2006年8月29日火曜日

冥王星降格と星占い・占星術

■「冥王星」が降格させられた。日本では「水金地火木土天海冥」という呪文があるために、いいネタになっているようだ。でも、「水金地火木土天海」ってのもいいじゃないか「どってんかい」って、例によって詠唱してりゃしっくりいくようになるって。

■ま、どうでもいいんですけどね。そんな冥王星の降格について、もっとどうでもいいながら、興味深い記事がありました。

■「冥王星」消えた…石切参道商店街の占い館"困惑" (スポニチ大阪)
 「惑星じゃなくなったからと言って冥王星自体の認識がすぐに、変わることはないです。変われば大変なことになりますから」

 少々心配気味な表情でこう話したのは、同商店街にある「占い横丁」で西洋占星術などを専門とする、占い師歴25年の森川マリア師範(55)。「冥王星は“死”と“再生”の意味がある星で、影響のある大事な星なんです」と説明する。

 西洋占星術は、太陽・月に水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星を加えた太陽系の10天体を活用。占ってほしい人の生年月日、時間、場所に各天体がどの方向にあったか、天体同士の角度によって性格や運勢を占うものという。

 「肝心なのは星の大きさではないから」。現在、森川さんの愛用書「日本占星天文暦」(実業之日本社)も2020年12月までの運勢がしるされており、冥王星が惑星から“リストラ”されることがあっても運命が変わるものではないようだ。

 「それよりも気がかりなのは、これ以降、他の惑星が出てきたらややこしくなることよ」(森川さん)

 現段階では微風のようだが、新惑星誕生となれば、占星術を専門とする占い師の現場にも大きな影響が出そうだ。
 国際天文学連合(IAU)の決定に振り回される星占い…なんて面白いんだ。非科学的なものが科学的なものを装うとするから、こんな滑稽なことになるのだった。

■「肝心なのは星の大きさではないから」というけども、じゃぁ、冥王星はどういう基準で選ばれたというのか。冥王星がなくなってしまうわけではない、というのは正しい。しかし、同様に、新惑星誕生となったとしても、それは過去ずっと存在していたのだ。

■人間の都合によって、恣意的に星を選んできたんだ。さっさとそれを認めちゃって、お遊びですから…と認めてくれた方が、すっきりしそうなもんだけどね。

■冥王星“降格”…死と再生、そしてSEXの星(ZAKZAK)
 「冥王星の惑星としての立場があやしいと言われていたのは昔から。今更影響はないと断言しちゃいます。存在そのものがなくなるわけじゃない」と話すのは、占星術師の銭天牛さん。「だいたい占星術は、天文学のように3次元ではなく2次元。天動説の時代からの、地球から見た位置で占う」と話す。

 鏡リュウジさんも「占星術師には古典的な火、水、木、金、土に月、太陽の7つで十分という“極右”から、火星と木星の間にあるとされる1万個の小惑星をすべて加える“極左”までいて、一枚岩ではない」と前置きしたうえで、こう解説する。

 「現代の占星術のスタンダードは、地球を除く惑星8個に月、太陽、小惑星カロンを加えた計11個。太陽は恒星で、月は衛星ですから、もともと惑星だけを使っているわけではありません」

 そもそも冥王星とは、星占いではどのような役割を担うのか。「冥王星は死と再生の星です。リセットの星で、数字で言えばゼロにあたる」(銭天牛さん)。蠍座(10月24−11月22)の守護星だ。

 「遠いから(占星術上の)作用はない、という人もいますがそんなことはありません」と、銭天牛さん。「たとえば冥王星は11年前の1995年1月17日、蠍座から射手座に移ったのですが、この日は阪神大震災の日でした。今度、射手座から山羊座に移るのは08年11月27日です」

 鏡さんも「死と再生、深いところでの変容。重要な役割です」と話す。

 また、銭天牛さんによると、「セックスに関わる星でもあります。おじさんにとっては、なくなってはツマラナイのでは?」とも。

 一方、鏡さんは「こんな騒ぎがなければ、普通の人が太陽系に思いを馳せることもなかったでしょう。宇宙でさえこんなにダイナミックに変わるのだから、人間の宿命も変化するものと思えば、今の格差社会ももっと希望が持てるようになるのでは」と話している。
 私は占星術に関してはとてつもなく無知なので、書いてあることはよくわからない。だが、占い師たちがいかに整合性をとるかについて必死なのはよくわかった。

■なにせ、「セックスに関わる星でもあります。おじさんにとっては、なくなってはツマラナイのでは?」などと発言してしまうほどだ。これはただ事ではない。

■「こんな騒ぎがなければ、普通の人が太陽系に思いを馳せることもなかったでしょう」なんて居直りもいいところでね。「宇宙でさえこんなにダイナミックに変わるのだから」って言うけど、宇宙が変わったわけではなく、変わったのは人間の方(宇宙に関する見方)だ。さらに論理を飛躍させ、「格差社会ももっと希望が持てるようになるのでは」…だなんて、バカもやすみやすみ言え。そんな癒しが必要なほど、世のおやじたち(夕刊フジ読者)は落ちぶれてはいない。

■冥王星惑星から除外へ0学占星術影響なし(日刊スポーツ・大阪版)
 大阪駅前第4ビルB1階にある「占いスーグ」のカンナさんは「占い師によって違うが、占星術では冥王星は恋愛運であったり、金運だったり、対人関係を見る必要なアイテム。冥王星が惑星から外れれば、すでにこの世に誕生した人には1つのアイテムが減るだけで影響はないが、これから生まれてくる人を占う場合、冥王星の代わりに新しい星を加える占い師も出てくるだろう」と予想する。

 本紙でもおなじみの0学占星術の0学会・御射山令元会長は「0学にとって冥王星は必要な星。学会の呼び名が『惑星』でなくなっても、冥王星が太陽系に存在することに変わりはない。占いが影響を受けることは全くありません」と話している。



0 件のコメント: