金に釣られてなんだね…と思われてもしかたないよなぁ。「金さえあればいいってもんじゃない」…このジョークも、ずいぶんなつかしく思える。


渡辺恒雄・不正スカウト辞任

巨人軍の渡辺恒雄オーナーが辞任…スカウト活動問題で(読売新聞)
 読売巨人軍は13日、臨時株主総会と同取締役会を開き、ドラフト候補選手へのスカウト活動で不適切な行為があったとして、土井誠代表取締役社長、三山秀昭常務取締役球団代表、高山鋼市取締役球団副代表を解任した。

 後任の社長に桃井恒和・読売新聞東京本社総務局長を、代表に清武英利・同本社運動部長を充てる関連人事も決めた。

 また、この問題の道義的責任を取って、渡辺恒雄取締役オーナー(読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆)が同日辞任し、新オーナーには滝鼻卓雄・読売新聞東京本社代表取締役社長が現職のまま就いた。

 同日記者会見した滝鼻社長によると、昨年12月、ドラフト自由枠での獲得を目指していた明治大学の一場靖弘選手をめぐる情勢について、巨人軍のスカウト活動の責任者である吉田孝司編成部長から三山代表に、「他球団の攻勢が強く、獲得交渉を有利にするため対策を講じたい」との相談があった。これを受けて土井社長と三山代表が現金を渡すことを決め、吉田部長が昨年12月から今年7月までの間、数回にわたり、食事代、交通費などの名目で現金約200万円を一場選手に手渡した。

 この問題で巨人軍は13日、吉田編成部長を解任・罰俸処分にした。
 ははは…カネにものをいわせて…って印象を与えるのが、なんとも「巨人」らしい引退劇だな。一場靖弘か、覚えとこ。

■ナベツネのコメント
このような不祥事を起こしたことはきわめて遺憾であり、野球ファン、関係者の皆さまに深くおわびします。多くの関係者がプロ野球をどう発展させるかを真剣に議論している重大な時期に、球界の将来をどうするかとは別の問題であるとはいえ、ルール違反を犯した責任は重く、球団幹部を厳しく処分するよう指示しました。自らの道義的な責任も痛感しており、読売巨人軍の取締役およびオーナーを辞任しました。プロ野球の神髄がフェアなスポーツマンシップに依拠していることを巨人軍は十分承知しており、自ら公表して襟を正すこととしました。今回の事態を深く反省し、野球ファンの皆さまのご理解を得たうえで、新たな決意をもって真摯に野球の発展に力を注いでいく所存です。
 まだ詳細が伝わってこないので、何ともいえないが。これでナベツネの影響力が低下するのか?それとも、院政に移行するだけなのか?そして、これが球界再編問題にどんな影響を与えるのだろうか?

■ただ、ひとつ言えることは、わかりやすい「悪役」を失ったことであり、より意思決定の経緯がわかりにくくなるということだ。ナベツネは、記者にとってありがたい存在だったが、記事を書きやすくしてくれたヒール役はもういない。話題性も小さくなるだろうし、アンチ巨人に燃料を投下する人もいない。ナベツネが「必要悪」であったと気づく人も出てくるかもしれない。

■巨人:渡辺オーナーが辞任 スカウト交渉で金銭違反(毎日新聞)
 滝鼻オーナーの会見によると、巨人のほか数球団の獲得攻勢が激しくなった昨年暮れから、数回にわたって食事代や、交通費、小遣い、餞別として現金を渡していた。これは土井前社長、三山前代表ら球団幹部の了解のもとで行われ、球団から資金が出されていた。一場投手は全額を返金した。この問題については巨人側からコミッショナー、セ・リーグ会長にもすでに報告されている。滝鼻オーナーは一場投手の自由枠獲得を断念することを表明するともに、「本人をはじめ、両親を巻き込んで申し訳ない。明大野球部におわびするとともに、一場君に対し寛大な措置をとっていただくことを願いたい」と話した。

 渡辺オーナーが会見を欠席したことについて、滝鼻オーナーは「私の判断で、自分から説明すると申し出た。オーナーはこのことについて全く関与しておらず、知らされてもいない」と話した。
 なんで急に方向転換?良心に目覚めたってわけでもなさそうなので、どっかのマスコミにすっぱ抜かれそうになったのかな?とにかく、発表するに至った経緯を説明すべきだ。

■「一場君に対し寛大な措置をとっていただくことを願いたい」って、カネ受け取ってたんでしょ?返したって言っても、発表するってなった後なのは明白だし。少なくとも、一場投手の獲得を巨人は自粛してほしいな。それぐらいのペナルティは当然でしょ。

■「オーナーはこのことについて全く関与しておらず、知らされてもいない」…ねぇ。こんなことは当たり前すぎて、報告してないってだけじゃないの?

■まぁ、これを機に、ナベツネと一緒に他の膿も出しちゃってくださいな。


★一場靖弘(いちばやすひろ)
 昭和57年7月5日、群馬県生まれ。21歳。桐生一高から明大に進学。高校2年時の夏の甲子園で正田樹投手(現・日本ハム)の控え投手ながら全国制覇を経験。エースとなった3年時は夏の甲子園に出場も初戦敗退。大学では東京六大学の春季リーグ戦で初先発初勝利を挙げるなど1年から活躍。六大通算成績は52試合26勝15敗、防御率2.02。1メートル83、82キロ。右投げ右打ち。
 この人、どうなっちゃうんだろうね。インターネットの世界では、ずっとこの事件がついてまわるんだろうな。気の毒ではあるが。

■さて、こんな記事もあったわけだが…
完全試合の明大・一場、巨人入団が決定!(サンスポ)
 今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、明大・一場靖弘投手(21)の巨人入団が13日、決定した。MAX154キロ右腕をめぐっては巨人、阪神、横浜が激烈な争奪戦を展開してきたが、複数のプロ野球関係者の証言によると、この日までに一場が巨人入団の意志を固めた。同日の全日本大学野球選手権2回戦の広島経大戦(神宮)では、大会史上4人目の完全試合を達成。輝く勲章を携え、東京六大学秋季リーグ戦終了後の10月下旬にも巨人入りを正式に表明する。
��略)
 「群馬出身とあって在京思考が強い上、あえて競争が激しい巨人に身を置いて、さらなるレベルアップをしたいと考えているようだ」とあるプロ関係者。他の関係者も「良くも悪くも注目度が高く、過酷なチームに飛び込む決意を固めたようだ」と証言した。

 昨年末から、巨人、阪神、横浜が熾烈な争奪戦を展開してきた。平成2年以来、連覇から遠ざかる巨人は、桑田、工藤らの高齢化が進む中、投手王国を再構築するには154キロ右腕の獲得が絶対条件とあって一場獲りに全力。阪神は明大OBの星野シニアディレクターがパイプを生かし、また横浜も元明大監督・荒井信久氏が4月にスカウト部長に就任して、獲得態勢を整えた。しかし、一場が決断したのは巨人。今後、両球団は方向転換を余儀なくされる。
 巨人に有力選手が行くのは裏金に釣られてなんだね…と思われてもしかたないよなぁ。「金さえあればいいってもんじゃない」…このジョークも、ずいぶんなつかしく思える。


アメリカの改憲圧力

��米国務長官>日本国内世論の反応を見ながら改憲圧力を強化(毎日新聞)
 パウエル米国務長官は12日、毎日新聞など日本の報道機関との会見で、憲法9条改正が、日本が国連安全保障理事会の常任理事国に入るための重要な要素になるとの認識を示した。アーミテージ国務副長官が7月下旬に中川秀直・自民党国会対策委員長に同趣旨の発言をしているが、米政府高官が公の会見で、常任理事国入りに絡めて9条改正について考慮を促すのは極めて異例だ。ブッシュ政権が日本国内世論の反応を見ながら、改憲圧力を徐々に強めようとしていることが鮮明になった。
 パウエル長官は会見で「日本が世界の舞台で十分な役割を果たし、安保理の常任メンバーとしての義務を負うのなら、憲法9条はそれに照らして吟味されなければならないだろう」と述べた。
 常任理事国となって国際社会で相応の役割を果たしたければ、紛争解決などのために軍事力を展開しなければならない場面も出てくるだろうが、現行の憲法9条のままで可能なのか、9条が制約にならないか、改正を考えねばならないのではないか――という意味だ。「内政干渉」批判を浴びかねないことを考慮して、改憲という言葉は直接、使っていないが、「吟味」の表現に、改憲への強い期待感が込められている。
 そこには、日本が軍事的な国際貢献をできるようにし、日米同盟をさらに強化するとともに、常任理事国に親米国家・日本を加えることで米国の国連外交を有利に展開したいとの米政府の本音が反映されている。
 先のアーミテージ副長官の同趣旨の発言はその後、日本国内の反発を呼び、約1週間後に岡田克也民主党代表との会談で、副長官自ら発言を撤回する場面もあった。にもかかわらずパウエル長官が再びこうした見解を表明したのは、米政府が日本国内のある程度の反発を織り込み、時に鎮静化をはかりながらも、憲法9条改正を積極的に後押ししようとの計算を働かせているためと見られる。

 「憲法を押し付けられた」と怒っていた人が、お尻を叩かれ改憲活動に励んでいるのは、何とも皮肉だ。


アテネ五輪開会式

五輪=大物選手、次々に開会式不参加を表明(ロイター)
 アテネ五輪開会式を13日に控え、翌14日に出場を予定しているトップアスリートが次々に開会式不参加の意向を示している。
 自転車ロードに出場するヤン・ウルリヒ(ドイツ)は不参加の理由について、「レース前日は翌日のことに集中したい」と述べた。
 このほか1972年ミュンヘン大会でマーク・スピッツ(米国)が達成した同一大会での金メダル最多獲得記録7個に挑戦する競泳のマイケル・フェルプス(米国)も、開会式不参加の意向を表明。前回シドニー五輪で3個の金メダルを獲得した同じ競泳のイアン・ソープ(オーストラリア)も姿を見せない。
 ちゃんと参加するように根回ししとかないとさぁ…客がさめちゃうよ。でも、開会式の入場料とか放映料って高いんでしょ?


波田陽区

究極の一発屋・波田陽区はいつまでテレビで見られるか (日刊ゲンダイ)
 04年版の“究極の一発芸”がお笑いファンの間でバカ受けしている。日本テレビの人気番組「エンタの神様」などに出演中のタレントの波田陽区(はたようく)(29)だ。自称「ギター侍」。ギター漫談のはなわのノリの芸風だ。

 波田の持ちネタは小泉純一郎首相、明石家さんまなど。小泉ネタはまず「オレは小泉純一郎 オレが日本想い 日本を創る アイラブ ジャパン」と苦しそうにしゃべった後で、「って言うじゃない」とエクスキューズをつけ、「でも、アンタが本当に好きなのはX JAPANですから」とオチョクって、最後に「残念!」と締めくくる。この「残念」が実にインパクトがある。

 最近ではこの波田のギャグをさんまが自分の番組で「って言うじゃない」「残念」と使い始めているから、知名度が一気にアップする可能性も十分。

「波田はガッツ石松をネタにして生き延びているはなわを参考にした方がいい。一発屋で終わらないためにはさんまらをネタにしてもっと面白おかしくオチョクり、芸風をブームにできるかどうかがポイントです。今以上話題にならないようなら一瞬で消えるのは確実で早めに『エンタ』を見ておいた方がいい」(放送作家)

「残念」が飲み屋でも話題になるならこの“一発芸”はもっと爆発するのだが……。
 こういう「毒舌キャラ」って受けがいいんだな。でも、言ってる内容はたいしたことないんだよね。テレビというメディアだからこそ、逆に新鮮なのだろう…「毒舌」に希少価値があるから。これは芸能人に限ったことではない。たとえば、「こちトラ自腹じゃ!」で映画評論してる井筒和幸がそうだし、ニュースにコメントしている勝谷誠彦もそうだ。

■でも、やっぱりトークができないと芸能界って生き残っていけないんだろうなぁ。はなわとテツandトモ/ダンディ坂野との違いはそこにあるわけで。若手芸人はネタ見せ番組だけに出続けても、無駄に浪費されるだけだ。このブームがいつまで持つかわかんないし。ネタ見せで名を売った後、トークで実力を示せば、芸能界で生き残っていける。

■その意味で、波田陽区はやっていけないのではないか。このままでは、飽きられて終わるのは目に見えている。


2004年8月13日金曜日

中国青年報

■中国青年報「スポーツの本質を見よ」
 熱い思いを蓄えた夢は残念ながら消えた。われわれは残酷な現実を受け入れざるを得ない。これがスポーツだ。
 審判のミスがいつまでも心に残り、中田浩二のハンドに対する怒りが収まらず、さらには恨みや憤りを審判のホイッスルに向けるかもしれないが、試合の結果はすぐ歴史に刻まれた。これがスポーツだ。
 常に勝敗がある、これがスポーツだ。勝った方がいつも花と金メダルを受け取り、負けた方は気落ちするのを避けられない。不幸なことに、今回われわれは負けた。あと少しのところで負け、熱い思いの後に負けた。勝敗があるからこそ、スポーツ競技がこのように刺激的で、魅力にあふれているのも事実だ。スポーツを受け入れ、その刺激を好むなら、勝敗を受け入れなければならない。
 技術と実力が最終的に勝敗を決定する、これがスポーツだ。試合終了後すぐ、中国チームが敗れた原因について、インターネットで意識調査が行われた。審判のミスかハーン監督の采配ミス、あるいは中国チームの全体的な実力不足か。公平に言えば、審判の要因もあるものの、敗色の下で直面せざるを得なかった現実は、技術が及ばなかったことだ。最終的に試合の勝敗を決定したのは、しっかりした技術だった。
 常に勝敗があり、常に論争があり、常に実力が勝敗を決定する、これがスポーツだ。スポーツを愛するからには、このスポーツの本質を回避することはできない。たとえそれが熱い思いを傷つけてもだ。オリンピックが間もなく始まる。このようなスポーツ思考を持ってオリンピックを観戦するよう期待する。
 なかなか冷静な論評。これも北京五輪に向けての「教育」なのだろうか。
■中国に有利な審判の判断もあったわけで、そういったのも含めて「これがスポーツだ」ということだ。


細木数子×保坂尚輝

離婚問題で保坂尚輝がプッツン…細木数子さんと大激論(サンケイスポーツ)
 保坂、プッツン!! 6月に女優、高岡早紀(31)と離婚した俳優の保坂尚輝(36)が、17日放送のフジテレビ系特番の収録中に、カリスマ占い師、細木数子さん(65)から離婚問題をダメ出しされ、大激論となった。「(離婚に対する自分の考えは)自己満足じゃない!」という保坂に対し、細木さんは「あんたは地獄に落ちる!!」と一喝。はたしてバトルの結果は…?

 保坂がキレたのは、17日放送のフジテレビ系2時間スペシャル「細木数子の人生ダメ出し道場2」(後7・0)の収録中。離婚騒動の“真相”を話した保坂に対し、細木さんが説教を始めた時だった。

 保坂は6月に高岡と離婚したが、その後行った会見で離婚原因を「価値観の相違」としながら、「(高岡への)不満はなかった」、「子供がいるから離婚はしたくなかった」と、のらりくらりと説明。離婚後も、高岡、6歳の長男、4歳の次男と共に暮らすなど、離婚の真相は釈然としないままだった。そんな保坂の回答に、細木さんの怒り? が爆発した格好だ。

 同番組で、保坂の離婚についての考えを聞いていた細木さんは、突然、「子供が犠牲者だ! あんたたち夫婦は自分たちの理論だけで、離婚を決めている! そんなのは親の傲慢! 子供に理解できる訳がない。あんたの理論は自己弁護にすぎない!!」と大上段にふりかぶって説教を始めた。

 言いたい放題にズバズバとダメ出しを出し続けたが、それまでおとなしく聞いていた保坂も次第に怒りをあらわに。顔色を変えて、「自己弁護や自己満足じゃない! 子供はちゃんと理解してくれている」と猛反論し、会場内には一気に険悪なムードが漂った。

 その後も止まらない激論に、共演のネプチューンらはあ然、ぼー然…。息を呑んで見守る中、とうとう細木さんが保坂に「あんたは地獄に落ちる!!」と一喝。静まり返る出演者の前で、細木さんは、保坂の今後に意外な結論を出した。

 その結論には共演者が耳を疑ったとか。一体どんな締めになったのか。結果は番組で。
 ずこっ。結局、産経による宣伝じゃん。こう書かれちゃぁ見たくなるね…たぶん見ないけど。結果はWEBで調べるか。

■細木数子って「占い師」なの?ただの「毒舌説教屋」のように思えるのですが。とりあえず、モンキッキ(おさる)が成功するかどうかで、細木が本物かどうかがわかるだろう。

【追記2004/08/19】
■保坂効果?フジ「…人生ダメだし道場2」高視聴率(サンケイスポーツ)
 17日午後7時から放送したフジテレビ系「カスペ!細木数子の人生ダメだし道場2」が、22.4%(ビデオリサーチ関東地区調べ)と高視聴率を記録した。離婚騒動の渦中にある俳優、保坂尚輝(36)が離婚問題についてダメ出しされ、「(離婚に対する自分の考えは)自己満足じゃない」と猛反論。これに細木さんが「あんたは地獄に落ちる!!」と一喝し、修羅場と化す内容がウケたようだ。
 番宣CMも迫力あったからね。


向井亜紀:TBS提訴

向井亜紀がTBS提訴(スポーツニッポン)
 タレントの向井亜紀(39)が、講演内容を真意とは違う意味にとれるように編集して放送され精神的ダメージを受けたとして、TBSに謝罪などを求めて東京地裁に提訴したことが12日分かった。

 訴状などによれば、向井は7月25日に「妊娠・出産をめぐる自己決定権を支える会」の依頼で都内で講演。これを取材したTBSは深夜のニュースと翌26日早朝の「ウォッチ!」の中で計3回にわたって報道。「産みの親より育ての親」「分娩(ぶんべん)しただけの人が親といえるでしょうか」というコメントを抽出し「(向井が)法務省を批判」という内容で放送した。

 オンエア後、この発言に対して多くの批判が寄せられたため、向井は自身のホームページで「(発言は)前後の脈絡をまったく無視した編集によるもの」と説明する一方で、TBS側に抗議。向井は、“分娩しただけで”の言葉は、施設で育てられている子供たちの実情を報告した後に出てきたもので「分娩しただけで、育てる気持ちのない女性を親としているのは、子の福祉に適(かな)わないのではないか」というのが真意だったと強調。TBS側から納得のいく説明も得られなかったとして、放送した番組内での謝罪を求めて法的手段に訴えた。

 TBS広報部は「(提訴の事実は)確認していない。コメントのしようがない」としている。
 まぁ、そのうち和解するんでしょうね。でも、TBSってこういうの多くないか。


天皇・靖国神社参拝

■産経抄
 中国外務省が小泉首相の「靖国神社参拝は来年も続ける」という発言をとり上げ、鬼の首でもとったように「日本の指導者は侵略を反省するといった約束を守れ」と言い立てている。これも先日書いた「天を偸(ぬす)んで日に換える」式のすりかえだろう。

 ▼サッカー・サポーターの暴動で、北京五輪をやる中国への不信感が内外に高まった。その不信の矢の方向をすりかえる詐術みたいなもの。歴史の問題では「もう日本は中国に謝罪しなくていい」(馬立誠・元人民日報高級評論委員)という声が、中国内にもあるほどなのだ。

 ▼来年は敗戦六十周年だが、二日付本紙・石原慎太郎氏『日本よ』の「陛下、お願いいたします」は大きな反響を呼んだ。「来年こそ、八月十五日に天皇陛下に靖国神社に参拝していただきたいと熱願する」と石原氏は強く訴えたのだった。

 ▼たとえば十二日の夕刊フジで亀井静香氏は「まったく同感だ」と書いている。「兵士は父母兄弟や故郷の山河に思いをはせながら散った。陛下のご参拝はそうした英霊を慰めるだけでなく、文化的存在のご行為として、外国が政治的理由をもって批判することはできない」(大意)。

 ▼石原、亀井両氏がいうように、靖国の思想とは英霊に感謝し、世界の平和を祈る心の具体的な表れである。陛下がまず一人の日本人としてご参拝なされば、日本人全体の意識や思考に大きな影響を与える。日本のメディアや外国の論評も鎮静する。

 ▼三年前の夏、大阪の酒井順子さんという年配の読者からいただいた手紙は今も忘れられない。「日本人が靖国参拝をしなくなった時こそ、戦争の怖さを忘れて戦争を起こす日本人が多くなった時と理解すべきです」。これがごく普通の日本人の感覚なのだ。

 天皇を政治利用するなど、何とも「不敬」な奴らだ。

■どうやら私は「ごく普通の日本人の感覚」を持ち合わせていないようだな。「戦争の怖さを忘れて戦争を起こす」のは、保守派にこそ当てはまるではないか?


■石原慎太郎「陛下、お願いいたします」(『日本よ』産経新聞2004年8月2日)
 私は今年も来る十五日に靖国神社に参拝するが、同じ日に詣でる度、年々自分が英霊に伝えるべき言葉を失っていくのに暗澹とさせられる。

 この国の今の態様をもたらしたものの一つに、戦後多くの日本人たちが盲執し絶対化した「平和」なる観念があろうが、我々をとりまくもろもろの現実、いや我が身にすでに起こっている出来事を直視すれば、我々は、それを守るために講ずべき具体的な手立てがあり、それはそう決めれば他国に比べて極めて可能、有効であるということを知り直すべきに違いない。

 一方、こうした自己喪失の中で我々の内なる荒廃は驚くほどに進んでおり、最近日本の社会に氾濫する、幼い世代の手による禍々しい犯罪とそれへの社会的無為には、自らのことながら茫然とさせられる。

 これを見て誰の責任何の責任と問う前に、そのさらに根源にある「喪失」について考えるべきに違いない。それは端的に、いかなる時代、国家をふくめていかなる立場いかなる民族をも超えて、同じ人間の形作る連帯の中で我々がいわばジャイロコンパスの指針として垂直に継承していくべき価値観、その以前にそれを支える垂直な情念の喪失である。

 それはこの風土が培ってきた伝統文化への愛着、それらのアイデンティティーヘの正確な認識、それに発する友情と連帯感、そしてそこからこそかもしだされる自己抑制、自己犠牲をふまえた責任感といった、国家社会という巨きな群れを支え存続させるために不可欠な、本能に近い情念に他ならない。

 それを取り戻すためのきっかけとして最大なるものは、近代国家として日本が初めて体験した敗戦の日に他なるまいに。その日にこそ我々は平和のため同胞に強いられた犠牲の大きさ、貴さについて強く確かに悟りなおすことが出来るはずである。そしてあの大きな戦の大義、白人による世界の植民地支配の打破が、かつてトルコ独立建国の父ケマルパシャがいい、エジプトのナセル、インドネシアのスカルノ、そしてマレーシアのマハティールといった優れた指導者たちも等しく認識しているように、日本が挺したそれらの犠牲の上にのみ有り得たということを自覚すべきに違いない。

 その確認こそが日本の真の再生に繋がっていくはずである。そしてその内なる大きな作業のために、敗戦六十周年の来年にこそ、八月十五日に天皇陛下に靖国神社に参拝していただきたいと熱願する。

 昭和天皇は戦後においても過去八回参拝を遂げておられる。その後ことさら靖国神社参拝の是非にからめて、隣国たちからの日本の近代史批判等情勢の変化もありはしたが、今日の日本国民の内的な危機感とその克服への熱望という、外からは見えにくい大きな意識の流れを踏まえれば、日本の元首である天皇が、あくまで一人の日本人としてまず私的な参拝を行われることで、日本人の意識に新しく大きな火が点されるに違いない。

 ちなみに、同じ人間であられる天皇が私的行為として行う参拝は、もろもろの学説は別にして、判例では民事責任の対象となりえないということは確立している。後は天皇御自身、今日の国家社会の態様を眺めて、自らの行為の国家にとっての歴史的効用を考えられての御判断に依るだけである。

 天皇自らが日本人にとって垂直の情念にのっとった垂直の価値観の体現を、参拝という行為で示された瞬間、我々の内にしみじみと、しかし大きく蘇るものがあるはずである。それを眺めれば、歪んだメディアも外国の論評もすべて淘汰され沈黙するに違いない。



■亀井静香「日本人の精神的領域に踏み込むのは容認できない」(夕刊フジ2004.08.12)
ぜひ来年は陛下のご参拝実現を

 そうしたなか、東京都の石原慎太郎知事が「終戦60周年となる来年の8月15日にこそ、天皇陛下に靖国神社にご参拝していただきたい」と訴えていたが、私もまったく同感だ。
 兵士は自らの父母兄弟や故郷の山河に思いをはせながら、戦友たちと「靖国の森で会おう」と誓い、「天皇陛下、万歳!」といって戦場で散った。
 陛下のご参拝はそうした英霊を慰めるだけでなく、政治的権力者・当事者でない文化的存在であられる天皇陛下がご参拝されることは、外国がこれに政治的理由をもって批判することはできず、日本民族の(英霊の尊き犠牲に感謝し、世界の平和を祈る)精神を具体的に外に示すことになり、日本人の意識にも大きな影響を与えるに違いない。


■ただ、亀井は前段でこんなことも言っている
理解も必要だが
 ただ、いくら自分では「浪花節は素晴らしい」と思っていても、窓を全開して大声でうなっていれば、オペラ好きの隣近所から「うるさいー」と文句を言われても仕方ないように、相手を理解して相手からも理解される努力をしなければならない。
 中曽根康弘元首相が首相に就任した直後、靖国神社への公式参拝を行ったが、その後、取りやめた背景には、こういった意識が働いたのかもしれない。
 われわれの文化を思い切って主張することがショック療法となり、近隣諸国に文化の違いを認めさせることもあるだろうが、逆に、両国関係に破局的事態を生むこともあり得る。
 国家の最高責任者である小泉純一郎首相は、そのあたりを十分踏まえて、自らの行動を決断すべきだろう。



【追記】
天皇陛下の靖国参拝は「慎重に」…宮内庁見解(サンスポ)
 石原慎太郎都知事が来年の戦後60年に当たって天皇陛下が靖国神社を参拝されるよう求めたことについて宮内庁の羽毛田信吾次長は6日、「はいどうぞ、というたぐいの話ではない。陛下のご動静が政治的意味合いを持ってくるとなると、これは慎重に考えなければいけない」と述べた。
 一方で「地方訪問時に神社へ行かれるなど、陛下が私人として神社を参拝されることは一般論としてはありうる。政府見解でも陛下には私人の立場がある」とも指摘した。

 石原知事は先月15日の靖国神社参拝後に「(来年は)ぜひ天皇に私人として、1人の国民として、国民を代表して参拝していただきたい」と述べた。靖国神社からご参拝の要請はまだないという。



なでしこジャパン

■五輪女子サッカー、視聴率は13.3%(共同通信)
 NHK総合で12日午前零時すぎから中継放送されたアテネ五輪サッカー女子1次リーグ初戦、日本対スウェーデン戦の平均視聴率は関東地区で13.3%、関西地区で8.4%に達したことが同日、ビデオリサーチの調査で分かった。
 瞬間最高視聴率は、関東16.6%、関西10.2%だった。深夜の時間帯での視聴率としては異例の高さだった。
 通例は「(監督名)JAPAN」が呼称となるのだが、サッカー女子代表は「なでしこジャパン」と呼ばれている。男子代表は「山本ジャパン」、A代表が「ジーコジャパン」。野球は「長嶋ジャパン」だし、バレーは「柳本ジャパン」だ。
 まぁ、愛称を募集したから使わないといけないのだろうけども、そのせいでずいぶんと上田栄治監督の存在感が薄くなっている。
■北朝鮮を負かし、五輪を決めて以降、脚光を浴びた「なでしこジャパン」。今回、初勝利をあげたことので、どの局も大きく取り上げる。その際に取られるのが「二足のわらじ」アプローチだ。男子と比べて、サッカーだけでは生活ができないので、普段は別の仕事をしている。そうした選手たち生活にカメラが迫るという、どれも似通った内容。荒川恵理子選手が西友・練馬店でレジを打つ姿は何度見たことか。
■日本テレビまでも、この「二足のわらじ」特集をしていたのには驚いた。だって、日テレ・ベレーザの選手も数名いるわけだが、その選手たちに「二足のわらじ」の環境にしているのは待遇が悪いからでしょ?もっと申し訳なさそうに報道してもよさそうなものだが。


岡田克也・華氏911

首相も見れば?…「華氏911」鑑賞の岡田民主代表(読売新聞)
 民主党の岡田代表は12日夜、東京・有楽町の読売ホールで開かれた米映画「華氏911」の試写会に招かれ、鑑賞した。

 「華氏911」は、イラク戦争とブッシュ米大統領を痛烈に批判して話題となっている。

 日本では今月21日から全国公開される予定だが、映画好きで知られる小泉首相は記者団に「政治的な立場が偏った映画は、あんまり見たいとは思わない」と語っていた。

 これに対し、岡田氏は「米国でかなりヒットしているのは米国民にも共感することがあるということだ」として、鑑賞を決めた。

 岡田氏は鑑賞後、「ブッシュ批判だけでなく戦争について考えさせられる映画だ。(首相にも)見ることを勧める」と感想を述べた。

 政治を利用することで、映画もヒットするってわけだ。他にもいろいろな政治家が見に行ったのだろう…お遍路さんも見に行ったらしく、こんなこと言ってる…

■ 華氏911 / 菅直人の今日の一言(2004/08/12)
華氏911の試写会に行く。小泉総理にはぜひ見てもらいたい。気に入らないからと言って見ないというのは逃げだ。



小川直也・ハッスル音頭

小川、大一番直前になんとレコーディング(日刊スポーツ)
 小川直也(36=UFO)の仰天シーンを撮影した。15日には世界最強決定戦PRIDEヘビー級GPファイナル出場(さいたまスーパーアリーナ)を控える。何とそんな大事な時期に、都内某所のスタジオでレコーディングを行っていた。しかも盆踊りに使う「ハッスル音頭」。どこまでもふざけた調整具合だが、本当にこれで大丈夫なのか?

 なんだ、「ハッスル音頭」って。マツケンサンバみたいなもんか。ちょっと悪乗りしてきたな。

■記事によれば、「ハッスル音頭でビターン、ビターン」「ハッスルしなけりゃ意味がない〜」などの歌詞があるのだとか。もう笑いを取りにいっているとしか思えない。


ジェンダーフリー/男女混合名簿禁止

「ジェンダーフリー」教育現場から全廃 東京都、男女混合名簿も禁止(産経新聞)
 男女の性差までも否定する過激な男女平等教育の背景になっているとして、東京都教育委員会は十二日、「ジェンダーフリー」という用語を教育現場から排除することを決めた。学校での「ジェンダーフリー思想に基づいた男女混合名簿」の作成も、禁止する方針。月内にも各都立学校に通知し、二学期からの実施を目指す。このような決定は全国で初めてで、今後、各方面に大きな影響を与えそうだ。
 「ジェンダーフリー」は、その意味や定義がさまざまで、単純な生物上の区別や「男らしさ」「女らしさ」といった観念まで否定する極端な解釈もされている状況。
 これに対し、都教委は「意味や内容が使用する人によってさまざまで、誤解や混乱が生じている」として、「都教委が目指す男女平等教育とは異なっており、今後は『ジェンダーフリー』という用語は使用しない」ことを決めた。
 通知によって、ジェンダーフリーの記述がある教科書を使う際には、社会の多様な考え方のひとつとして教育するよう配慮することになるという。
 学校の行政文書などからも、言葉が消える。
 また、都内の学校では一部の教職員や市民グループらがジェンダーフリー思想に基づき、「男子が先で女子が後は男女差別」などとして、男女を一緒にして五十音順に並べる「男女混合名簿」の導入を推進している。
 男女混合名簿については、都は平成十四年、「全校での実施を推進する」などと定めたが、都教委は「男女の性差を否定するような思想に基づき男女混合名簿を作成しようとする動きが見られる」として、作成を禁止する方向で検討している。
 ジェンダーフリーをめぐっては全国各地で混乱があり、一部では「ひな祭りや端午の節句は男女差別につながる」「服の色で男女を分けるのはおかしい」などの教育が行われているという。

     ◇

 【ジェンダーフリー】社会的に形成された性別「ジェンダー」からの解放を目指すという考え。「男女共同参画社会の実現」から「画一的に男女の違いを無くし、人間の中性化を目指す」までさまざまな意味で語られている。男女混合名簿導入にも影響を与えており、東京都内では今年4月現在、小学校81%、中学校42%、全日制高校83%で、男女混合名簿が導入されている。
 不毛だな。そして、嬉しそうだな、産経。明日の社説が楽しみだ。


石原慎太郎&田中康夫

石原都知事、田中県知事雪解け(報知新聞)
政策一致だ「犬猿の仲」会談が実現
 「天敵」「犬猿の仲」とも言われた東京都の石原慎太郎知事(71)と、長野県の田中康夫知事(48)の関係に“雪解け”のきざしが出てきた。12日、都内で2人の会談が実現。その前提として、義務教育費国庫負担金の削減に反対という意見の一致があったとみられる。国庫負担金の削減は国、地方の税財政を再考する「三位一体改革」の一環。2人は会談で「一緒に総務省と戦っていこう」と意気投合したという。田中知事は同日の知事会見でも、石原知事の姿勢を評価した。

 両知事はともに一橋大学OBで作家であるにもかかわらず、互いに批判を繰り返してきた。2001年5月、田中知事が「石原氏はcoward(憶病者)だ」と酷評。石原知事が「一対一で話し合いをしよう。それに出てくるんなら相当勇気がある」と強気に応戦すると、田中氏は「来る者は拒まず。去る者は追わず」と、かわした。

 約1年後の02年7月には石原氏が田中氏について「思いこみの激しい人だから、パッパッと物を言ったんでしょう」とチクリ。記者から「同じ作家(でもある)知事として…」と質問が飛ぶと、即座に「作家(として)のランクはだいぶ違うけどな」と切り捨てた。
 まぁ、こういったこともあるでしょうよ。

■「作家のランクはだいぶ違う」ってのは、石原のセリフなんだけども、どう違うっての? まぁ、石原の小説っても、私はわからない。男根主義を地で行く小説『太陽の季節』ってのは、勃起したペニスで障子を突き破るシーンが有名で、お下劣極まりないってのはよく聞くけど。


2004年8月12日木曜日

ほりえもん

ライブドアが奇妙なキャンペーンをやっている…

■ファイティング!?ファインディングほりえもん
��ttp://summer.livedoor.com/finding/
ファインディングほりえもんでファイティング!
応募者の中から抽選で1等が当たると、なんと10万円相当の商品をlivedoor デパートで購入できます。キャンペーン期間中に見つけたほりえもんの数に応じて応募口数が決まるので、たくさん見つけると当選確率もアップ!

応募方法(遊び方)
��. livedoorのサイト内に散らばるほりえもんマークを探そう。
��. ほりえもんマークを見つけたら、迷わずクリックしよう!
��. 中からほりえもんが出現したらラッキー♪当然、はずれもあるよ。
  ほりえもんレアアイテム・・・応募1口
  ゴールドほりえもん・・・応募1口
  シルバーほりえもん・・・5個を集めて応募1口
  はずれ・・・残念。でも諦めずに他のほりえもんマークも探してみてね。
��. まだlivedoorに登録していない方は、応募の際、 新規登録(無料)が必要になります。
livedoor会員でも、応募に必要な情報が不足していると応募が認められません。その場合には、追加情報登録が必要になります。

ほりえもんが隠れているページについては、キャンペーンのお知らせも合わせてご覧ください。たまに、ヒントが出ていることもありますよ。

 ほりえもん=堀江貴文(ライブドア社長)だ。しかし、いくら社長が名前を売ったからって、ここまでやるかねぇ。気持ち悪いったらない。第一、「ゴールドほりえもん」「シルバーほりえもん」って何だよ。バカもやすみやすみ言え。

■この「ファイティング」ってのは、「ファインディング」にかけているんだけど、本当のところは、プロ野球の合併問題に便乗しているだけでしょ?旧態依然としたプロ野球の体質と闘う堀江社長って感じでさ…潜在意識に働きかけて、ある種の洗脳をしているわけだ。

■事実上、閉鎖に追い込まれた「署名で書く記者の『ニュース日記』」の小池氏、こんなこと言ってたね…
さらに言えば、社長の日記をトップページにシルエット入りで紹介しているというのは、一体どういう神経だろうか。
 事態はますます奇妙な方向に向かっている。社長を「ほりえもん」などと言い出し、キャンペーンまで始めてしまった。ここまでいくと、武富士の武井保雄会長みたいだな。神格化されちゃって。いや、外部にも信者がいるという意味では、よりカルト的要素が強い。

■だいたい、この企画を立案した社員はどういう神経をしているのだろうか?そして、「ほりえもん」などとヨイショされてる堀江社長はどういう気分なのだろうか?

■担当者ブログや堀江社長の「社長日記」に「どういう神経してんだ」と題してトラックバックしてやろうかと本気で思ったが、変な奴らが釣れると面倒なのでやめておいた。


◆関連記事
ニュース日記×社長日記


【追記】8月12日 1時ごろ

■…と書いてたら、変なのがたくさん釣れた。「気持ち悪いな」と率直に表明したまでで、たいしたこと書いてないんだけどね。そんなに物議をかもすような内容か?(ボランティア精神の旺盛な方がこのサイトを熱心に「宣伝」してくれてるようだが、そこんとこを冷静に考えるべきだだろう。)いや、逆にそうであるならば、それはそれで光栄なのだが。

■一部には、きちんとコメントを返すべきものもあったが、大抵は「いかにも学生の幼稚なコメント」ってな、それこそ「幼稚なコメント」。めんどくさかったので、すべて削除させてもらった。数名の方には、もうしわけないことをした。

■「社会に出ていないから…」みたいな説教までされてんだよね。私のプロフィールで決め付けられるのはかなわんなぁ…こちとら遊ぶために大学院にいるわけじゃないんでね。「社会人」の先輩方には、もう少し大人になって、「ピースな愛のバイブスでポジティブな感じでお願いしますよ」(笑)。

■これに関する意見があるならば「お便り」をください。


【追記2】8月12日 10時ごろ

■どうやら社長日記にも当ブログのURLが報告されていたらしい。こんな弱小無名ブログの悪口も見逃さずに逐一報告ですか。おかしいやら、薄気味悪いやら…少なくとも、こういったシンパの行動が、イメージダウンにつながっていることは間違いなさそうだ。

■で、なんと、社長本人も我がブログをのぞいてくれたらしく、ブログのコメント欄で自ら言及していた。

■つまり…
「ほりえもん」などとヨイショされてる堀江社長はどういう気分なのだろうか?
…という私の疑問に対する回答と受け取ってよいと思うのだが…
 私が「ほりえもん」といわれて、それが集客や売上利益に結びつくのであれば、どんどん利用されてもかまわないと思っています。私生活は、ほぼなくなってしまいますが経営者としては仕方ないと思っています。
http://journal.seesaa.net/にあるように「持ち上げられて〜」とかありましたけど、商売の役に立たなければむしろやめてほしいですよ。正直。
 Posted by takapon_jp at 2004年08月11日 19:29
 なるほどねぇ、まぁ、こういった回答になるんでしょうね。とにかく、ご多忙の中わざわざおいでくださったのだから、感謝しておこうか。

■でも、これ以降に当サイトへの荒らし行為が始まったのは偶然の一致ですかね?誰かさんのブログが荒れた時の状況に似てるよねぇ(笑)


朝鮮中央テレビ/放映料

北に放映料払うべき?TBSテレ東合意もNHK考慮中(夕刊フジ)
  北朝鮮の「朝鮮中央テレビ」(KRT)が制作した番組を、日本のテレビ局が放送することに対し、在日本朝鮮総連合会(朝鮮総連)がKRTに放映料を払うよう要求していた問題で、TBSとテレビ東京が報道での引用以外、放映料を支払うことで合意したことが11日までに分かった。ただ、日本政府は国交のない北に「支払う必要はない」との立場を取っており、フジテレビや日本テレビは対応を検討している。

 拉致問題で急速に北朝鮮への関心が高まった結果、日本のテレビ各局は、タイの放送衛星から流されているKRTの番組を無料で受信したり、海外の通信社から購入したりして、報道番組だけでなく、ワイドショーでも盛んに放映してきた。

 そうしたなかで昨年4月、北朝鮮が著作権保護に関する「ベルヌ条約」に加盟して、朝鮮総連がKRTの代理店を設立。放映権料を支払うよう日本のテレビ局に要求していた。その結果、TBSとテレビ東京は、今年6月から「報道引用を超える場合は所定の使用料を払う」などと合意。NHKも「配慮する」と回答したとされる。

 テレビ朝日はこれまでも別のKRT代理店に映像使用料を払っていたが、フジテレビや日本テレビは対応を検討している。日本政府が「国交がない北朝鮮がベルヌ条約に加入しても著作権は保護されない」との見解だからだ。

 「テレ朝、払ってたのかよ!」というネタ。まぁ、報道機関のあり方としては正しいと思うよ。国交がないことにつけこんで、著作物を垂れ流すってのはねぇ。編集するだけで視聴率とれるなら、これほど楽なこともないけど。

■夕刊フジは「あの律動体操も見られなくなるが、わざわざ将軍様にお金を支払ってまで見たいという人も少ないだろうから問題はないのかも」と締めくくっているけど、ベルヌ条約加盟によって、打ち切りに追い込まれた『ブラックワイドショー』(日本テレビ)は、一部マニアの間では、根強い人気があったと思うのだが。

■日本テレビとテレビ朝日は、まるで北朝鮮の放送局かってぐらい流していたが、テレ朝は金払ってたのか。いったいどれくらい北に「経済支援」したんだろね。

■「北朝鮮」は、バラエティとしてのジャンルを築き上げるまでにいたったが、このままブームは終焉を迎えるのだろうか。


健全な愛国心

■産経はネタにしやすいので…。もぉタイトルからしてあれですね。こういうのを見ると、日本を応援する気分が萎えるなぁ…

■産経新聞/社説「アテネ五輪 健全な愛国心を養う場に」
 アテネ五輪の開幕まであと二日となった。史上最多となる日本選手団も大半がアテネ入りし、その活躍ぶりへの期待が高まっている。だが今回のオリンピックは、そうした各国のメダル争いのほかに二つの意味で注目されている。

 一つは大会のテーマが「故郷に回帰するオリンピック」となっているように、近代五輪の第一回開催地のギリシャで開かれることである。そしてもう一つは、世界が「新しい戦争の時代」に突入したといわれる三年前の「9・11」以来、初めて行われる夏季オリンピックだということだ。

 今大会には二百二の国・地域から約一万六千人が参加する。観客も含めこれほど多くの人々が、世界中から一堂に会する機会はオリンピックをおいてほかにはない。そこで人々は、それぞれの文化や歴史の違いを認め合い、尊重し合うことの大切さを知るのである。それが、アテネで始まった近代五輪の最大の意味だろう。

 これに対し9・11事件に象徴される現代のテロリズムは、こうした文化や歴史の違いを認めないところに起因しているといえる。その意味でアテネ大会が世界からテロをなくすための、真の協調精神を養う場となることを願ってやまない。
 厳戒な警備体制を見るたびに、世界はなぜこんなに危険になってしまったのだろうと思う。テロリストの側も「(アメリカの)文化や歴史の違いを認めないところ」が気に入らない。アメリカ的な価値観の押し付け…テロリストばかりでなく、世界中がそれに辟易としている。まず産経がすべきことは、アメリカに対してその事実を教えてやることだ。
 なぜテロが起きるのか、もっと考えてみる必要があるだろう。それは「テロに屈する」ことになるのではなく、もっとも効果的なテロ対策となるはずだ。


 一方、先日中国で開かれたサッカーのアジア杯での中国人観客のような対応は、そうしたオリンピックのもつ役割に全く反するものである。日本の試合で見せたように、他国への好き嫌いの感情だけで、国旗掲揚にブーイングを行ったり、観客にモノを投げるようなことをすれば、国と国との反感や憎しみを増長するだけだからだ。

 選手たちも観客も全力をつくし、応援することはもちろんだが、相手の健闘をたたえ合うような「健全な愛国心」にあふれた大会を望みたい。
 オリンピックやアジア・カップなど国際的なスポーツ大会というのは、最高の国威発動の場なのだろう。で、それにつけこんで、「健全な愛国心」を育もう…と企んでいるらしい。醜いったらない。

■「健全な愛国心」とは何だろう。そもそも、「産経」自身の「愛国心」と産経が理想とする「健全な愛国心」とは乖離がある気がしてならない。もし、そうではないと主張するのならば、つまり、産経こそが「健全な愛国心」を実践しているというのなら、それは逆に「健全な愛国心」の危険性を表すものだ。

■ナショナリズムはそもそも排他的な要素があって、為政者にとっては、国内問題の不満を海外へとそらす都合のよい道具となる。「中国の反日教育」を批判する際に、さんざん指摘されてきたことだ。仮に「健全」なる領域にあったとしても、ふとしたきっかけで、それは危険なレベルに陥る。で、それを利用しようと、虎視眈々と狙っているのが、はからずも「民度が低い」としゃしゃり出てきた石原慎太郎のような政治家なのだろう。

■それとも、日本の民衆というのは、それを克服できるほど「民度が高い」のだろうか。私にはそう言い切る自信はない。


柔道/野村忠宏・谷亮子/国民栄誉賞

■やっぱりアテネオリンピックを政治利用しようと目論んでいるみたいです。

■ヤワラVで支持率回復…小泉“五輪サプライズ”野望(夕刊フジ)
 内閣支持率の下落が止まらない小泉純一郎首相(62)が、「切り札として“五輪サプライズ”を狙っている」との見方が永田町で浮上している。狙いはズバリ、女子柔道で2大会連続の金メダルが期待される“ヤワラちゃん”こと谷亮子選手(28)や男子柔道で前人未到の3連覇を狙う野村忠宏選手(29)。金メダルを獲得したら国民栄誉賞を授与し、一気に支持率V字回復−というシナリオだ。11日から長〜い夏休みに入った小泉首相も気をもんでいるはず?!

��略)

 いつの時代も政治は五輪を利用してきた。ベルリン五輪をナチスドイツの宣伝に利用したヒトラーにはじまり、東西冷戦時代には、米ソ両国がお互いの五輪開催をボイコット。2008年の北京五輪を控える中国共産党も、このビッグイベントを近代化の証明にしようと躍起になっている。

 五輪にはそれだけの影響力があるのだ。そこで浮上しているのが国民栄誉賞サプライズだ。

 小泉首相が国民栄誉賞を重視しているのは周知の事実。27年前、この賞を創設したのは、小泉首相の政治の師である当時の福田赳夫首相である。低支持率にあえいでいた福田首相は、巨人の王貞治選手がハンク・アーロンの世界記録を抜く756号の本塁打を打った2日後、首相官邸に王選手を招き、国民栄誉賞を贈った。

 小泉首相が国民栄誉賞を検討するのは今回が初めてではない。一昨年秋には、大リーグ移籍1年目で首位打者を獲得するなど、数々の新人記録を打ち立てたマリナーズのイチロー選手に打診。これはイチロー選手に「まだ自分は28歳で発展途上」とあっさり拒否されたが、横綱・貴乃花関やトルシエ監督が候補にあがったこともあった。

 その首相が今回白羽の矢を立てるのが、4年前のシドニー五輪で念願の金メダルを獲得、国民栄誉賞の候補にあがった谷選手。そして、天才柔道家と言われる野村選手である。

 前回は当時の森喜朗首相の判断で、女子マラソンで優勝した高橋尚子選手に授与。谷選手は内閣総理大臣顕彰に甘んじたが、実績では谷選手に資格があるのは国民誰しも認めるところ。
 貴乃花も「痛みに耐えてよくがんばった、感動した!」なんて言って利用した前歴もあるからね。その後、無理がたたって、貴乃花は引退したんだけども。そこはしらんぷり。

■「いつの時代も政治は五輪を利用してきた」…まさにね。高橋尚子への授与によって、ずいぶんと国民栄誉賞が軽くなった印象がある。あの時、田村亮子は落選したわけだが。スポーツの場合、選手生活を終えて判断するのが妥当だと思う。まぁ、為政者にとっては、人気が高いうちに利用しとかないと意味がないのだろうけども。

■「国民的人気」こそ国民栄誉賞の最大の選考基準だが、さすがに人気の面から谷亮子だけに国民栄誉賞を与えることはできまい。業績では明らかに野村の方が上であって、当然、疑問の声が出てくるだろう。